ミュスカデ、エシャロット、冷たいバターで作る南特風ブール・ブラン
ブール・ブランは、材料の少なさに対して温度管理が重要なソースです。ナント地方の組み立てでは、細かく刻んだエシャロットを酸味のある液体で煮詰め、その濃縮液へバターを少しずつ加えて温かい乳化ソースにします。単にワインへバターを溶かすのではなく、最初の液体を十分に少なくし、バターを加える間は温度を上げすぎないことが要点です。
ここではミュスカデと白ワインビネガーを使い、柔らかくなったグレーエシャロットはこさずに残します。煮詰めた液体は、バターを加える前に約30mlまで減らします。その少量の酸性水分が乳化の土台となり、冷たいバターを少しずつ加えて泡立て器でつなぐことで、脂肪と水分が分離せず一体になります。バターをほぼ入れ終えた後の65℃は上限であり、それ以上へ加熱する目標ではありません。
成功したソースは不透明でつやがあり、流動性を保ちながらスプーンの背へ均一に付着します。縁に黄色い脂がたまらないことも重要です。完成後はすぐに使います。ごく初期の分離なら、火から外して冷水5mlを加えて泡立てると戻る場合がありますが、強く過熱して脂っぽく粒状に完全分離したものを確実に修復できるとは考えません。


