フランスの代表料理

ファリュ・ノルマンド(Fallue normande)

卵、バター、牛乳、クレームフレーシュを加えた生地を低い楕円形に整え、2回発酵させて濃いきつね色に焼く、やわらかくきめの細かなノルマンディーの発酵菓子パンです。

フランスの代表料理
共有
ファリュ・ノルマンド(Fallue normande):切り口が見える一品
準備時間 35分
加熱時間 30分
合計時間 245分
出来上がり量 約30 × 18cmの平たい楕円形1台、12切れ
この料理について

ファリュ・ノルマンド — 平たく楕円に焼くノルマンディーの発酵菓子パン

ファリュ・ノルマンドは、背の高い型焼きブリオッシュとは異なる、ノルマンディーの平たい発酵菓子パンです。「falue」と綴られることもあり、ベッサン、サン=ロー周辺、クータンス周辺と結び付いた郷土菓子として知られます。幅広く低い楕円形、浅い切り込み、濃いきつね色の表面、その下のやわらかく細かな気泡を含む生地が特徴です。

生地のリッチさは卵、バター、牛乳、クレームフレーシュの組み合わせから生まれます。砂糖と脂肪はどちらもグルテン形成や発酵を緩やかにするため、バターを最初から全部入れないことが重要です。まず粉類と液体を混ぜ、生地にある程度の骨格を作ってから、やわらかいバターを4回に分けて練り込みます。

1次発酵と2次発酵はいずれも過度に膨らませません。1次発酵では内部の気泡を育て、2次発酵では低い楕円形を保ちながらふっくらさせます。卵と牛乳のつや出しを塗り、浅く切り込みを入れてから180℃で焼きます。焼き上がりは表面の色だけでなく、中心まで生焼け感がなく、底を軽くたたくと空洞感のある音がすることも確認します。

焼成後は網の上で60分しっかり冷まします。熱いうちに切ると、まだ安定していないクラムがつぶれ、十分に焼けていても粘ついた印象になりやすいためです。ノルマンディーではテュルグールと合わせることがありますが、このレシピでは添え物を材料と栄養計算には含めません。

成功のポイント

成功のポイント

  • バターを全部入れる前に生地の骨格を作り、薄い膜が張るまで練る。
  • 2回の発酵で倍量まで無理に膨らませず、低い楕円形を保つ。
  • つや出し後の切り込みは浅くし、十分に発酵した生地をつぶさない。
材料

材料

生地

  • 500g 小麦粉(プレーンタイプ)、計量して使用 — 全量を生地に使う。
  • 100ml 全乳、25℃程度のぬるい状態 — 全量を使用する。
  • 100g クレームフレーシュ、冷たいもの、乳脂肪分30% — 全量を使用する。
  • 150g 全卵(殻を除いた重量、Lサイズ約3個) — 全量を使用する。
  • 75g 微粒子グラニュー糖 — 全量を使用する。
  • 10g 生イースト、細かくほぐす — 全量を使用する。
  • 6g 細塩 — 全量を使用する。
  • 100g 無塩バター、やわらかくするが溶かさない — 全量を使用する。

仕上げ

  • 50g 全卵(殻を除いた重量、Lサイズ約1個)、溶いてつや出し用にする — ボウルに残るごく少量を除き使用する。
  • 15ml 全乳、つや出し卵に混ぜる — 刷毛に残るごく少量を除き使用する。
作り方

作り方

作り方

  1. イーストを分散させる。100mlの牛乳を25℃程度にし、生イーストを混ぜて5分置く。イーストが均一に分散し、液体から新鮮な発酵香がする状態にする。

  2. 生地をまとめる。ボウルに小麦粉、砂糖、塩を合わせ、イースト入り牛乳、クレームフレーシュ、150gの全卵を加えて5分混ぜる。粉気がなくなり、粗いながら全体が均一に水分を含んだ状態にする。

  3. バターを練り込む。まず4分こね、やわらかいバターを4回に分けて加えながらさらに約8分こねる。合計12分を目安にし、なめらかで弾力があり、やや粘りを残しつつ、薄く伸ばすと破れる前に膜が張る状態にする。

