クロアチアの国民料理

ダルマチア風ブロデット

レシピ早見表

ダルマチア風ブロデット

構造化レシピの主要情報。

カテゴリー魚介の煮込み
料理クロアチア料理
調理法煮込み
難易度中級
分量
6人分
準備
35分
加熱
50分
合計
1時間25分
1食分
約 590 kcal

クロアチア料理 · 魚介の煮込み · レシピ

ダルマチア風ブロデット 数種の魚とムール貝を煮るトマトの煮汁とポレンタ添え

骨付きの白身魚とムール貝を、玉ねぎ、トマト、白ワインの煮汁で崩さずに火入れし、やわらかなポレンタを添える魚介の煮込み。

陶器鍋の魚介ブロデット、ムール貝、ポレンタ、パンを並べた木の食卓
数種の魚とムール貝を崩さず煮込み、ポレンタを添えたダルマチア風ブロデット。

01 · 概要

概要

ダルマチア風ブロデットは、ブロデットは、一種類の魚を整然と煮る料理ではなく、性質の異なる魚を一つの鍋でまとめる沿岸の知恵から生まれる。身の締まった魚は形を保ち、ゼラチンの多い部位は煮汁に厚みを与え、貝は最後に塩気と香りを加える。どの魚を使うかは漁や季節で変わるが、複数を組み合わせる考え方が味の中心にある。

ブロデットは混ぜて濃くするのではなく、鍋を揺すって魚の形を守る。

この版では骨付きの白身魚を大きな切り身にし、ムール貝を加える。骨の周囲から出るうま味は短い煮込みでもソースを丸くし、切り身を厚く保つことで身が乾きにくい。魚は同じ大きさにそろえるより、火の通りやすさを見て鍋へ入れる順番を変える方が合理的である。

玉ねぎは褐色に炒めず、甘味が出て透明になるまでゆっくり加熱する。そこへトマト、白ワイン、魚だしを重ね、酸味が尖らない程度まで先に煮る。魚を入れてから強く混ぜると身が崩れ、ソースが濁るため、木べらではなく鍋を前後に揺すって煮汁を回す。

少量のワインビネガーは酸っぱくするためではなく、トマトと魚の脂を引き締めるために使う。白ワインの香りが飛び、トマトが玉ねぎとなじんだ後に加えると、刺激だけが残らない。塩は魚と貝の状態で大きく変わるため、ムール貝が開いてから最終調整する。

ポレンタは別鍋で用意し、煮汁を受ける柔らかさにする。固く切れる状態より、皿に置くとゆっくり広がる濃度の方が、魚のソースと一体になりやすい。魚をポレンタの上へ完全に重ねず、横へ添えると、身を崩さずに骨を外しながら食べられる。

完成の目安は、魚の中心が不透明になり、厚い部分がフォークで大きく分かれる状態である。ムール貝は最後の5分に加え、開いたらすぐ火を止める。鍋の中で長く保温せず、休ませる時間も5分程度にとどめることで、魚の層と貝の柔らかさが残る。

02 · 材料

材料

魚介と煮汁

1.5 kg
白身魚の骨付き切り身 アンコウ、スズキ、ハタなどを2〜3種組み合わせる。
500 g
殻付きムール貝 洗って足糸を除く。
80 ml
エクストラバージンオリーブ油 玉ねぎと煮汁用。
400 g
玉ねぎ、薄切り 甘味が出るまで加熱する。
5片
にんにく、みじん切り 焦がさない。
800 g
ホールトマト、粗くつぶす 果汁も使用する。
250 ml
辛口白ワイン 煮汁の香りと酸味。
300 ml
無塩の魚だし 魚が半分ほど浸かる量。
30 ml
ワインビネガー 煮汁を引き締める。
2枚
ローリエ 煮込み用。
10 g
生パセリ、みじん切り 仕上げ用。
6 g
魚介の塩分を見て調整する。
2 g
黒こしょう 仕上げ用。

