オーストリアの国民料理

ブレットルヤウゼ

レシピ早見表

ブレットルヤウゼ

構造化レシピの主要情報。

分類前菜・軽食
料理オーストリア
難易度やさしい
合計45分
分量
6人分
準備
35分
加熱
10分
1人分
約 690 kcal

オーストリア料理 · 冷たい前菜・軽食 · レシピ

ブレットルヤウゼ ハムとチーズを木の板に盛る オーストリアの冷製プレート

燻製肉とハム、山のチーズ、ライ麦パン、ピクルス、卵、豆のサラダを一枚の板に組み立てる。塩味、脂肪、酸味、歯触りの配分まで考えた6人分の盛り合わせ。

木製ボードに広げたハム、燻製肉、サラミ、チーズ、パン、ピクルス、卵と豆のサラダ
16:9の横長写真では、肉類を中央、パンを左、チーズと酸味のある付け合わせを右に置き、取り分けやすい流れを作っている。

01 · 概要

概要

ブレットルヤウゼの作り方は、決まった一品を再現する作業ではなく、保存の利く食材を一枚の板で食べやすく整える技術に近い。ドイツ語圏のオーストリアで「Brett」は板、「Jause」は食事と食事の間に取る軽食を指し、農家、山小屋、ワイン居酒屋では、土地の燻製肉、チーズ、パン、漬物が手元の在庫に合わせて組み合わされてきた。豪華さよりも、少量ずつ異なる味を切り替えながら食べられることが核になる。

良いブレットルヤウゼは、食材の数ではなく、塩味の後に酸味が来る配置で決まる。

盛り合わせの中心には、脂のあるベーコン系の燻製肉、赤身のハム、香辛料をきかせたサラミを置く。似た肉ばかりを増やすと塩味と脂肪が単調になるため、このレシピでは質感の異なる四種に絞った。山のチーズは常温に少し戻して香りを開かせる一方、肉類は食卓に出す直前まで冷蔵する。温度を一律にしない点が、味の輪郭をはっきりさせる。

酸味は装飾ではない。きゅうりのピクルス、青唐辛子の酢漬け、薄切りの玉ねぎ、りんご酢で和えた豆が、肉とチーズの脂を切り、次のひと口を軽くする。ゆで卵とリプタウアー風のチーズスプレッドは、硬いパンと乾いた燻製肉の間をつなぐ役割を持つ。西洋わさびは一度に多く塗らず、肉一切れに少量を添える。

切り方にも理由がある。ハムは折り畳める薄さ、ローストした豚肉は繊維が分かる5ミリ前後、硬いサラミは3ミリ程度が食べやすい。チーズは先端から口に入れやすい細長いくさび形にし、パンは一人二枚を目安に切る。板の中央を肉、外周をパンと酸味のある食材にすると、取り分ける手が交差しにくい。

完成後に長く室温へ置く料理ではない。冷製肉、卵、チーズスプレッドは食卓に出してから二時間以内を目安に冷蔵へ戻し、暑い環境では時間をさらに短くする。食べる直前に盛り付け、パンだけは別のかごに追加分を用意すると、板の上が湿らず、最後まで食感を保てる。

02 · 材料

材料

肉、チーズ、パン

180 g
燻製豚ロース 5ミリほどに切り、赤身の食感を残す
180 g
スモークハム 薄切りを軽く折って盛る
120 g
生ハム 塩味が強いため少量ずつ配置する
160 g
乾燥サラミ 硬い外皮を除き3ミリに切る
240 g
山のハードチーズ 食べる20分前に冷蔵庫から出す
160 g
リプタウアー風チーズスプレッド 小鉢か大きめの一山にして置く
480 g
ライ麦パン 厚さ約1センチ、食べる直前に切る

酸味と付け合わせ

3個
9分ゆでて半分に切る
180 g
きゅうりのピクルス 汁気を十分に切る
120 g
青唐辛子の酢漬け 辛さに応じて本数を調整する
120 g
玉ねぎ 薄い輪切りにし、冷水へ5分さらす
60 g
西洋わさび 細かくすりおろすか瓶詰めを使う
240 g
ゆでた赤いんげん豆 水気をよく切る
20 ml
りんご酢 豆の酸味を整える
25 ml
ひまわり油 豆を乾かさずまとめる
15 g
ケッパー 粗く刻む
10 g
パセリ 豆に混ぜ、少量を飾りに使う

