レシピ
燻製肉と白いんげん豆の煮込み 豆のとろみを生かす クロアチアのグラ・サ・スヒム・メソム
一晩戻した白いんげん豆を燻製豚スペアリブとゆっくり煮込み、パプリカとトマトで赤みをつける。仕上げに豆の一部をつぶして自然なとろみを作り、燻製肉の塩分を見て最後に味を決める。

- 分量
- 6人分
- 準備
- 25分
- 加熱
- 2時間20分
- 休ませ・待ち時間
- 浸水8時間
- 合計
- 10時間45分
- 1人分・1個
- 約 690 kcal
01 · 背景と調理の論理
燻製肉の塩気を豆へ移し、煮汁を重くし過ぎない
グラ・サ・スヒム・メソムは、乾燥豆と燻製肉を一つの鍋で煮るクロアチアの家庭料理で、寒い時期の主菜としてパンや玉ねぎを添えることが多い。豆の種類、燻製肉の部位、仕上げの濃度には家庭差がある。
この配合では白いんげん豆を一晩戻し、最初のゆで湯を捨てる。豆の皮が割れやすい品種なら、浸水後に強くこすらない。燻製スペアリブは塩分が高い場合があるため、短く下ゆでしてから使うと、煮汁の塩分を最後まで調整できる。
野菜は細かく切り、ラードでゆっくり炒める。玉ねぎの水分が抜けて甘みが出たところでトマトペーストを炒め、火を弱めてパプリカ粉を加える。粉を焦がすと苦味が残るため、30秒以内に豆の煮汁を加える。
豆は激しく沸かすと皮が破れ、煮汁がざらつく。小さな泡が続く程度で煮込み、肉が骨から外れやすくなったら取り出して切り分ける。豆の一部をつぶして戻す方法なら、小麦粉のルーを使わずに濃度を作れる。
燻製肉の塩分は商品差が大きい。塩は煮込みの終盤まで控え、肉を戻して10分煮てから必要量だけ加える。翌日は豆がさらに水分を吸うため、保存前の段階では少しゆるい濃度にしておくと再加熱しやすい。
肉を短く下ゆで
余分な塩分と強すぎる煙香を調整する。
豆を静かに煮る
皮を保ち、煮汁のざらつきを防ぐ。
豆でとろみを作る
一部をつぶし、粉を使わず濃度を整える。
02 · 計量した材料
材料と役割
分量は6人分を基準にし、仕上がりへ影響する下処理を材料ごとに示す。
豆と燻製肉
- 500 g 乾燥白いんげん豆一晩浸水する。
- 700 g 燻製豚スペアリブ塩分が強ければ下ゆでする。
- 2 L 水煮込み用。
香味野菜と調味料
- 250 g 玉ねぎみじん切り。
- 150 g にんじん1 cm角。
- 80 g セロリ1 cm角。
- 15 g にんにくみじん切り。
- 20 g ラード植物油でも可。
- 30 g トマトペースト炒めて酸味を飛ばす。
- 8 g 甘口パプリカ粉焦がさない。
- 2枚 ローリエ仕上げに除く。
- 1 g 乾燥マジョラム終盤に加える。
- 4 g 塩燻製肉の塩分で調整。
- 2 g 黒こしょう粗びき。
調理の流れ
- 01前夜の準備
浸水8時間 - 02豆と肉を煮る
約1時間40分 - 03香味野菜を合わせる
約40分
03 · 実行順の手順
温度、時間、見た目で進める作り方
各工程は前の状態を確認してから進め、時間だけで火通りを決めない。
前夜の準備
浸水8時間豆を浸水する
豆を洗い、3倍量の冷水に8〜12時間浸す。浸水後は水を捨てて軽くすすぐ。
豆と肉を煮る
約1時間40分燻製肉を下ゆでする
燻製肉を水から沸かして5分ゆで、湯を捨てる。塩分が穏やかな製品ならこの工程は省ける。
豆を静かに煮る
鍋に豆、燻製肉、2 Lの水、ローリエを入れ、沸騰後は弱火で70〜90分煮る。豆が指でつぶれる直前まで火を通す。
肉を切り分ける
肉を取り出し、触れられる温度になったら骨から外して食べやすく切る。骨付きの大きな一片は盛り付け用に残してもよい。
香味野菜を合わせる
約40分野菜のベースを炒める
別鍋でラードを熱し、玉ねぎ、にんじん、セロリを15分炒める。にんにく、トマトペーストを加えて2分炒める。
パプリカを溶き入れる
火を弱め、パプリカ粉を加えて30秒混ぜる。豆の煮汁を200 ml加え、鍋底の旨味を溶かす。
濃度と塩味を決める
野菜ベースを豆の鍋へ移し、肉を戻して20分煮る。豆1カップ分をつぶして戻し、マジョラム、こしょう、必要な塩を加える。
04 · 仕上がりの判定
失敗を防ぐ三つの確認点
温度、質感、濃度のうち、この料理で判断に使いやすい指標をまとめる。
浸水
豆の中心まで均一に戻す。
煮立ち
強沸騰で皮が崩れないようにする。
塩を加える時点
燻製肉の塩分が出てから判断する。
05 · 食卓と保存
盛り付け、保存、置き換え
料理の質を保つ方法と、構造を崩さない範囲の変更を整理する。
盛り付け
深い器に豆と肉を均等に盛り、薄切りの生玉ねぎ、酢漬け唐辛子、固めのパンを別皿で添える。酸味のある付け合わせが燻製脂を軽くする。
保存と再加熱
2時間以内に浅い容器へ移し、冷蔵で3日、冷凍で2か月。再加熱は少量の水を足し、全体が74℃以上になるまで静かに温める。
四つの変更案
- 燻製スペアリブを燻製ハムホックに替え、可食部を同量にする。
- 白いんげん豆の三分の一をうずら豆に替え、煮崩れの差を残す。
- ラードをオリーブ油へ替え、煙香をやや軽くする。
- トマトペーストを半量にし、パプリカ主体の淡い仕上がりにする。
三つの調理メモ
- 古い豆は戻りにくいため、購入時期の新しいものを使う。
- 煮汁が減り過ぎたら熱湯を加え、温度を落とさない。
- 翌日用は少しゆるめに仕上げる。
必要な道具
6 L以上の厚手鍋、フライパン、穴あきレードル、浅い保存容器。
アレルゲンと注意
主要アレルゲンは通常含まないが、燻製肉やブイヨン製品に乳、小麦、セロリ、マスタードが使われる場合があるため表示を確認する。
06 · 1食分の概算
栄養成分
標準的な食品成分値と記載量から算出した目安で、製品、脂の除去、吸油、取り分けにより変動する。
- カロリー
- 約 690 kcal
- 炭水化物
- 約 52 g
- たんぱく質
- 約 38 g
- 脂質
- 約 34 g
- 食物繊維
- 約 14 g
- ナトリウム
- 約 1450 mg
1食: 1人分(全量の1/6)。アレルゲン: 主要アレルゲンは通常含まないが、燻製肉やブイヨン製品に乳、小麦、セロリ、マスタードが使われる場合があるため表示を確認する。 数値は概算で、検査値ではない。