オーストリアの国民料理

アプフェルシュトゥルーデル

レシピ早見表

アプフェルシュトゥルーデル

構造化レシピの主要情報。

分類甘いペイストリー
料理オーストリア
難易度やや難しい
合計2時間20分
分量
8切れ
準備
50分
加熱
45分
1人分
約 520 kcal

オーストリア料理 · 甘い焼き菓子 · レシピ

アプフェルシュトゥルーデル 薄い生地でりんごとレーズンを包む ウィーン風焼き菓子

休ませた生地を布の上で透ける薄さまで伸ばし、りんごの水分を受ける香ばしいパン粉とともに巻く。層を壊さず焼き、温かいバニラソースを別添えにする。

白い大皿の焼き上がったアプフェルシュトゥルーデルと厚い一切れ、粉砂糖、両側のバニラソース、奥のカップ
横長の写真では、一本のシュトゥルーデルと切り分けた一切れが並び、薄い生地の層とりんごの密なフィリングが見える。

01 · 概要

概要

アプフェルシュトゥルーデルの作り方は、薄い生地を作る技術と、りんごから出る水分を制御する技術を同時に扱う。生地は厚いパイ皮ではなく、休ませた小麦生地を手の甲で広げ、下の布模様が透けるほど薄くする。焼くと表面が細かな層になり、内部の柔らかな果実と対照を作る。

生地には強い弾力が必要だが、材料は小麦粉、水、油、塩、少量の酢だけである。8〜10分こね、表面を滑らかにした後、油を塗って温かいボウルをかぶせ、30分休ませる。休ませずに伸ばすと縮み、力で広げようとすると穴が増える。十分に休んだ生地は、中心から外へ少しずつ薄くできる。

りんごの下に置く香ばしいパン粉が、薄い底を果汁から守る。

りんごは酸味があり、加熱しても形が残る品種を使う。厚いくし形では巻きにくく、生地を破るため、3〜4ミリの薄切りにする。切った後に砂糖を早く混ぜると果汁が出るので、レモン汁、シナモン、砂糖は巻く直前に加える。レーズンはりんごジュースで戻し、水気を切ってから使う。

果汁を受けるのが、バターで炒ったパン粉とヘーゼルナッツである。生地の端から三分の一ほどの場所へ帯状に置き、その上へりんごを重ねる。パン粉を全体へ散らすより、果実の下へ集める方が、底に水分がたまらない。布を持ち上げて最初の一巻きを作り、その後は生地を引っ張らず転がす。

焼成は190℃で40〜45分。表面へ溶かしバターを数回塗ると、乾燥を防ぎながら薄い層へ焼き色が付く。焼き上がり直後は内部の果汁が動きやすいため、15分休ませてから切る。バニラソースは別添えにし、食べる部分へ少量ずつ加えると、皮の層が早く湿らない。

02 · 材料

材料

生地とフィリング

300 g
中力粉 強力粉200 gと薄力粉100 gでもよい
150 ml
ぬるま湯 約30℃
30 ml
ひまわり油 生地用
5 ml
りんご酢 生地を伸ばしやすくする
4 g
生地用
1.2 kg
酸味のあるりんご 皮と芯を除き3〜4ミリに切る
80 g
レーズン りんごジュースで戻す
80 ml
りんごジュース レーズン用
100 g
砂糖 りんごの酸味で調整する
30 ml
レモン汁 変色と甘味を抑える
5 g
シナモン フィリング用
120 g
パン粉 細かく乾いたもの
80 g
ヘーゼルナッツ パン粉と炒る
100 g
無塩バター パン粉、表面、仕上げに分ける
25 g
粉砂糖 冷めてから振る

バニラソース

500 ml
牛乳 温める
4個
卵黄 とろみを付ける
60 g
砂糖 ソース用
10 g
コーンスターチ 分離を防ぎ軽くとろみを付ける
バニラビーンズ 1本分 またはバニラペースト5 g

