オーストリア料理 · 甘いパンケーキ · レシピ
カイザーシュマーレン ふっくら焼いて大きくちぎる レーズン入りパンケーキ
厚い生地を弱めの火で膨らませ、中心まで固まったところで大きく裂く。最後にバターと砂糖を加えて断面を焼き、外は香ばしく、中は柔らかい塊に仕上げる。
分類: パンケーキ/料理: オーストリア/難易度: 中程度/合計: 45分

横長の写真では、裂いた断面の柔らかな気泡と、フライパンに触れた面の濃い焼き色が同時に見える。
焼いてから裂くことで生まれる二つの食感
カイザーシュマーレンの作り方では、普通の薄いパンケーキとは逆に、厚さを保って焼くことが出発点になる。卵黄を混ぜた生地へ別立ての卵白を折り込み、フライパンでゆっくり膨らませる。焼けた一枚を整った形で皿へ移さず、へらで大きく裂くため、表面、断面、中心に異なる食感ができる。
生地を軽くするのはベーキングパウダーではなく卵白の泡である。卵白は柔らかい角が立つ段階まで泡立て、最後に砂糖の一部を加えてきめを整える。硬く泡立てすぎると卵黄生地へ混ざりにくく、白い塊が残る。ゴムべらで底から返し、筋がわずかに残る程度で止める。
一枚をきれいに返すことより、泡を潰さず四つに分ける方が軽さを守れる。
レーズンは乾いたまま加えると焼成中に水分を奪うため、りんごジュースへ10分浸してから水気を切る。生地の中へ均等に散らし、表面へ出たものは焦げやすいので指で軽く押し込む。レモンの皮とバニラは甘さを増やすためではなく、卵と乳の香りをすっきりさせる。
厚い生地は強火に向かない。直径28センチの厚手フライパンで二回に分け、中弱火で蓋をして底を焼く。縁が固まり、中央の表面が半乾きになったところで四つに切って返すと、無理に一枚を裏返すより気泡を潰さない。両面に色が付いてから、へら二本で一口より少し大きい塊に裂く。
裂いた後の短い加熱が仕上げになる。追加のバターと砂糖を入れ、断面をフライパンへ触れさせて2〜3分転がすと、外側に薄い香ばしい層ができる。プラム煮は酸味を残し、温かいまま別添えにする。粉砂糖は食卓へ出す直前に振ると、溶けきらず白い輪郭が残る。
泡から香ばしい断面まで
レシピの要点。 卵黄、牛乳、小麦粉の生地へ柔らかく泡立てた卵白を折り込み、戻したレーズンを加える。厚手のフライパンで二回に分けて焼き、四分割して返した後、大きな塊に裂く。追加のバターと砂糖で断面を2〜3分焼き、酸味を残したプラム煮と粉砂糖を添える。
材料
パンケーキ生地
- 卵 6個 — 卵黄と卵白に分ける
- 薄力粉 240 g — だまを避けるため一度ふるう
- 牛乳 400 ml — 室温
- 砂糖 60 g — 生地と卵白に分けて使う
- バニラシュガー 10 g — または砂糖10 gとバニラ少量
- 塩 3 g — 甘味の輪郭を整える
- レモンの皮 2 g — 黄色い表面のみ
- レーズン 80 g — りんごジュースで戻す
- りんごジュース 100 ml — レーズンを10分浸す
- 無塩バター 60 g — 焼成と仕上げに分ける
- 仕上げ用砂糖 30 g — 裂いた後の薄いキャラメリゼ
- 粉砂糖 30 g — 提供直前に振る
プラム煮
- 種を除いたプラム 500 g — 四つ割り
- 砂糖 60 g — 果実の酸味で調整する
- 水 50 ml — 焦げ付き防止
- シナモンスティック 1本 — 煮上がりに取り出す
- レモン汁 15 ml — 色と酸味を保つ
カイザーシュマーレンの作り方
果実と生地
プラム煮を作る
