クロアチア料理 · 郷土料理 · レシピ
クルヴァヴィツェ 大麦を詰めた血のソーセージ 酸味のあるキャベツとじゃがいも添え
食用として管理された豚血、刻んだ豚肉、脂、大麦、炒め玉ねぎを天然腸へゆるく詰める。沸騰させずに中心まで火を通し、じゃがいもと共に焼いて表面を香ばしくする。
分類: 肉の主菜 / 料理: クロアチア料理 / 難易度: 難しい / 合計時間: 4時間
横長の皿では、焼けた皮、大麦の粒が並ぶ断面、酸味のあるキャベツ、じゃがいもの組み合わせが分かる。
冬の保存仕事から生まれた一皿
クルヴァヴィツェは、豚の血、肉、脂、穀物を腸へ詰める血のソーセージで、クロアチア各地に配合の違いがある。大麦、米、そばなど使われる穀物は地域と家庭で変わり、香辛料の強さも一様ではない。このレシピは大麦を使う型を選び、粒の見える断面、深い色、焼いた皮の張りを狙う。付け合わせは酸味のある発酵キャベツと丸ごとのじゃがいもで、脂の多いソーセージを重くし過ぎない。
腸を強く満たすより、膨らむ余地を残す方が、切った時の断面は密で整う。
家庭で作る場合、最優先になるのは材料の衛生管理である。豚血は食用として検査・管理されたものだけを使い、4°C以下で保持し、入手した日に仕込む。豚肉と脂は十分に加熱してから刻み、大麦も別に柔らかくゆでる。熱い材料へ血を加えると固まりができるため、具材を10°C以下まで冷ましてから混ぜる。生の血を扱った器具は他の食品と分け、作業後すぐ洗浄する。
腸へ詰める量は七割ほどに留める。大麦は加熱中に水分を抱え、血と肉の混合物も膨らむため、張り過ぎた腸は低温でも破裂する。リンクは18 cm前後にし、80〜85°Cの湯で静かに加熱する。激しく沸かすと皮が裂け、脂と血が湯へ流れる。中心温度71°Cを確認した後、氷水で急冷し、表面をよく乾かす。
仕上げの焼成では、すでに火の通ったソーセージを高温で温め直し、皮に艶と軽い香ばしさを付ける。じゃがいもを先に焼き、残り30分でクルヴァヴィツェを加えると両方が同時に整う。再加熱時は中心74°Cまで上げる。発酵キャベツは別鍋で玉ねぎと短く煮て、酸味を残しながら余分な水分を飛ばす。
断面には大麦の淡い粒、細かな肉、濃い血の生地が均一に見える。切った時に液体が流れず、ぼそぼそにもならない状態がよい。作業量の多い料理だが、工程を加熱、冷却、充填、低温加熱、焼成に分けると管理しやすい。市販の生クルヴァヴィツェを使う場合も、低温で温めてから焼く考え方は同じである。
クルヴァヴィツェの安全温度線
レシピの要点。 豚肩肉と豚ばら脂を加熱して刻み、大麦を柔らかくゆで、炒め玉ねぎと共に冷却する。食用豚血、塩、こしょう、マジョラム、オールスパイスを混ぜ、天然腸へ七割まで詰める。80〜85°Cの湯で中心71°Cまで火を通し、氷水で急冷して乾かす。食べる時はじゃがいもと共に200°Cで焼き、中心74°Cまで温める。沸騰させないことと、詰め過ぎないことが破裂を防ぐ。
材料
ソーセージ
- 食用豚血、700 ml — 検査された供給元から入手し4°C以下で保つ
- 豚肩肉、600 g — 大きめの塊
- 豚ばら脂、250 g — 皮を除く
- 押し麦、250 g — 洗っておく
- 玉ねぎ、300 g — 細かいみじん切り
- ラード、30 g — 玉ねぎ用
- にんにく、12 g — すりおろす
- 乾燥マジョラム、5 g
- 黒こしょう、5 g — 粗挽き
- オールスパイス、2 g — 粉末
- 塩、20 g — 全体重量に対する控えめな量
- 豚の天然腸、約3 m — 塩抜きして洗う
付け合わせ
- じゃがいも、1.2 kg — 小さめは丸ごと、大きければ半分
- ザワークラウト、800 g — 軽く汁を切る
- 玉ねぎ、100 g — 薄切り
