フランス料理のレシピ

ファルシ・ポワトヴァン(Farci poitevin)

キャベツの葉で、ほうれん草、フダンソウ、ポロねぎ、パセリ、生豚バラとスモーク豚バラ、卵、クレームフレーシュのフィリングを包み、4時間ゆっくりポシェしてから冷やして切るポワトゥー地方の料理です。

フランス料理のレシピ
共有
ファルシ・ポワトヴァン(Farci poitevin):板の上に並べた一品
準備時間 55分
加熱時間 266分
合計時間 636分
出来上がり量 冷製グリーンテリーヌ1台、10切れ
この料理について

ファルシ・ポワトヴァン — 4時間ゆっくりポシェするポワトゥーの緑野菜テリーヌ

ファルシ・ポワトヴァンは、材料だけでなく調理法そのものが地域性を形作る料理です。ポワトゥーでは「pâté d’herbes」や「terrine verte」と呼ばれることもあり、外側をキャベツの葉で包み、内側へ葉物野菜、豚肉、卵を詰めます。短時間のオーブン焼きではなく、包んだ大きな塊を長時間ゆっくりポシェする点が重要です。

この配合では、ほうれん草、フダンソウの葉、ポロねぎ、パセリを使います。茎や傷んだ部分、余分な水分を除いた可食部重量を守ることが食感にも栄養計算にも関わります。葉物は先に加熱してかさを減らし、15分水切りしてから細かく刻み、炒めた香味野菜と豚肉へ合わせます。

ブランチングした大きなキャベツの葉8枚を、食品用の清潔なモスリン布の内側に重ねます。フィリングをしっかり詰め、キャベツをかぶせ、モスリンを食品用ひもで丸く締めます。その包みを、セロリを含む無塩野菜ストック3,000mlで90〜95℃のごく穏やかな煮立ちに保ち、240分ポシェします。

中心の最も温度が低い部分が74℃以上になり、葉物が十分にやわらかくなったら引き上げます。冷製で供するため、冷却もレシピの一部です。15分水切りした後、温かいうちに10枚へ切り、浅い容器に一層で並べて4℃以下で60分冷やし、さらに240分冷蔵します。大きな塊のままゆっくり冷ますよりも熱を逃がしやすく、安全で切り口も安定します。

成功のポイント

成功のポイント

  • 葉物野菜は混ぜる前に十分加熱・水切りし、フィリングを水っぽくしない。
  • 家庭用の布ではなく、食品用モスリンまたは調理用ネットを使う。
  • 包みは形を保てる程度に締めるが、フィリングを押し出すほど強く縛らない。
  • 4時間のポシェ後は厚切りにして浅い容器で速やかに冷やし、その後しっかり冷蔵する。
材料

材料

包みと葉物野菜

  • 8 枚 大きなサボイキャベツの葉、ブランチング用。約1.2kgの1玉から約400gを使用 — 硬い葉脈の端を整え、8枚を包みに使う。
  • 450g ほうれん草の葉、約500g購入分から整え、洗って水気を取る — 可食部450gを全量使用する。
  • 250g フダンソウの葉、約500g購入分から葉だけを整える — 茎はこの配合では使わない。
  • 300g ポロねぎ、約400g購入分から白〜淡緑色部分を整え、洗って薄切り — 全量を使用する。
  • 40g イタリアンパセリ、葉とやわらかい茎、洗う — 全量を使用する。

豚肉とつなぎ

  • 150g 玉ねぎ、皮をむいて刻む — 全量を使用する。
  • 100g エシャロット、皮をむいて刻む — 全量を使用する。
  • 12g にんにく、皮をむいて刻む — 全量を使用する。
  • 200g 生の豚バラ肉、皮を除いた可食部、角切り — 全量を使用する。
  • 200g スモーク豚バラ肉、生の塩せき品、皮を除いて角切り — 全量を使用する。
  • 30g 無塩バター、炒め用 — フライパンに残るごく少量を除き仕上がりに含める。
  • 150g 全卵(殻を除いた重量、Lサイズ約3個) — 全量を使用する。
  • 30g 小麦粉(プレーンタイプ) — 全量を使用する。
  • 200g クレームフレーシュ、乳脂肪分30% — 全量を使用する。
  • 3g 細塩 — 全量を使用する。
  • 2g 黒こしょう — 全量を使用する。

ポシェ液

  • 3,000ml セロリを含む無塩野菜ストック、熱いもの — ポシェ後は廃棄し、付着するごく少量を除き栄養計算には含めない。
作り方

作り方

作り方

  1. キャベツの葉をブランチングする。大きな鍋の湯を穏やかに沸騰させ、キャベツの葉8枚を100℃で4分ゆでる。引き上げて水気を切り、破れずに折りたためるやわらかさを残す。

  2. 葉物野菜を炒める。広いフライパンでバター15gを溶かし、ほうれん草、フダンソウ、ポロねぎを中火で10分炒める。パセリを加えてざるへ移す。葉物がしんなりし、余分な水分がほぼ飛び、液体に浸っていない状態にする。

