フジと鶏肉のジュガヴェット

投稿者 Travel S Helper
筒状に巻いたフジの空洞と折り目へ、玉ねぎと鶏肉の濃いソースが絡んでいる。

レシピ

フジと鶏肉のジュガヴェット 手打ちパスタに絡む イストリア風の濃い煮込みソース

卵入りの生地を薄くのばし、菱形を巻いてフジに成形する。鶏もも肉のジュガヴェットは玉ねぎを十分に甘くしてから白ワインとトマトで静かに煮込み、ゆでたてのパスタへ濃いソースをまとわせる。

  • 分類: パスタ料理
  • 料理: クロアチア料理
  • 調理法: 煮込み・ゆで調理
  • 難易度: 上級
白い器のフジと鶏肉ジュガヴェットを斜めから写し、パンとフォークを添えた横長写真
16:9の写真では、短く巻いたフジ、ほぐれた鶏肉、つやのある濃いソースの状態が見える。
分量
6人分
準備
60分
加熱
90分
休ませ・待ち時間
生地休ませ30分
合計
3時間
1人分・1個
約 735 kcal

01 · 背景と調理の論理

形のある手打ち麺と、ほぐれる鶏肉を一皿にまとめる

フジはイストリアで親しまれる短い手打ちパスタで、薄い生地を菱形に切り、対角の角を重ねて筒状にする。ジュガヴェットは肉を玉ねぎやワインと煮る濃いソースで、フジの空洞と折り目が細かな肉と汁を受け止める。

生地は卵を主体にし、必要な分だけ水を足す。最初から水分を多くすると成形時に角が戻りやすく、乾燥後に筒が開く。表面が滑らかになるまで短くこね、30分休ませると小麦の緊張がほどけ、厚さ1 mm前後まで無理なくのばせる。

菱形は一辺4〜5 cmを目安にする。木の細い棒や箸へ巻き付け、重なる角を軽く押さえるだけでよい。強くつぶすと中央の空洞が閉じ、ソースの入り方が鈍くなる。成形後は布の上で乾かし過ぎず、ソースが仕上がる時間に合わせてゆでる。

ジュガヴェットの厚みは、鶏肉そのものより玉ねぎの崩れ方で決まる。玉ねぎを焦がさず20分ほど炒め、甘みと水分を引き出してから肉を加える。白ワインのアルコールを飛ばし、トマトペーストを油となじませると、酸味だけが前に出ない。

鶏もも肉は74℃以上を確認した後も、繊維がほぐれるまで静かに煮る。最後に一部をほぐし、残りを大きめに残すと、ソースに厚みが出ながら肉の存在感も保てる。フジは表示時間ではなく、折り目に粉っぽさが残らないところまでゆでる。

生地の水分を控える

卵でまとめ、追加の水は必要量だけにする。

玉ねぎを焦がさない

濃い色より、柔らかく崩れる状態を目指す。

パスタ湯で乳化

少量のゆで汁でソースをフジへ密着させる。

02 · 計量した材料

材料と役割

分量は6人分を基準にし、仕上がりへ影響する下処理を材料ごとに示す。

手打ちフジ

  • 400 g 中力粉打ち粉を含まない正味量。
  • 4個 卵(約200 g)室温。
  • 20 ml オリーブ油生地用。
  • 20〜40 ml 水生地の状態を見て加える。
  • 5 g 塩生地用。

鶏肉のジュガヴェット

  • 900 g 骨なし鶏もも肉4 cm角に切る。
  • 400 g 玉ねぎ薄切り。
  • 150 g にんじん細かい角切り。
  • 15 g にんにくみじん切り。
  • 45 ml オリーブ油炒め用。
  • 30 g トマトペースト油でよく炒める。
  • 150 ml 辛口白ワイン煮込み用。
  • 500 ml 鶏のブイヨン無塩または低塩。
  • 5 g 甘口パプリカ粉焦がさない。
  • 2枚 ローリエ煮込み後に除く。
  • 2 g 乾燥マジョラム仕上げ前に加える。
  • 8 g 塩ブイヨンの塩分で調整。
  • 2 g 黒こしょう粗びき。
  • 10 g イタリアンパセリ刻む。
  • 40 g 硬質チーズすりおろして仕上げる。