- ラード、20 g — 焼成とキャベツ用
- 水、150 ml — キャベツの蒸し煮用
- 黒こしょう、1 g — 仕上げ
作り方
具材を加熱する
肉と脂をゆでる
豚肩肉と豚ばら脂を鍋へ入れ、かぶる量の水を注ぐ。弱い沸騰で60〜75分、肉の中心が71°Cに達するまで加熱し、取り出して5 mm角に刻む。ゆで汁300 mlを取っておく。
大麦をゆでる
押し麦を多めの水で30〜35分、中心に硬い芯がなくなるまでゆでる。ざるへ上げ、薄く広げて10°C以下まで冷ます。
玉ねぎを炒める
ラード30 gで玉ねぎ300 gを弱火で12分炒め、淡い飴色にする。にんにくを加えて1分だけ火を通し、冷ます。
混ぜて詰める
冷たい状態で混ぜる
冷えた肉、脂、大麦、玉ねぎ、豚血、マジョラム、こしょう、オールスパイス、塩を混ぜる。固過ぎる場合だけ冷えたゆで汁を少量加え、すくうとゆっくり落ちる濃度にする。
腸へゆるく詰める
天然腸へ混合物を七割まで入れ、18 cmごとに結ぶ。気泡だけを清潔な細い針で抜き、皮を強く張らせない。
低温で火を通す
80〜85°Cの湯へ入れ、25〜35分加熱する。湯を沸騰させず、最も太い一本の中心が71°Cに達したら取り出す。
急冷して乾かす
氷水へ10分入れて急冷し、水気を拭く。冷蔵庫で60分、覆わずに置いて表面を乾かす。
焼いて盛る
じゃがいもを先に焼く
オーブンを200°Cに予熱する。じゃがいもへラード10 gを絡め、25分焼く。
ソーセージを焼く
クルヴァヴィツェを加え、時々返しながら25〜30分焼く。皮が濃い褐色で、中心74°Cになればよい。
キャベツを煮る
別鍋で残りのラードと玉ねぎを5分炒め、ザワークラウトと水を加えて20分煮る。こしょうで整える。
一皿にまとめる
一人一本のソーセージ、じゃがいも、温かいザワークラウトを盛り、切り口を見せる場合は食べる直前に切る。
盛り付け、保存、応用
盛り付け
大きな浅皿へ発酵キャベツ、焼きじゃがいも、クルヴァヴィツェを分けて置く。酸味のあるキャベツを先に口へ運ぶと脂が残りにくい。マスタードは少量なら合うが、断面の穀物と香辛料を隠すほど強くしない。
保存と温め直し
加熱済みのソーセージは2時間以内に浅い容器で冷やし、4°C以下で3日保存する。冷凍は2か月。解凍は冷蔵庫で行い、オーブンまたはフライパンで中心74°Cまで温める。室温へ長く置いた豚血や混合物は使用しない。
応用と代替
大麦を米へ替える、豚肩肉の一部を心臓へ替える、マジョラムをセイボリーへ替える、市販の生ソーセージを使って焼成と付け合わせだけ作る、という四つの方法がある。配合を変えた場合も中心温度は省略しない。
料理人の要点
具材は血を加える前に十分冷やす。腸は七割以上張らせない。湯温は80〜85°Cを守り、沸騰させない。これら三点で固まり、破裂、脂抜けを抑えられる。
必要な道具
大鍋二つ、肉用温度計、ソーセージフィラー、天然腸、氷水用の容器、浅い天板が必要。温度計とフィラーは代用しにくく、特に均一な太さと安全な中心温度に直接関わる。
1食分の栄養価
- カロリー
- 約 780 kcal
- 炭水化物
- 約 65 g
- たんぱく質
- 約 36 g
- 脂質
- 約 41 g
- 食物繊維
- 約 8 g
- ナトリウム
- 約 1420 mg
主なアレルゲン: 大麦由来のグルテン。数値は標準的な食品成分値から算出した概算で、製品、下処理、吸油量、切り分け方により変動する。
濃い色の中に大麦の粒を残し、皮は張らせず、火だけを確実に通す。
クルヴァヴィツェは豪快に見えるが、実際の成否は温度管理と充填率にある。具材を冷やし、低い湯温で中心まで火を通し、最後に焼き目を付けると、皮は破れず、断面は均一で、穀物と豚肉の甘みが残る。