03 · 作り方

作り方

下ごしらえ

  1. 卵をゆでる

    卵を沸騰した湯へ静かに入れ、 。冷水で完全に冷まし、殻をむいて半分に切る。

    9分ゆでる
  2. 豆のサラダを作る

    赤いんげん豆、りんご酢、ひまわり油、ケッパー、刻んだパセリを混ぜ、10分置く。豆の表面に薄く調味液が残る程度で、 。

    汁だまりを作らない
  3. 酸味の食材を整える

    ピクルスと青唐辛子はペーパーで水気を取り、玉ねぎは冷水へ5分さらしてから 。水分を残すとパンと肉の表面が早く湿る。

    十分に絞る

切り分け

  1. 肉を厚さ別に切る

    燻製豚ロースは 、サラミは3ミリを目安に切る。薄切りのハムと生ハムは一枚ずつ軽く折り、重なりの間に空気を入れる。

    5ミリ
  2. チーズとパンを切る

    ハードチーズは細長いくさび形にし、ライ麦パンは に切る。切ったパンは乾かないよう布をかけ、盛り付けの最後まで別に置く。

    厚さ約1センチ

配置と提供

  1. 大きな要素から置く

    木製ボードの左にパン、中央に肉類、右下にチーズを置く。似た色の肉が連続しないよう、赤身と脂の多い種類を 。

    交互に並べる
  2. 小さな付け合わせを加える

    卵、ピクルス、青唐辛子、玉ねぎ、チーズスプレッド、西洋わさび、豆のサラダを空いた場所へ分けて置く。酸味のある品を一か所へ集めず、 。

    板の両側に散らす
  3. 時間を記録して食卓へ出す

    盛り付けが終わった時点を確認し、すぐに提供する。冷製肉、卵、チーズは室温へ出してから に冷蔵へ戻す。

    2時間以内

04 · 実用情報

実用情報

食べ方と組み合わせ

パンに薄くチーズスプレッドを塗り、燻製肉、玉ねぎ、ピクルスを重ねると、板の各要素が一口にまとまる。辛口のりんごジュース、炭酸水、軽い白ワインのような酸味を持つ飲み物が合わせやすい。追加のパンは板の外に置き、湿気と食材の混雑を避ける。

保存

残った肉、チーズ、卵はそれぞれ密閉し、冷蔵で2日以内に使う。豆のサラダは冷蔵で2日、パンは常温で1日を目安にする。一度長く室温へ出した冷製品を翌日の盛り合わせへ戻さない。

四つの調整案

1. 豚肉を避ける場合は燻製七面鳥と牛肉サラミへ替える。2. 肉を使わない板ではチーズを三種に増やし、大根、りんご、ローストした種を加える。3. 夏はトマトときゅうり、冬はゆでた小じゃがいもを添える。4. 辛い西洋わさびの代わりに粒マスタードを少量置く。

シェフの要点

第一に、肉を冷たいまま切ると断面が崩れにくい。第二に、チーズだけは少し温度を上げると香りが出る。第三に、ピクルスの汁気を取る作業が、見た目よりもパンの食感を長く守る。

必要な道具

幅45センチ前後の木製ボード、長い薄刃のナイフ、小鍋、小鉢二つ、トングを使う。大きな板は装飾のためではなく、肉、パン、酸味のある食材を接触させず配置するために必要になる。

05 · 栄養情報

栄養情報

エネルギー
約 690 kcal
炭水化物
約 45 g
たんぱく質
約 35 g
脂質
約 42 g
食物繊維
約 6 g
ナトリウム
約 1900 mg

主なアレルゲン: 小麦、乳、卵。製品によりマスタード、セロリ、亜硫酸塩。標準的な食品成分値から算出した概算で、製品、可食部、油の吸収量、切り分け方によって変動する。

切る厚さと酸味の置き場所が、一枚の板を単なる冷製肉の山から食事へ変える。

ブレットルヤウゼは火を使う時間が短い分、食材の温度、水分、塩味の重なりがそのまま結果に現れる。肉を種類ごとに切り分け、チーズを少しだけ常温へ戻し、漬物の水気を切る。その三点が守られれば、土地や入手できる品が変わっても、オーストリア式の軽食として筋の通った一皿になる。