調理の流れ

  1. 01フジを作る
    約60分+休ませ30分
  2. 02ジュガヴェットを煮込む
    約90分
  3. 03ゆでて合わせる
    約10分

03 · 実行順の手順

温度、時間、見た目で進める作り方

各工程は前の状態を確認してから進め、時間だけで火通りを決めない。

フジを作る

約60分+休ませ30分
  1. 生地をこねて休ませる

    粉、塩、卵、オリーブ油を合わせ、まとまりに応じて水を少量ずつ加える。8分ほどこねて滑らかにし、覆って30分休ませる。

  2. 薄くのばして菱形に切る

    生地を4分割し、残りは乾かないよう覆う。各片を約1 mm厚にのばし、4〜5 cmの菱形に切る。

  3. 筒状に成形する

    菱形を細い棒へ巻き、対角の角を重ねて押さえる。布を敷いたトレーに並べ、ゆでるまで乾燥し過ぎないようにする。

ジュガヴェットを煮込む

約90分
  1. 野菜の土台を作る

    鍋にオリーブ油、玉ねぎ、にんじんを入れ、弱めの中火で20分炒める。にんにくを加えて1分香りを出す。

  2. 鶏肉とワインを加える

    鶏肉を加えて表面の色が変わるまで炒め、トマトペーストとパプリカ粉を混ぜる。白ワインを注ぎ、半量になるまで煮詰める。

  3. 静かに煮て肉をほぐす

    ブイヨン、ローリエ、塩、こしょうを加え、ふたを少しずらして60〜70分煮る。中心74℃以上を確認し、肉の三分の一をほぐしてソースへ戻す。

ゆでて合わせる

約10分
  1. フジをゆでる

    たっぷりの塩湯でフジを4〜6分ゆでる。折り目まで火が通り、中心に粉っぽさがない状態にする。

  2. ソースをまとわせる

    フジをジュガヴェットへ移し、ゆで汁を50〜80 ml加えて1分混ぜる。マジョラムとパセリを加え、チーズを振って供する。

04 · 仕上がりの判定

失敗を防ぐ三つの確認点

温度、質感、濃度のうち、この料理で判断に使いやすい指標をまとめる。

約1 mm

生地の厚さ
厚いと折り目が硬く残る。

74℃以上

鶏肉の安全温度
最も厚い部分で確認する。

肉が繊維に沿ってほぐれる

煮込みの終点
ソースは水っぽくなく、麺へ付着する濃度。

05 · 食卓と保存

盛り付け、保存、置き換え

料理の質を保つ方法と、構造を崩さない範囲の変更を整理する。

盛り付け

温めた深皿へ盛り、硬質チーズとパセリを少量追加する。葉物の苦味があるサラダを添えると、濃いソースとの対比が作りやすい。

保存と再加熱

ソースは冷蔵で3日、冷凍で1か月。フジはソースと別に冷蔵し、翌日までに使う。再加熱はソースを沸く直前まで温め、鶏肉と残り物を74℃まで加熱する。

四つの変更案

  • 鶏もも肉の半量を骨付き肉に替え、煮込み後に骨を外す。
  • 白ワインを無塩ブイヨンへ替え、レモン果汁小さじ1を仕上げに加える。
  • 手打ちフジの代わりに市販のショートパスタを使い、表示より1分短くゆでる。
  • 硬質チーズを省き、オリーブ油とパセリで仕上げる。

三つの調理メモ

  1. 成形中の生地は常に覆い、縁の乾燥を防ぐ。
  2. パプリカ粉は熱い油だけで炒め続けず、すぐ液体を加える。
  3. ソースを前日に作ると脂が固まり、量を調整しやすい。

必要な道具

パスタマシンまたは麺棒、細い棒または箸、厚手鍋、大鍋、温度計、穴あきレードル。

アレルゲンと注意

小麦、卵、乳を含む。市販ブイヨンはセロリや乳成分を含む場合があるため表示を確認する。

06 · 1食分の概算

栄養成分

標準的な食品成分値と記載量から算出した目安で、製品、脂の除去、吸油、取り分けにより変動する。

カロリー
約 735 kcal
炭水化物
約 68 g
たんぱく質
約 55 g
脂質
約 25 g
食物繊維
約 6 g
ナトリウム
約 820 mg

1食: 1人分(全量の1/6)。アレルゲン: 小麦、卵、乳を含む。市販ブイヨンはセロリや乳成分を含む場合があるため表示を確認する。 数値は概算で、検査値ではない。

仕上がり

フジの折り目に濃い鶏肉ソースが入り、手打ち麺の弾力と煮込みの柔らかさが同じ皿でつながる。

工程は長いが、生地、ソース、ゆで上げを分けて進めれば、どの段階でも修正できる。

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