ポレンタ

300 g
ポレンタ用コーンミール 中挽き。
1.2 L
好みで一部を魚だしに替える。
6 g
ポレンタ用。

03 · 作り方

作り方

下ごしらえ

  1. 魚介を整える

    魚の切り身を水分だけ拭き、軽く塩を振る。ムール貝は洗って足糸を除き、割れた殻と閉じない貝を捨てる。

  2. ポレンタの湯を準備する

    別鍋に1.2 Lの水と6 gの塩を入れ、沸騰直前まで温めておく。

ブロデット

  1. 香味野菜をやわらかくする

    広い鍋にオリーブ油を熱し、玉ねぎを中弱火で10分炒める。にんにくを加え、香りが出るまで45秒加熱する。

  2. トマトの煮汁を作る

    トマト、白ワイン、魚だし、ローリエ、ワインビネガーを加え、ふたをせず15分静かに煮る。トマトの生の酸味が弱まるまで火を入れる。

  3. 魚を順に煮る

    厚い魚から鍋に並べ、弱めの中火で12〜15分煮る。へらで混ぜず、2〜3分ごとに鍋を前後へ揺すって煮汁を回す。

  4. ムール貝を加える

    ムール貝を加えてふたをし、4〜5分加熱する。殻が開き、魚の中心が不透明になったら火を止め、開かなかった貝を除く。

ポレンタと盛り付け

  1. ポレンタを炊く

    温めた湯へコーンミールを少しずつ振り入れ、泡立て器で混ぜる。弱火で20〜25分、鍋底から離れるまで練る。

  2. 味を整えて盛る

    ブロデットへパセリと黒こしょうを加え、必要なら塩を補う。5分だけ休ませ、魚を崩さずポレンタの横へ盛る。

04 · 実用情報

実用情報

盛り付けと組み合わせ

やわらかなポレンタを煮汁の受け皿として添える。骨付き魚を扱うため、浅い広皿と小さな骨皿を用意すると食べやすい。辛口白ワインまたは軽い赤ワインが合わせやすい。

保存と再加熱

魚を骨から外し、煮汁と別々または一緒に密閉して冷蔵1日まで。再加熱は弱火で中心まで温め、沸騰させ続けない。ムール貝は再加熱で硬くなりやすい。ポレンタは冷蔵2日まで。

四つの実用的なバリエーション

ムール貝をあさりに替え、砂抜きを十分に行う。 · 白身魚の一部をイカに替え、先に20分煮て柔らかくする。 · 赤ワインを使う場合は半量にし、トマトの甘味を強くし過ぎない。 · ポレンタの代わりに硬めのパンを添え、煮汁を吸わせる。

テストキッチンの三つの要点

魚の厚さをそろえるより、火の通りに応じて投入順を変える。 · 魚を入れた後は木べらで混ぜず、鍋を水平に揺すってソースを回す。 · ムール貝の塩分が加わる前に最終の塩を決めない。

必要な器具

広い厚手の煮込み鍋 · ポレンタ用の深鍋 · 泡立て器 · 魚を持ち上げる幅広いフライ返し

05 · 栄養情報

栄養情報

カロリー
約 590 kcal
炭水化物
約 50 g
たんぱく質
約 58 g
脂質
約 18 g
食物繊維
約 5 g
ナトリウム
約 980 mg

1食分: やわらかなポレンタを煮汁の受け皿として添える。骨付き魚を扱うため、浅い広皿と小さな骨皿を用意すると食べやすい。辛口白ワインまたは軽い赤ワインが合わせやすい。。 主なアレルゲン: 魚、軟体類、亜硫酸塩(白ワイン)。数値は標準的な食品成分値から算出した概算であり、製品、可食部、脂肪の除去、吸収量、分割の差で変動する。

仕上がりの要点

魚の形を残したまま、異なる海のうま味が一つの煮汁に集まる。

先にトマトの酸味を整え、魚を入れてから鍋を揺するだけにすると、濃い煮汁と大きな切り身を両立できる。ポレンタはその煮汁を受ける静かな付け合わせになる。