アルジェリア料理 · スープ · レシピ
ショルバ・フリック 羊肉とひよこ豆を煮込む 香ばしい青麦スープ
羊肉とトマトのだしに、燻した若い小麦フリックとひよこ豆を加えて煮る。穀物の香ばしさと香草の清涼感が重なる濃い赤色のスープ。
カテゴリー: スープ/料理: アルジェリア/難易度: 中級/合計: 1時間40分

横長の写真では、赤い煮汁の中にフリックの粒、羊肉、ひよこ豆がはっきり見える。
ショルバ・フリックの作り方と青麦の扱い
ショルバ・フリックの作り方では、アルジェリア東部で親しまれる赤い肉スープの作り方を家庭向けに組み立てたものだ。フリックは、若いうちに収穫して焙煎または燻煙し、粗く砕いた小麦で、英語ではfreekehと呼ばれる。ラマダンの食卓では、日没後の食事を温かく始める一皿としてよく作られる。
フリックは肉が柔らかくなってから加え、粒の形を残したまま汁に濃度を付ける。
トマト、羊肉、ひよこ豆の組み合わせは力強いが、スープは重いシチューになるまで煮詰めない。スプーンですくうと穀粒と豆が一緒に上がり、汁がゆっくり戻る程度が目安となる。フリックは煮る間に水分を吸い続けるため、仕上げ時点ではやや緩くしておく。
羊肩肉は2 cm角に切り、玉ねぎとともに表面を焼く。トマトペーストを油の中で短く炒めると、生の酸味が和らぎ、赤い色に深みが出る。コリアンダー、セロリ葉、ミントはすべて同じ役割ではない。前二者は煮汁へ青い香りを渡し、ミントは最後に少量散らして熱い肉の香りを軽くする。
フリックには細かな殻や粉が混じることがあるため、広げて確認し、冷水で短くすすぐ。長く浸水すると燻した香りが弱くなる。肉とひよこ豆がほぼ柔らかくなった段階で鍋へ加え、底に付かないよう数分おきに混ぜる。穀粒の中心が硬くなく、形が残る約25分が適切である。
レモンは鍋に煮込まず、食卓で絞る。酸味がトマトと香辛料の輪郭を引き締め、フリックの香ばしさを明確にする。翌日は穀物が汁をさらに吸うため、水か無塩のだしを加え、塩分を確かめてから温め直す。
赤いスープの火入れ
レシピ概要。 羊肩肉を玉ねぎ、トマト、香辛料と炒め、ひよこ豆が柔らかくなるまで煮る。洗ったフリックは最後の25分に加え、粒が開いても形を保つところで火を止める。香草は煮込み用と仕上げ用に分け、レモンは器で絞る。時間がたつと濃くなるため、保存分は少し緩めに仕上げる。
材料
スープ
- 羊肩肉 750 g — 2 cm角
- オリーブ油 30 ml — 炒め用
- 玉ねぎ 250 g — みじん切り
- にんにく 15 g — みじん切り
- トマトペースト 30 g — 油で炒める
- カットトマト 400 g — 缶詰
- コリアンダーパウダー 6 g — 香りの中心
- 甘口パプリカ 5 g — 赤い色
- クミンパウダー 3 g — 穀物に合わせる
- カイエンペッパー 1 g — 好みで調整
- 塩 8 g — 仕上げに確認
- 水 1.8 L — 煮込み用
- ゆでひよこ豆 240 g — 水気を切る
- 砕いたフリック 180 g — 選別して短くすすぐ
- セロリの茎と葉 80 g — 細かく刻む
- 生コリアンダー 20 g — 半量を煮込み用
- ミント 10 g — 仕上げ用
- レモン 1個 — くし形に切る
調理手順
香味の土台
羊肉を焼く
厚手の鍋にオリーブ油を熱し、羊肉を数回に分けて中火で7〜8分焼く。表面に濃い焼き色を付ける。
玉ねぎを炒める
玉ねぎを加えて7分炒め、にんにく、トマトペースト、コリアンダー、パプリカ、クミン、カイエンを加えて1分混ぜる。
トマトを煮立てる
カットトマト、塩、水を加え、鍋底をこそげる。沸騰後にあくを取り、弱火へ落とす。
肉と穀物を煮る
肉と豆を煮る
ひよこ豆、セロリ、半量の生コリアンダーを加え、ふたを少しずらして55分煮る。
フリックを加える
フリックを冷水でさっとすすぎ、鍋へ加える。弱火で22〜25分煮て、5分おきに底から混ぜる。
濃度を調整する
汁が濃すぎる場合は熱湯を100 mlずつ加える。スプーンを傾けると汁がゆっくり流れる濃度に整える。
香草を加える
残りの生コリアンダーと半量のミントを混ぜ、塩を確認して火を止める。
盛り付ける
休ませる
火を止めて5分置き、穀物に最後の水分を吸わせる。
器へ注ぐ
深い器へ均等に注ぎ、残りのミントを散らし、レモンを添える。
盛り付け、保存、応用
盛り付けと組み合わせ
熱いスープにレモンを少量絞り、デーツ、ブレク、平たいパンと合わせる。副菜はきゅうりやトマトの軽いサラダが向く。
保存と再加熱
2時間以内に浅い容器へ移して冷やし、冷蔵で3日、冷凍で2か月。再加熱時は水を加え、全体が74℃以上になるまで沸かす。解凍後の再冷凍は避ける。
変更できる四つの方法
- 羊肉を牛すね肉に替える場合は、フリックを加える前の煮込みを20分延ばす。
- フリックを粗挽きブルグルに替えると燻香は弱いが、同じ重量で作れる。
- 辛味を増す場合は、仕上げにハリッサを各自の器へ加える。
- ひよこ豆を乾燥豆から煮る場合は80 gを一晩浸水し、肉と同時に加える。
テストキッチンの三つの要点
- フリックを長く洗わず、燻した香りを水へ流し過ぎない。
- 保存分は食べる直前の濃度より一段緩く仕上げる。
- トマトペーストは液体を加える前に炒め、金属的な酸味を飛ばす。
必要な道具
4〜5 Lの厚手鍋、細目のざる、木べら、温度計。厚手鍋はフリックが底へ沈んでも焦げにくく、弱い沸騰を保ちやすい。
1食分の栄養価
- カロリー
- 約 510 kcal
- 炭水化物
- 約 48 g
- たんぱく質
- 約 31 g
- 脂質
- 約 21 g
- 食物繊維
- 約 10 g
- ナトリウム
- 約 720 mg
分量: 1人分。標準的な食品成分値から算出した概算で、銘柄、可食部、油の吸収量、切り分け方により実際の値は変わる。主なアレルゲン: 小麦、セロリ。フリックは小麦製品でグルテンを含む。香菜に敏感な場合は葉パセリへ替えられる。
燻した青麦の一粒一粒が、赤い羊肉のだしを抱える。
ショルバ・フリックは、穀物を早く入れ過ぎないことで味と食感が整う。肉と豆の火入れを先に終え、最後の25分をフリックに渡すと、濃度がありながら粒の見えるスープになる。