鍋へプラム、砂糖、水、シナモン、レモン汁を入れ、中火で沸かす。弱火へ落とし、果肉の一部が崩れながら形も残るまで12〜15分煮る。
レーズンを戻す
レーズンをりんごジュースへ10分浸し、ざるへ上げて水気をよく切る。液体は生地へ加えない。
卵黄生地を混ぜる
卵黄、牛乳、砂糖40 g、バニラシュガー、塩、レモンの皮を混ぜ、薄力粉を加えてなめらかにする。混ぜ終えたら5分置く。
卵白を折り込む
卵白を泡立て、柔らかい角が立ったら残りの砂糖20 gを加える。卵黄生地へ三回に分けて底から返し、最後にレーズンを混ぜる。
厚焼き
一回目をゆっくり焼く
直径28センチの厚手フライパンへバター15 gを溶かし、生地の半量を厚さ約2センチに流す。中弱火で蓋をし、底がきつね色で表面が半乾きになるまで5〜6分焼く。
四つに分けて返す
生地をへらで四つに切り、それぞれを返す。蓋をせず3〜4分、中心へ竹串を刺して生の生地が付かなくなるまで焼く。
二回目も同じ厚さで焼く
焼けた生地を一度取り出し、同じ手順で残り半量を焼く。最初の分は乾かないよう皿へ重ねず、ゆるく覆う。
裂きと仕上げ
大きな塊へ裂く
焼いた生地をフライパンへ戻し、へら二本で一辺3〜5センチの不規則な塊へ裂く。細かくしすぎず、柔らかな中心を残す。
断面を香ばしくする
残りのバター30 gと仕上げ用砂糖を加え、中火で2〜3分転がす。断面に薄い焼き色が付き、砂糖が完全に焦げる前に火を止める。
粉砂糖と果実を添える
温めた皿へ分け、粉砂糖を振る。プラム煮を一人約120 gずつ別添えにし、熱いうちに提供する。
食べ方、保存、調整
食べ方
プラム煮を全体へかけず、パンケーキ片へ少量ずつ付けると、香ばしい面が早く湿らない。朝食よりも、午後の甘い食事や軽い夕食として4人で分ける量に近い。無糖のコーヒーや紅茶が、粉砂糖と果実の甘味を整える。
保存と温め直し
最も軽いのは焼きたて。残りは密閉して冷蔵2日、プラム煮は冷蔵4日。再加熱はフライパンへバター少量を入れ、中火で3〜4分転がす。電子レンジでは柔らかくなるが、断面の香ばしさは戻りにくい。
四つの変更
1. レーズンを省き、牛乳を変えずに作る。2. プラム煮を酸味のあるりんご煮へ替える。3. 一度に焼ける大きなオーブン対応フライパンでは、底を焼いた後200℃のオーブンで5分仕上げる。4. レモンの皮をオレンジの皮へ替え、香りを丸くする。
シェフの要点
卵白は硬くしすぎない。生地は二回に分けて厚さを保つ。裂いた後に初めて砂糖を加える。三つの順序を守ると、ふくらみを失わず表面だけを香ばしくできる。
必要な道具
直径28センチの厚手フライパン、蓋、ボウル二つ、電動泡立て器、ゴムべら、幅の広いへら二本、小鍋を使う。薄いフライパンでは底だけ焦げやすいため、厚手のものが結果を安定させる。
1人分の栄養価
- エネルギー
- 約 610 kcal
- 炭水化物
- 約 83 g
- たんぱく質
- 約 18 g
- 脂質
- 約 23 g
- 食物繊維
- 約 4 g
- ナトリウム
- 約 360 mg
主なアレルゲン: 小麦、乳、卵。レーズンにより亜硫酸塩。標準的な食品成分値から算出した概算で、製品、可食部、油の吸収量、切り分け方によって変動する。
形を整える料理ではない。厚く焼き、中心を残して裂くことが形になる。
カイザーシュマーレンは、軽い生地を作る工程と、香ばしい断面を作る工程を分けると理解しやすい。卵白の泡を守って厚く焼き、火が通ってから大きく裂く。最後の数分だけバターと砂糖を加えれば、柔らかな中心を乾かさず、皿の上に異なる焼き色と食感を残せる。