アルジェリア料理 · パン · レシピ
マトルー 厚く焼く発酵セモリナパン 大きな気泡と香ばしい焼き面
細挽きセモリナと小麦粉を高めの加水でこね、十分に発酵させる。気泡をつぶさず厚い円形へ整え、重いフライパンで両面をじっくり焼く。
コース: パン/料理: アルジェリア/難易度: 中級

横長写真では大きな余白とともに、丸いパン、開いた気泡、奥の煮込みと油の小皿が写る。
マトルー レシピで大きな気泡を残す
マトルー レシピは、ケスラより厚く、酵母で大きく膨らませるアルジェリアのセモリナパンを家庭のフライパンで焼く。呼び名はマトルー、マトルーフなど揺れがある。煮込みやスープと一緒に裂いて食べるため、外側は持ちやすく、内側は汁を吸う大きな気泡を持つことが求められる。
気泡はこねる時に作り、成形では守り、蓋をした前半で大きくする。
生地は柔らかい。細挽きセモリナだけでは伸びにくいため、パン用小麦粉を加えて気泡を支える。水分を一度に全部入れず、粉気が消えたところで10分休ませると、セモリナが吸水し、手に付く生地でも折りたたみやすくなる。乾いた粉を足して硬くすると、写真のような開いた内相にならない。
こね方は台へ強く打ち付けるより、伸ばして折る動作が向く。生地が滑らかになり、濡らした指で持ち上げた一部が薄く伸びるまで続ける。オリーブ油は後半に少しずつ入れ、グルテンの形成を妨げないようにする。一次発酵は体積がほぼ2倍になるまで待つ。
成形ではガスを抜き切らない。ボウルからそっと出し、外周を中心へ数回折り、継ぎ目を下にして休ませる。直径28 cmへ押し広げる時も、手のひら全体で中央から外へ穏やかに広げる。麺棒は大きな気泡をつぶすため使わない。
フライパンは弱めの中火で予熱し、生地を置いたら蓋をする。前半は蒸気と熱で中心を膨らませ、表面が乾いてから返す。強火では焼き面だけが濃くなり、中心の生地が粘る。返した後は蓋を外し、底の水分を飛ばしながら焼き色を付ける。
焼き上がりは中心温度94〜96℃、側面を押して戻る弾力、底の空洞音で確認する。切る前に15分休ませると、蒸気が内側へ均一に戻る。温かい一片を裂けば、大小の不規則な穴が見え、豆の煮込みやスープを受けても崩れにくい。
高加水生地を厚い円形へ育てる流れ
レシピの要点。 細挽きセモリナとパン用小麦粉へ酵母、砂糖、塩、水を加え、10分休ませてからこねる。オリーブ油を加え、滑らかで伸びる生地を一次発酵させる。ガスを抜き過ぎず直径28 cmの厚い円に整え、二次発酵後、重いフライパンで蓋をして一面目を焼く。返して蓋を外し、中心温度94〜96℃まで火を通す。
材料
発酵生地
- 細挽きセモリナ 400 g — デュラム小麦製
- パン用小麦粉 200 g — 気泡を支える
- インスタントドライイースト 7 g — 標準タイプ
- グラニュー糖 10 g — 酵母の立ち上がり用
- 塩 10 g — 酵母へ直接重ねない
- ぬるま湯 400〜430 ml — 35℃前後、吸水に合わせる
- オリーブ油 30 ml — こねの後半で加える
成形用
- セモリナ 20 g — 台とフライパンへの打ち粉
作り方
生地と一次発酵
粉と水を合わせる
セモリナ400 g、小麦粉200 g、イースト、砂糖を混ぜる。塩を加え、ぬるま湯400 mlを注いで粉気が消えるまで合わせ、10分休ませる。
折ってこねる
濡らした手で生地を持ち上げて折る動作を8〜10分続ける。滑らかになったらオリーブ油を3回に分けて練り込む。必要なら残りの水を少量加える。
一次発酵させる
薄く油を塗ったボウルで覆い、温かな場所に60〜75分置く。体積がほぼ2倍になり、表面に気泡が見えるまで待つ。
成形と二次発酵
ガスを残して丸める
セモリナを振った台へ生地を出し、外周を中心へ4回折る。継ぎ目を下にして10分休ませる。
厚い円形にする
手のひらで中央から外へ押し、直径28 cm、厚さ約2.5 cmにする。セモリナを振った紙または布の上で覆い、30〜40分発酵させる。
フライパンで焼く
一面目を蓋付きで焼く
重い30 cmフライパンを弱めの中火で5分予熱し、セモリナを薄く振る。生地を滑らせ入れ、蓋をして10〜12分焼く。表面が乾き、縁が持ち上がるまで動かさない。
返して中心まで焼く
大きな平皿で返し、蓋を外して10〜12分焼く。中心温度94〜96℃、底に均一な焼き斑、側面に弾力があれば火を止める。
休ませる
網へ移し、布を軽くかけて15分休ませる。8切れに分け、温かいうちに供する。
盛り付け、保存、調整
煮込みと合わせる
豆、ひよこ豆、肉、トマトの煮込み、ハリラなど汁気のある料理と供する。手で裂くと不規則な気泡がソースを受ける。オリーブ油を添える場合は別皿に少量。
保存と温め直し
完全に冷めてから袋へ入れ、室温2日まで。冷凍は切り分けて1か月。表面へ少量の水を振り、180℃で6〜8分温める。電子レンジだけでは皮が柔らかくなるため、最後に乾いたフライパンへ当てる。
四つの調整案
①水100 mlを温かい牛乳へ替える。②ニゲラ5 gを生地へ加える。③小麦粉の15%を全粒粉へ替え、水を15 ml増やす。④一面目の後にオーブンへ移し、200℃で8分仕上げると返す作業を減らせる。
試作で分かった三点
最初の10分休ませると追加粉が不要になる。麺棒は使わない。返す前に上面が乾いていないと、平皿へ張り付きやすい。
必要な器具
重い30 cmフライパンと蓋、大きな平皿、デジタルスケール、中心温度計、冷却網を使う。フライパンの厚みが焼き斑と中心の火通りをそろえる。
1食分のおおよその栄養価
- カロリー
- 約 255 kcal
- 炭水化物
- 約 47 g
- たんぱく質
- 約 8 g
- 脂質
- 約 4 g
- 食物繊維
- 約 3 g
- ナトリウム
- 約 490 mg
1食の基準: 1切れ。主なアレルゲン: 小麦。1枚を8等分した概算。吸水量と成形用セモリナの残量で変動する。
柔らかな生地に触れ過ぎず、気泡を焼き面の内側へ閉じ込める。
マトルーは、硬い生地を強く膨らませるパンではない。十分な水分、折りたたみ、穏やかな成形、蓋を使う前半焼成が一つにつながると、厚い円形でも中心まで軽く、大きな気泡が残る。