骨付き肉を焼き付け、ワインの酸味を丸く煮詰める
イストリア風ウサギのグーラッシュ、赤ワインと香味野菜で柔らかく煮込む濃厚ソース
骨付きウサギ肉を香ばしく焼き、赤ワイン、トマト、香味野菜で静かに煮込むイストリア風グーラッシュ。肉は骨からほどける柔らかさを保ち、幅広パスタが濃いソースを受け止める。

- 分量
- 4人分
- 下ごしらえ
- 30分
- 加熱
- 1時間40分
- 合計
- 2時間10分
- 1人分
- 約 760 kcal
01 · 焼き色、酸味、煮込み温度
ウサギ肉を乾かさず、ソースへ深みを移す方法
肉を一度に詰め込まず焼き、ワインを十分に煮詰め、弱い沸騰を守る。三つの操作で淡泊な肉に濃さを与える。
ウサギ肉のグーラッシュは、内陸部の肉料理とアドリア海沿岸のオリーブオイル、ワイン、ハーブの使い方が交わる煮込みである。家庭ではポレンタ、ニョッキ、パスタなどを添えることがあり、この配合では短い幅広パスタを合わせる。ウサギ肉は鶏肉より脂が少なく、強火で長く加熱すると筋繊維が締まりやすい。焼き色は短時間で付け、その後は液体の中で穏やかに軟化させる。
骨付きの肩、脚、背肉を混ぜると、部位ごとの食感と骨まわりのうま味がソースへ出る。表面の水分を拭き、鍋の底が見える程度の間隔を空けて焼く。鍋へ肉を詰めると温度が下がり、褐色の焼き付きではなく水分が出て灰色になる。焼いた肉は一度取り出し、同じ鍋で香味野菜を炒めることで、底に付いたうま味を失わずソースへ戻せる。
赤ワインは注いだ直後のアルコール臭が消え、量が約半分になるまで煮詰める。ここを急ぐとソースが薄く、酸味だけが浮く。トマトは主役ではなく、ワインと肉汁をつなぐ量に抑える。パプリカは焦げやすいため、トマトペーストと一緒に短時間だけ炒め、すぐ液体を加える。ローズマリーも枝ごと入れ、香りが強くなり過ぎる前に取り出す。
煮込みは表面が静かに揺れる程度を保つ。肉の安全性は中心温度74 °C以上で確認し、その後も骨から抵抗なく外れるまで煮る。部位によって早く柔らかくなるものは先に取り出し、最後に戻してもよい。ソースはパスタのゆで汁で濃度を調整し、肉を煮崩して増粘するのではなく、香味野菜とトマトの自然なとろみでまとめる。完成後10分休ませると脂と水分が落ち着き、盛り付けた時に分離しにくい。
肉の表面を乾かす
水分を拭き、少量ずつ焼くと鍋底に褐色のうま味が残る。
ワインを半量まで煮詰める
生のアルコール臭を飛ばし、トマトを加えても酸味が尖らない濃度にする。
沸騰を強くしない
激しく煮ると脂の少ないウサギ肉が締まり、骨から外れても口当たりが乾く。
02 · 肉、香味野菜、パスタの配合
4人分のウサギ肉グーラッシュ
容量4〜5 Lの厚手鍋と、肉を重ねず焼ける広い底面が適している。
ウサギ肉と煮込みソース
- 1.2 kg 骨付きウサギ肉、8〜10切れ表面の水分を拭き、大きさをそろえる。
- 80 g パンチェッタ、7 mm角
- 30 ml エクストラバージンオリーブオイル
- 300 g 玉ねぎ、みじん切り
- 150 g にんじん、みじん切り
- 100 g セロリ、みじん切り
- 15 g にんにく、みじん切り
- 250 ml 辛口赤ワイン
- 30 g トマトペースト
- 400 g カットトマト
- 400 ml 無塩の肉または野菜ブイヨン
- 8 g 甘口パプリカパウダー
- 2枚 ローリエ
- 1枝 ローズマリー
- 4 g 塩
- 2 g 黒こしょう
パスタと仕上げ
- 300 g 短い幅広パスタ
- 8 g パスタ用の塩
- 15 g イタリアンパセリ、粗く刻む
03 · 焼き付け、蒸し煮、パスタ仕上げ
肉の形を保ちながらソースを濃くする
焼いた肉を一度取り出し、鍋底の焼き付きをワインで溶かしてから弱火の煮込みへ移る。
肉を焼き、香味野菜を炒める
約30分ウサギ肉へ下味を付ける
ウサギ肉の水分を紙で拭き、塩の半量と黒こしょうを全体に振る。厚手鍋を中強火で温め、オリーブオイルを加える。
二回に分けて焼き色を付ける
肉を重ならないよう入れ、各面を2〜3分ずつ焼く。全体が褐色になったら清潔な皿へ移す。中心まで火を通す必要はない。
