フランスの代表料理

Douillon aux pommes

皮と芯を除いたReinette系りんごを丸ごとの形のまま使い、中心にアプリコットジャム、砂糖、シナモンを詰める。冷えた全バターのパイ生地で1個ずつ包み、りんごが柔らかく、外側が深いきつね色でサクッとするまで焼く。

フランスの代表料理
共有
Douillon aux pommes:皿に盛り付けた一品
準備時間 30分
加熱時間 40分
合計時間 110分
出来上がり量 douillon 4個
料理の概要

Douillon aux pommes:丸ごとのりんごを包んだノルマンディーのパイ菓子

ノルマンディーのDouillon aux pommesは、丸ごと1個のりんごを中心に組み立てる菓子です。りんごは皮と芯を除きますが、刻まずにその形を保ち、1個ずつパイ生地で包みます。この形が、刻んだりんごを包むターンオーバー型の菓子や、tarte normandeとの違いです。近縁の洋梨を使うbourdelotも別の料理であり、りんごを洋梨に置き換えることは単なるフィリングの変化ではありません。

Reinette系のりんごは、加熱して柔らかくなってもすぐに崩れにくいため、この焼き方に向いています。4個はできるだけ同じ大きさをそろえ、芯の穴に1個15gずつアプリコットジャムを入れ、砂糖とシナモンを分けて加えます。パイ生地は組み立て中も冷たい状態を保ち、りんごを完全に包んで継ぎ目をしっかり閉じ、上部に小さな蒸気穴を開けます。表面には低温殺菌済み全卵を塗ります。

焼き上がりには2つの条件が同時に必要です。細い串がりんごをほとんど抵抗なく通り、同時にパイ生地がサクッと深いきつね色になっていることです。どちらか一方だけでは十分ではありません。オーブンから出した後は網の上で20分冷まします。これは独立した待ち時間で、焼きたての果実から出る蒸気で底が湿るのを防ぐ重要な工程です。

成功のポイント

成功のポイント

  • 4個のりんごは直径をそろえる。1個だけ大きいと、他のパイが焼けてもそのりんごだけ硬く残りやすい。
  • 継ぎ目はきっちりつまみ、上部は小さな蒸気穴だけを開ける。りんごの周りに大きな隙間を残さない。
  • 焼き上がったら皿ではなく網に移す。底に蒸気がこもるとパイが湿りやすい。
材料

材料

りんごとパイ生地

  • 800g Reinette系りんご、購入時4個。皮と芯を除いて約640gの可食部重量。大きさをそろえる
  • 320g 全バターのパイ生地、冷蔵。実際に使う重量
  • 60g アプリコットジャム
  • 24g 微粒子グラニュー糖
  • 2g シナモンパウダー
  • 50g 低温殺菌済み全卵、溶いて表面塗り用
作り方

作り方

組み立て

  1. りんごを丸ごとの形で下ごしらえする。4個のりんごの皮をむき、側面を割らないよう中心から芯を抜く。下ごしらえ後の果肉が合計約640gになることを確認する。作業時間は約10分。各りんごは丸い形を保ち、中心だけがきれいに抜けている状態にする。

  2. 1個ずつパイ生地で包む。冷えたパイ生地を80gずつ4等分し、各りんごを包める大きさの四角形にのばす。芯の穴にアプリコットジャム15gずつを入れ、砂糖24gとシナモン2gを混ぜて4個に等分する。生地をりんごの周囲へ持ち上げ、継ぎ目を強くつまんで完全に包む。作業時間は約15分。果実が露出せず、生地の厚さが大きく偏らない状態にする。

  3. 蒸気穴を開け、卵を塗って冷やす。各douillonの上部に小さな蒸気穴を開け、全卵50gを表面に塗る。冷蔵庫で20分冷やし、焼く直前まで4℃以下を保つ。生地が手で触れてしっかり冷たく、バター層が締まった状態にする。

焼成

  1. りんごとパイを同時に仕上げる。180℃に予熱した通常加熱のオーブンで40分焼く。オーブンに焼きむらがある場合だけ、途中で天板の向きを1回変える。パイは深いきつね色でサクッとし、細い串がりんごにほとんど抵抗なく入るが、果実自体は崩れていない状態が目安。中のジャムと果肉は非常に熱いので注意する。

  2. 網の上で冷ます。焼き上がったdouillonを冷却網に移し、20分冷ます。底までサクッとしたまま、蒸気が落ち着き、温かい程度で食べられる状態にする。温かいうちに重ねない。

実用ガイド

実用情報

盛り付け

冷却時間を取った後、1人1個を盛り付ける。温かい状態が最も食べやすいが、室温でも果肉の柔らかさとパイの形は保ちやすい。栄養値はりんご、パイ生地、ジャム、砂糖、卵液だけを対象とし、アイスクリーム、クリーム、キャラメルなどの別添えは含まない。

保存・温め直し・前日準備

焼く前まで組み立てた状態で4時間まで4℃以下で冷蔵できる。焼いた後は完全に冷まし、覆って4℃以下で2日まで冷蔵する。温め直す場合は電子レンジではなく、170℃のオーブンで約10分温めてパイを再びサクッとさせる。卵液を塗った状態で室温に放置しない。

代用

- ショートクラスト生地: ノルマンディーにはpâte briséeを使う形もあるが、この全バターのパイ生地より密でほろっとした殻になる。同じ仕上がりではない。 - 洋梨: 同一性を保つ代用ではない。洋梨を使うと別のbourdelotに近づく。

うまくいかないとき

うまくいかないとき

  • パイが濃く色づいたのにりんごが硬い。りんごが大きすぎるか、品種がこの焼き時間に対して硬い。Reinette系を同じ大きさでそろえ、上部の蒸気穴から串を入れて柔らかさを確認する。
  • 底が湿っている。組み立て中に生地が温まりすぎた、継ぎ目が弱かった、または焼き上がりを平らな皿の上で冷ました可能性がある。20分の冷蔵工程を守り、継ぎ目を閉じ、焼成後は網で冷ます。
1人分の栄養目安

1人分の栄養目安

  • 1人分の量douillon 1個
  • エネルギー609kcal
  • 炭水化物74g
  • たんぱく質8g
  • 脂質32g
  • 食物繊維5g
  • ナトリウム318mg
アレルゲンと食品衛生

アレルゲンと食品衛生

アレルゲン: 卵、乳、小麦

卵液と、卵液を塗った焼成前のdouillonは、焼くまで4℃以下で冷蔵する。

焼いた後の要冷蔵の残りは2時間以内に4℃以下で冷蔵する。

よくある質問

よくある質問

ショートクラスト生地でも作れますか?

作れます。ノルマンディーにはパイ生地とpâte briséeの両方が見られますが、ショートクラストでは層状の軽い食感ではなく、より密でほろっとした殻になります。

なぜりんごを丸ごと使うのですか?

皮と芯を除いた丸ごとの果実を包む構造がdouillonの重要な特徴だからです。刻むとターンオーバー型の別の菓子に近づきます。

仕上がり

仕上がり

  • 中心にジャムを含んだ柔らかな丸ごとりんごを、サクッと深いきつね色のパイが包む仕上がり。
  • 決め手は4個のりんごを同じ大きさにそろえ、焼く直前までパイ生地を冷たい状態に保つこと。