03 · 作り方

作り方

生地と休ませ

  1. 生地をこねる

    中力粉、ぬるま湯、油、酢、塩を混ぜ、台の上で8〜10分こねる。表面が滑らかで、引っ張ると になるまで続ける。

    薄い膜
  2. 温かく休ませる

    生地を丸めて油を薄く塗り、温めたボウルをかぶせる。室温で 、弾力を落ち着かせる。

    30分休ませ

フィリング

  1. パン粉とナッツを炒る

    フライパンでバター40 gを溶かし、パン粉とヘーゼルナッツを加える。中火で5〜7分、全体が で香ばしくなるまで混ぜる。

    薄いきつね色
  2. レーズンを戻す

    レーズンをりんごジュースへ10分浸し、ざるへ上げて水気を切る。りんごは の薄切りにする。

    3〜4ミリ
  3. りんごを直前に和える

    にりんご、レーズン、砂糖、レモン汁、シナモンを混ぜる。汁が多く出る前にすぐ生地へ移す。

    巻く直前

伸ばしと巻き

  1. 生地を布の上で伸ばす

    大きな布へ薄く粉を振り、生地をめん棒で広げる。手の甲を下へ入れ、中心から外へゆっくり伸ばし、 約80×60センチにする。

    布の模様が透ける
  2. 厚い縁を整える

    外周の厚い部分を指でさらに薄くし、裂けた小さな穴は端の生地を少量重ねて閉じる。表面へ溶かしバター20 gを 。

    薄く塗る
  3. 帯状に具を置いて巻く

    手前の三分の一へパン粉を帯状に広げ、その上へりんごを重ねる。左右の端を内側へ折り、布を持ち上げて を作り、そのまま転がす。

    最初の一巻き

焼成とソース

  1. 継ぎ目を下にして焼く

    継ぎ目を下にして天板へ移し、残りの溶かしバターの半量を塗る。 のオーブンで40〜45分焼き、途中20分で残りのバターを塗る。

    190℃
  2. 十五分休ませる

    表面が濃いきつね色になったら取り出し、天板の上で 。熱いうちに切ると果汁が流れ、生地の層がつぶれる。

    15分休ませる
  3. バニラソースを仕上げる

    卵黄、砂糖、コーンスターチを混ぜ、温めた牛乳とバニラを少しずつ加える。鍋へ戻し、弱火で まで混ぜてとろみを付ける。

    80〜82℃
  4. 切り分けて盛る

    粉砂糖を振り、 する。各皿へ一切れ置き、バニラソースを約60 mlずつ横へ添える。

    8等分

04 · 実用情報

実用情報

食べ方

焼きたてから15〜30分後の温かい状態では、皮の層と果実の温度がそろう。ソースは上から全面へかけず、横へ置いて一口ずつ付ける。無糖のコーヒー、紅茶、または酸味のあるりんごジュースが合わせやすい。

保存と温め直し

シュトゥルーデルは冷蔵3日、冷凍1か月。再加熱は170℃のオーブンで10〜12分行い、電子レンジは皮を柔らかくするため避ける。バニラソースは冷蔵2日、弱火で混ぜながら温め、沸騰させない。

四つの変更

1. ヘーゼルナッツをくるみへ替える。2. レーズンを省き、りんごを100 g増やす。3. りんごの20%を酸味のある洋梨へ替える。4. 時間を短くする場合は市販の無糖シュトゥルーデル生地を使い、層ごとに薄くバターを塗る。

シェフの要点

生地は必ず休ませる。砂糖は巻く直前にりんごへ混ぜる。パン粉を果実の下へ集中させる。この三点で、縮み、果汁、底の湿りをそれぞれ抑えられる。

必要な道具

大きな綿布、めん棒、広い作業台、天板、刷毛、小鍋、温度計を使う。布は生地を巻く補助になり、手で持ち上げるより均一な力で転がせる。

05 · 栄養情報

栄養情報

エネルギー
約 520 kcal
炭水化物
約 76 g
たんぱく質
約 9 g
脂質
約 21 g
食物繊維
約 6 g
ナトリウム
約 210 mg

主なアレルゲン: 小麦、乳、卵、ヘーゼルナッツ。レーズンにより亜硫酸塩。標準的な食品成分値から算出した概算で、製品、可食部、油の吸収量、切り分け方によって変動する。

薄さだけでは足りない。果汁を受ける層と、休ませる時間が皮を守る。

アプフェルシュトゥルーデルは、生地を透けるまで伸ばす場面が目立つが、成功を支えるのはその前後にある。生地を十分休ませ、りんごの下へ炒ったパン粉を置き、焼き上がりをすぐ切らない。三つの待つ工程によって、皮は細かな層を保ち、フィリングはしっとりしても底へ流れ出さない。