フランス料理のレシピ

イル・フロッタント(Île flottante)

やわらかくポシェしたメレンゲを冷たいバニラのクレーム・アングレーズに浮かべ、琥珀色のキャラメルをかけるフランス菓子です。殺菌済み卵を使い、カスタードとメレンゲそれぞれの温度終点を測ります。

フランス料理のレシピ
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イル・フロッタント(Île flottante):透明なガラス器に盛った一品
準備時間 25分
加熱時間 30分
合計時間 210分
出来上がり量 メレンゲ12個、クレーム・アングレーズ約700ml
はじめに

バニラのクレーム・アングレーズとキャラメルのイル・フロッタント

イル・フロッタントは、流れるようなバニラのクレーム・アングレーズ、ふわりとしたメレンゲ、薄い琥珀色のキャラメルという三つの異なる食感を組み合わせるデザートです。ここでは大きな一枚のメレンゲを焼く形ではなく、小さなメレンゲを牛乳でやさしくポシェし、12個作ります。1人分はカスタードの6分の1とメレンゲ2個です。

卵の扱いが重要です。殺菌済み卵を重量で卵黄と卵白に分け、卵黄はカスタード、卵白はメレンゲに使います。クレーム・アングレーズは82℃まで加熱し、スプーンの背に薄く均一な膜が付く状態を目安にします。沸騰させると卵が凝固して分離しやすいため、82℃に達したらそれ以上強く加熱しません。

砂糖も用途ごとに分けます。カスタードに80g、メレンゲに60g、キャラメルに40gを使います。ここを一緒にしてしまうとカスタードが甘くなりすぎたり、メレンゲの安定性が変わったりします。キャラメルは最後に作ることで、冷えたカスタードと冷ましたメレンゲをすぐに組み立てられ、熱い糖液を扱う時間を短くできます。

加熱だけでなく、冷却も工程の一部です。カスタードは浅いボウルで20分冷まして蒸気を抜き、その後4℃以下で120分冷蔵します。この冷却時間は省略された待ち時間ではなく、合計210分の中に含まれています。

成功のポイント

成功のポイント

  • 殺菌済みの卵白と卵黄を重量で分け、カスタードとメレンゲの比率を正確に保つ。
  • クレーム・アングレーズは沸騰させず、82℃とスプーンの背を薄く覆う状態の両方で終点を判断する。
  • メレンゲをやさしくポシェし、キャラメルはカスタードとメレンゲが冷えてから最後に作る。
材料

材料

クレーム・アングレーズ

  • 110g 殺菌済み卵黄、大きめの卵約6個分を目安に重量で量る
  • 600ml 全乳。まずメレンゲのポシェに使い、こしてカスタードへ再利用する — 鍋に残るごく少量を除き全量がデザートに残る
  • 80g 微粒子グラニュー糖、カスタード用
  • 5g バニラペースト。バニラビーンズを使う場合も同量相当を正確に計量する

メレンゲ

  • 180g 殺菌済み卵白、大きめの卵約6個分を目安に重量で量る
  • 60g 微粒子グラニュー糖、メレンゲ用

キャラメル

  • 40g 微粒子グラニュー糖、キャラメル用
  • 30ml 水、ウェットキャラメル用
作り方

作り方

作り方

  1. 材料を用途別に計量する。殺菌済み卵を重量で卵黄と卵白に分け、砂糖もカスタード用80g、メレンゲ用60g、キャラメル用40gに分ける。卵黄、卵白、三つの砂糖が混ざらない状態にする。

  2. メレンゲを泡立てる。卵白を泡立て、泡が細かくなったら60gの砂糖を少しずつ加える。つやがあり、角が立っても表面が乾いたように見えない状態まで泡立てる。

  3. メレンゲをポシェする。600mlの牛乳を、沸騰させず蒸気が静かに上がる温度まで温める。メレンゲを12個に成形し、2回に分けて1回約5分、途中で一度返しながらポシェする。表面が固まり、弾力があり、濡れた生の泡が残らない状態にする。試しに1個の中心温度を測り71℃に達していることを確認する。穴あきスプーンで取り出し、牛乳はこしてカスタード用に取っておく。

  4. メレンゲを冷ます。ポシェしたメレンゲをオーブンシートを敷いたトレーへ移し、15分冷ます。扱える温度になり、周囲に液体がたまらない状態になったら冷蔵する。

  5. クレーム・アングレーズを炊く。卵黄と80gの砂糖を混ぜる。こした温かい牛乳を少しずつ加えて温度をならし、全量を鍋へ戻す。弱火で絶えず混ぜながら約12分加熱する。82℃に達し、スプーンの背に薄く均一な膜が付いたら火から外す。沸騰させない。

  6. カスタードを速やかに冷ます。浅いボウルへ移し、ときどき混ぜながら20分冷ます。蒸気が上がらず、加熱直後より十分に温度が下がった状態にする。

  7. 冷蔵する。覆いをして4℃以下で120分冷蔵する。全体がしっかり冷え、混ぜ直してもなめらかな状態を保っていることを確認する。

  8. キャラメルを最後に作る。小鍋に40gの砂糖と30mlの水を入れ、中火で約8分加熱する。砂糖が溶けた後はかき混ぜず、透明感のある琥珀色で、スプーンから細い糸状に流れる状態まで加熱する。6つの器に冷たいカスタードを分け、1皿にメレンゲ2個を置いてキャラメルをかける。熱い糖液には皮膚を近づけない。

提供のしかた

実用情報

提供のしかた

各皿にカスタードの約6分の1、メレンゲ2個、キャラメルの約6分の1を盛ります。冷たく流動性のあるカスタード、やわらかなメレンゲ、薄いキャラメルの対比を生かし、キャラメルを硬い殻のような厚さにはしません。

保存と温め直し

カスタードとポシェしたメレンゲは別々に覆い、4℃以下で保存し、食感の面では24時間以内の使用が適しています。組み立ては提供直前に行います。キャラメルは湿ったメレンゲの上で軟らかくなるため、組み立てた状態で長時間保存しません。冷凍はおすすめしません。

作り置きと代替

クレーム・アングレーズは前日に作り、速やかに冷却して冷蔵できます。メレンゲも数時間前にポシェして別に冷やせます。キャラメルは提供に近い時間に作ります。殺菌済み卵を使っていても、加熱後に冷やして扱うデザートなので低温管理は保ちます。

1人分の栄養目安

1人分の栄養目安

  • 1食分カスタードの1/6、メレンゲ2個、キャラメル
  • エネルギー255kcal
  • 炭水化物39g
  • たんぱく質9g
  • 脂質7g
  • 食物繊維0g
  • ナトリウム120mg
アレルゲンと食品衛生

アレルゲンと食品衛生

卵と乳を含みます。殺菌済み卵を使用し、クレーム・アングレーズは沸騰させず82℃まで、ポシェしたメレンゲは試しの1個の中心を71℃まで加熱します。カスタードは速やかに冷まし、4℃以下で冷蔵し、常温に置く時間の合計は2時間未満にします。蒸気とキャラメルの糖液は重いやけどの原因になるため、特に注意します。

仕上がり

仕上がり

  • 仕上がり: 冷たいバニラのクレーム・アングレーズに、やわらかなメレンゲが浮かび、薄い琥珀色のキャラメルが食感と香ばしさを加えます。
  • 決め手: 卵白と卵黄を重量で分け、カスタード82℃、メレンゲ71℃というそれぞれの終点を守ることです。