  3. 豚肉と香味野菜を加熱する。同じフライパンに残りのバター15gを溶かし、玉ねぎ、エシャロット、にんにく、生豚バラを中火で12分加熱する。最後の3分でスモーク豚バラを加える。生豚肉に触れた手や器具は、加熱済み野菜やキャベツに触れる前に洗う。香味野菜がやわらかく、生豚肉の表面に生の色が残らず、水っぽい液体がたまっていない状態にする。

  4. 水切りして刻む。加熱した葉物をざるで15分水切りし、軽く絞って細かく刻む。押しても自由水が出ないが、葉自体はしっとりしている状態にする。

  5. フィリングを混ぜる。刻んだ葉物、豚肉の混合物、卵、小麦粉、クレームフレーシュ、塩、黒こしょうを8分ほどで均一に混ぜる。流れるのではなく、こんもり盛れる濃さにする。

  6. 包みを作る。直径22cmのボウルまたはざるに食品用モスリンを敷き、その上へキャベツ8枚を重ねる。フィリングを密に詰め、葉を上へ折り返し、モスリンを食品用たこ糸で丸くしっかり縛る。キャベツで完全に包まれ、形の整った包みにする。

  7. ゆっくりポシェする。3,000mlの無塩野菜ストックを90〜95℃の穏やかな煮立ちにし、包みを沈めて240分ポシェする。蒸発で包みが液面から出る場合だけ熱湯を足す。終了前に中心の最も温度が低い部分が74℃以上か確認する。葉物が十分にやわらかく、包みが崩れない状態にする。

  8. 包みを水切りする。ストックから引き上げ、清潔なざるをトレーの上に置いて15分水切りしてからモスリンを外す。滴り続けなくなり、布を緩めても丸い形を保つ状態にする。

  9. 浅い容器で冷やす。温かいテリーヌを10枚の厚切りにし、冷蔵対応の浅いトレーに一層で並べ、4℃以下で60分冷やす。ポシェ液から出して2時間以内に冷蔵へ入れる。表面が冷たく、湯気が見えなくなる状態にする。

  10. 供する前にさらに冷蔵する。トレーを覆い、4℃以下でさらに240分冷蔵する。完全に冷え、キャベツの包みが緑のフィリングを保持し、切り口が崩れない状態にする。

実用ガイド

実用情報

実用ガイド

1人1切れを冷たい前菜として供する。断面はキャベツの葉が密な緑のフィリングを包んでいる状態が目安です。

実用ガイド

前日に作る場合も、4時間ポシェした後に15分水切りし、厚切りにして浅い容器で60分冷却、さらに4時間冷蔵という流れを守ります。

実用ガイド

4℃以下で覆って保存し、3日以内に食べます。温め直す場合は中心74℃まで加熱してすぐ供します。

実用ガイド

食品用モスリンの代わりに専用の調理ネットを使えます。染料、洗剤残り、繊維の安全性が不明な家庭用布は長時間加熱に使用しません。

うまくいかないとき

うまくいかないとき

  • 切ると水っぽく崩れる葉物の加熱と水切りが不足している可能性がある。卵やクリームを加える前に余分な水分を十分に減らす。
  • 包みが裂けるキャベツの重なりが少ない、またはモスリンの締め方が弱い可能性がある。葉を十分重ね、ポシェ前に形を固定する。
  • 中心が74℃に届かない煮立ちが弱すぎる可能性がある。90〜95℃の穏やかな状態を維持し、中心温度が確認できるまで続ける。
1人分の栄養目安

1人分の栄養目安

  • 基準量1切れ、全体の1/10
  • カロリー357kcal
  • 炭水化物16g
  • たんぱく質11g
  • 脂質28g
  • 食物繊維4g
  • ナトリウム500mg
アレルゲンと食品衛生

アレルゲンと食品衛生

アレルゲン: 卵、乳、小麦、セロリ(ポシェ用ストック由来)

生の豚バラとスモーク豚バラからの交差汚染を防ぎ、手、包丁、まな板、ボウルはそのまま食べる食品に戻る前に洗浄する。

包みの中心の最も温度が低い部分をポシェ中に74℃以上にする。

ポシェ後は2時間以内に切り分け、浅いトレーで速やかに4℃以下まで冷やす。

温め直す場合も中心を74℃まで上げる。

よくある質問

よくある質問

なぜ4時間もかかるのですか。

大きく密に包んだフィリングの中心まで穏やかに火を入れ、外側を乾かさずに豚肉とつなぎを固めるためです。

30〜40分で焼く方法に置き換えられますか。

同じ料理法ではありません。このレシピではポワトゥーの長時間ポシェする方法を保ちます。

仕上がり

仕上がり

  • 出来上がり: キャベツに包まれた冷たい緑野菜のテリーヌで、葉物はやわらかく、豚肉が全体に散り、厚切りにしても形を保つ。
  • 決め手: 包む前に余分な水分を飛ばし、密に包んで4時間ポシェした後、厚切りにして浅い容器で速やかに冷やすこと。