  4. 1次発酵させる。ボウルを覆い、24〜26℃で75分発酵させる。生地が目に見えて気泡を含み、開始時の約1.5倍に膨らむまで待つ。

  5. 平たい楕円形にする。打ち粉を薄くした台に生地を出し、大きな気泡だけを軽く抜く。約30 × 18cm、厚さ約4cmの低い楕円形に整え、天板へ移す。表面が張り、厚みが均一で、継ぎ目が裂けていない状態にする。

  6. 2次発酵させる。ゆるく覆い、24〜26℃で45分発酵させる。ふっくらし、指先で軽く押した跡がすぐには戻らず、ゆっくり戻る状態にする。

  7. つやを出し、切り込みを入れる。オーブンを180℃に予熱する。50gの全卵と15mlの牛乳を混ぜて表面に薄く塗り、空気を抜かないよう浅い耳形または山形の切り込みを入れる。表面につやが均一につき、切り込みがはっきり見える状態にする。

  8. 濃いきつね色に焼く。180℃で28〜30分、必要なら焼きむらを防ぐため途中で天板の向きだけを変える。表面が濃いきつね色になり、底を軽くたたくとやや空洞感のある音がし、中心に生焼けの粘りが残らない状態まで焼く。

  9. 完全に冷ます。冷却網へ移し、切る前に60分冷ます。室温まで下がり、切ってもクラムが押しつぶされず、粘つく線が残らない状態にする。

実用ガイド

実用情報

実用ガイド

完全に冷めてから12等分に切る。単体でもよく、テュルグールを添える場合も生地自体に追加の甘味は不要です。

実用ガイド

前日に焼く場合は完全に冷ましてからしっかり包む。涼しい室温で約2日、やわらかな食感を保ちます。

実用ガイド

温め直すなら1切れずつ150℃のオーブンで4〜5分。長い電子レンジ加熱はクラムをゴムのような食感にしやすいため避けます。

実用ガイド

クレームフレーシュがない場合は乳脂肪分約30%の発酵クリームを使えますが、代用版であることを明確にします。生イーストをベーキングパウダーに置き換えません。

うまくいかないとき

うまくいかないとき

  • クラムが詰まるこね不足、または発酵不足が原因になりやすい。薄膜が張るまで練り、指で押した跡がゆっくり戻る段階まで2次発酵させる。
  • 油脂の筋が残る生地の骨格ができる前にバターを入れた、またはバターが温かすぎる可能性がある。やわらかいバターを少量ずつ加える。
  • 楕円形がつぶれる2次発酵の進みすぎ、または切り込みが深すぎる可能性がある。発酵を早めに切り上げ、表面だけ浅く切る。
1人分の栄養目安

1人分の栄養目安

  • 基準量1切れ、全体の1/12
  • カロリー292kcal
  • 炭水化物39g
  • たんぱく質7g
  • 脂質12g
  • 食物繊維1g
  • ナトリウム230mg
アレルゲンと食品衛生

アレルゲンと食品衛生

アレルゲン: 卵、乳、小麦

生卵に触れた手、ボウル、器具は、加熱済みまたはそのまま食べる食品に触れる前に洗浄する。

焼いたパンは網の上で完全に冷ましてから包み、蒸気を閉じ込めてクラムを粘らせない。

よくある質問

よくある質問

なぜブリオッシュ型を使わないのですか。

低い自由成形の楕円形がこのパンの地域的な姿で、背の高い型焼きとは皮と中身の比率も異なります。

1次発酵は倍量まで待ってよいですか。

この配合では約1.5倍で十分です。それ以上進めると2次発酵と切り込み後の形が不安定になりやすくなります。

仕上がり

仕上がり

  • 出来上がり: 濃いきつね色の低い楕円形で、背の高いブリオッシュではなく、やわらかく均一な気泡をもつノルマンディーの発酵菓子パン。
  • 決め手: バターを全量加える前に生地を十分にこね、2回の発酵を見た目と指押しの状態で止めること。