鍋底に茶色い焼き付きが残り、肉の表面に水分がたまっていない。パンチェッタと香味野菜を炒める
火を中火に落とし、パンチェッタを3分炒める。玉ねぎ、にんじん、セロリを加えて8分、柔らかくなるまで炒め、にんにくを加えて1分混ぜる。
ワインとトマトで静かに煮込む
約1時間20分ワインで鍋底を溶かす
赤ワインを注ぎ、木べらで鍋底をこする。中強火で6〜8分煮詰め、液量を約半分にする。
刺激的なアルコール臭が弱まり、木べらで底をなぞると一瞬線が残る。煮込み液を組み立てる
トマトペーストとパプリカを加えて30秒混ぜ、カットトマト、ブイヨン、ローリエ、ローズマリーを加える。肉と皿に出た肉汁を戻し、液面が肉の3分の2程度になるよう整える。
弱い沸騰で柔らかくする
ふたを少しずらし、弱火で60〜75分煮る。途中で2回肉を返し、液体が減り過ぎたら水を少量足す。最も厚い部位が74 °C以上で、関節が軽く動くまで火を通す。
フォークを刺すと抵抗が少なく、肉が骨から自然に離れ始める。
パスタをゆで、濃度を整える
約20分柔らかい肉を取り出してソースを調整する
肉をいったん皿へ取り、ローリエとローズマリーを除く。ソースを中火で5〜8分煮詰め、残りの塩を必要な分だけ加える。
パスタをゆでる
別鍋の湯へ8 gの塩を加え、パスタを表示時間より1分短くゆでる。ゆで汁を150 ml取り、パスタの水気を切る。
肉とパスタを戻して休ませる
パスタをソースへ加え、ゆで汁を少量ずつ足しながら2分混ぜる。肉を戻して温め、火を止めてパセリを加える。ふたをせず10分休ませてから盛る。
ソースがパスタへ厚く絡み、皿の底へ水分だけが流れない。
04 · 温度、柔らかさ、ソース濃度
ウサギ肉を乾かさない管理点
安全温度を超えた後は、強火ではなく時間で結合組織を柔らかくする。
中心温度
74 °C以上最も厚い脚肉で測り、骨へ温度計の先端を当てない。
煮込みの強さ
静かな沸騰表面に小さな泡が時々上がる程度を保つ。
休ませ時間
10分肉汁とソースが落ち着き、盛り付け時の分離を減らす。
| 問題 | 主な原因 | 修正方法 |
|---|---|---|
| 肉が硬い | 煮込み時間が不足しているか、強い沸騰で筋繊維が締まった。 | 弱火に戻し、液体を補って15分ずつ追加加熱する。 |
| ソースが酸っぱい | ワインの煮詰めが不足したか、トマトが強い。 | ふたを外して穏やかに煮詰め、玉ねぎの甘みと肉汁をなじませる。 |
| ソースが油っぽい | パンチェッタの脂が多いか、煮込み後に強く沸かした。 | 表面の余分な脂をすくい、ゆで汁を少量加えてパスタと混ぜる。 |
05 · 付け合わせ、保存、温め直し
濃いソースを無駄なく使う
完成直後も食べられるが、翌日は香味野菜とワインの味がなじむ。
合う付け合わせ
短いパスタのほか、ポレンタ、ニョッキ、粗くつぶしたじゃがいもにも合う。付け合わせを替える場合はソースの濃度を少し緩める。
冷蔵と冷凍
肉とソースは2時間以内に冷まし、密閉して冷蔵3日。パスタを除けば冷凍約1か月。解凍は冷蔵庫で行う。
温め直し
少量の水かブイヨンを加え、ふたをして弱火で中心まで十分に温める。再加熱時は74 °Cを目安にし、何度も温め直さない。
06 · 肉の選び方と代替
ウサギ肉グーラッシュのQ&A
骨なし肉でも作れるか
作れるが、煮込み時間は短くなり、ソースの厚みも弱くなる。骨なし肉は45分前後から確認し、乾く前に取り出す。
赤ワインを使わない場合は
同量の無塩ブイヨンと15 mlの赤ワインビネガーを使える。酢は最初から全量加えず、仕上げに酸味を見て調整する。
07 · パスタを含む1人分の概算
栄養情報
骨の重量を除いた可食部、パンチェッタ、ソース、乾燥パスタ300 gを4等分して算出した。
- カロリー
- 約 760 kcal
- 炭水化物
- 約 69 g
- たんぱく質
- 約 53 g
- 脂質
- 約 24 g
- 食物繊維
- 約 7 g
- ナトリウム
- 約 1050 mg
1食分:完成量の4分の1。主なアレルゲン:小麦、セロリの可能性、亜硫酸塩の可能性。標準的な食品成分値による概算で、銘柄、脂身、吸油量、切り分け方によって変動する。