フランス料理のレシピ

Baguette de tradition française(フランス伝統バゲット)

小麦粉、水、塩、パン酵母だけで作るリーンなバゲット生地を、折りたたみと長時間の冷蔵発酵で強くし、手で成形・クープ入れをして、焼き始めだけ蒸気を与えて家庭用オーブンで香ばしく焼き上げます。

フランス料理のレシピ
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Baguette de tradition française(フランス伝統バゲット):接写した一品
準備時間 45分
加熱時間 25分
合計時間 1050分
出来上がり量 バゲット3本、焼成後1本約250g
この料理について

長時間冷蔵発酵で作る家庭用オーブンのフランス伝統バゲット

Baguette de tradition française は、材料の境界が明確なパンです。この家庭向け配合では、添加物を含まない小麦粉、水、塩、生イーストの4材料だけに絞ります。砂糖、油脂、乳製品、製パン改良剤で生地の弱さを補うのではなく、発酵と生地操作で風味と構造を作ります。

材料が少ない分、時間の管理が重要です。最初に小麦粉と水だけを30分休ませて吸水させ、イーストと塩を加えてこねます。その後、120分の一次発酵中に3回折りたたんで強さを与え、さらに4℃で12時間冷蔵します。翌日に分割、予備成形、20分の休ませ、最終成形、45分の最終発酵を行います。これらの待ち時間もすべて合計時間に含まれています。

家庭用オーブンは、蒸気注入機能のある業務用デッキオーブンと同じ条件にはなりません。そこで、十分に予熱した石や厚い天板で底面の熱を確保し、別の熱した容器へ熱湯を入れて焼き始めだけ蒸気を作ります。浅い角度のクープが膨張方向を作り、蒸気が表面の固化を少し遅らせることで切り込みが開きます。後半は蒸気を抜き、乾いた熱で薄くパリッとしたクラストに仕上げます。

成功のポイント

成功のポイント

  • 小麦粉、水、塩、パン酵母の4材料から外れない。
  • 追加の粉で硬くするのではなく、折りたたみと冷蔵発酵で生地を強くする。
  • クープは浅い角度で入れ、オーブンへ入れた直後に蒸気を作る。
材料

材料

生地

  • 500g 添加物を含まないT65相当の小麦粉(たんぱく質約11〜12%)
  • 360ml 冷たい水
  • 10g 細塩
  • 5g 生イースト(細かく崩す)
作り方

作り方

混ぜる・発酵させる

  1. 小麦粉を吸水させる。小麦粉と水330mlを、乾いた粉が見えなくなるまで混ぜる。覆って30分休ませる。粉気がなく、生地が緩んで伸びやすくなり始める。

  2. 生地を仕上げる。残り30mlの水の一部で生イーストを溶き、塩とともに加える。残りの水を少しずつ加えながら約10分こねる。生地はなめらかで弾力があり、やや粘り、端を伸ばすと破れる前に薄い膜ができる。

  3. 折りたたみながら一次発酵させる。覆って120分休ませ、開始から30分、60分、90分の時点でやさしく1回ずつ折りたたむ。終了時には気泡が入り、表面がなめらかになり、体積は完全な2倍ではなくおよそ半分増えている。

  4. 一晩冷蔵発酵させる。覆った生地を約4℃で12時間冷蔵する。側面に気泡が見え、冷えた生地は台に出したとき形を保ちやすい。

成形と最終発酵

  1. 均等に3分割する。冷たい生地を台に出し、約290gずつ3個に分け、やさしく予備成形する。3個とも約290gで、軽く張りのある短い棒状になる。

  2. 最終成形前に休ませる。予備成形した生地を覆って20分休ませる。強く縮もうとせず、長く伸ばせる程度に緩む。

  3. 表面に張りを作って成形する。生地を軽く押し広げ、折って継ぎ目を閉じ、中央から外側へ転がして約38cmに伸ばす。太さがほぼ均一で、継ぎ目が閉じ、表面に破れのない張りがある状態にする。

  4. 弾力が残るまで最終発酵する。覆って約45分休ませる。指先で軽く押すとゆっくり戻り、浅い跡が残る程度にする。

クープ・焼成・冷却

  1. 迷わずクープを入れる。継ぎ目を下にして移し、刃を低い角度で持ち、浅く重なるように4〜5本切り込みを入れる。深さは約5mmで、横断するのではなくパンの長さ方向に重なる切り込みにする。

  2. 焼き始めだけ蒸気を入れる。240℃に十分予熱したオーブンへ入れ、予熱しておいた蒸気用容器へ注意して熱湯を注ぎ、すぐ扉を閉める。蒸気ありで10分焼き、可能なら蒸気用容器を外すか排気し、さらに約15分焼く。クラストが濃いきつね色でパリッとし、クープが開き、底をたたくと空洞感のある音がする。

  3. クラムが落ち着くまで冷ます。冷却網へ移し、切る前に45分冷ます。クラストはパリッとし、切っても内部がべたつかない状態になる。

実用ガイド

実用情報

実用ガイド

切る前に45分冷ます。焼き上がり直後に切ると内部がつぶれたり粘ついたりしやすい。できるだけ焼いた当日に食べる。短時間なら紙袋やパン袋で常温保存し、温かいまま密閉プラスチックへ入れない。長く保存する場合は完全に冷ましてから冷凍し、解凍後に高温のオーブンで短時間焼いて表面を戻す。T65そのものが入手できない場合、性質の近い添加物なしの白い製パン用小麦粉は使えるが、吸水量が変わる可能性がある。家庭用オーブンで焼いたものを、業務用設備で焼く法的・商業的な製品と同等とは表現しない。

うまくいかないとき

うまくいかないとき

  • 横へ広がる最終成形の表面張力が弱い、または最終発酵が長すぎる。成形を明確にし、指で押した跡がゆっくり戻る段階で焼く。
  • 中が詰まって重い発酵を短縮したか、生地のガスを強く抜きすぎた。一次発酵と冷蔵発酵を守り、やさしく扱う。
  • クラストが厚くつやがない初期蒸気が不足したか、蒸気を長く残しすぎた。投入直後に蒸気を作り、後半は乾いた熱に切り替える。
1食分の栄養目安

1食分の栄養目安

  • 1食分の量12等分のうち1食分、焼成後約60〜65g
  • エネルギー155kcal
  • 炭水化物31g
  • たんぱく質5g
  • 脂質0.6g
  • 食物繊維1.4g
  • ナトリウム330mg
アレルゲンと食品衛生

アレルゲンと食品衛生

アレルゲン: 小麦・グルテン。

蒸気を作る熱湯は重いやけどの原因になる。顔や手を容器から離して注ぐ。

袋へ入れる前に冷却網で冷まし、結露による余分な水分を閉じ込めない。

よくある質問

よくある質問

家庭で扱いやすくするため油や砂糖を加えてよい?

この作り方では加えない。4材料という境界から外れるため。

なぜ冷却時間も合計に入る?

焼成後も蒸気が内部で移動し、クラムが落ち着くため。すぐ切ると粘つきやすい。

仕上がり

仕上がり

  • 仕上がり: 薄くパリッとしたクラスト、開いたクープ、弾力があり不規則な気泡を持つリーンなバゲット3本。
  • 決め手: 追加材料で食感を作るのではなく、長時間発酵、丁寧な成形、浅い角度のクープ、焼き始めの短い蒸気を組み合わせること。