薄い三角生地を長く巻き、軽い層を作る
ヴァラジュディンのクリピチ、牛乳生地を細長く巻いたキャラウェイ香るロールパン
牛乳と油を使った柔らかな発酵生地を細長い三角形にのばし、底辺からきつすぎない力で巻く。表面は卵黄で艶を出し、キャラウェイを散らして香ばしく焼く。

- 分量
- 12本
- 準備
- 35分
- 加熱
- 18分
- 発酵
- 1時間25分
- 合計
- 2時間18分
- 1人分
- 約 245 kcal
01 · 生地、長さ、巻き目
細長い形と柔らかな内部をそろえる
生地を十分にゆるめ、三角形の底辺から均一に巻くと、長さと層が整う。
クリピチはヴァラジュディン周辺で親しまれる細長いロールパンで、朝食、軽食、コーヒーの時間に温かい状態で出される。材料は小麦粉、牛乳、油、酵母、塩が中心で、表面へ卵黄を塗り、キャラウェイを散らす型がよく知られる。細い外形に対して内部は柔らかく、巻き目が外側へ数本現れる。
この配合は強力粉と薄力粉を合わせる。強力粉だけでは弾力が強く、長い三角形へ伸ばすと戻りやすい。薄力粉を混ぜることで伸展性を補い、牛乳のたんぱく質と糖が焼き色と柔らかさを支える。油は生地をしなやかにし、冷めた後の硬化を緩やかにする。
一次発酵は体積が約1.8倍になるまで。時間だけでなく、指で押した跡がゆっくり戻る状態を見る。分割後に10分休ませると、グルテンが緩み、底辺12 cm、長さ30 cmほどの三角形へ無理なくのばせる。巻く際に強く引くと中心が詰まり、弱すぎると焼成中にほどける。
成形後は閉じ目を下にし、最終発酵で軽く膨らませる。卵黄と牛乳の塗り液は、側面へ流さず上面だけに薄く塗る。濃い艶が付いた表面と、キャラウェイの小さな香りが、このパンの簡潔な味を引き締める。
粉を二種類合わせる
弾力と伸ばしやすさを両立し、長い三角形を作る。
分割後に休ませる
10分置くと生地が戻りにくく、細長くのばせる。
閉じ目を下にする
最終発酵と焼成で巻き終わりが開くのを防ぐ。
02 · 分量と役割
長さ約25 cmのクリピチ12本分
天板2枚を使い、6本ずつ間隔を空けて焼くと、側面まで均一に色づく。
発酵生地
- 350 g強力粉
- 250 g薄力粉
- 360 ml牛乳30〜32 °Cに温める。
- 7 gインスタントドライイースト
- 10 gグラニュー糖
- 12 g塩
- 80 mlひまわり油または米油
表面
- 1個分卵黄
- 15 ml牛乳卵黄と混ぜる。
- 8 gキャラウェイシード
03 · 実行手順
発酵生地を長い三角形にのばして巻く
一次発酵、ベンチタイム、最終発酵の三つを短縮せず、形を作る前に生地をゆるめる。
生地をこねて一次発酵
約1時間粉と液体を合わせる
大きなボウルで強力粉、薄力粉、イースト、砂糖を混ぜる。温めた牛乳と油を加え、粉気が消えるまで混ぜる。塩を加え、台へ出す。
8〜10分こねる
手の付け根で押して折る動作を8〜10分続ける。表面がなめらかになり、薄く伸ばすと破れる前に膜が見える状態にする。
生地温度は24〜27 °C、手から離れるが柔らかい。約50分発酵させる
油を薄く塗ったボウルへ入れ、覆って26 °C前後で45〜55分発酵させる。指で1 cm押し、跡がゆっくり半分ほど戻れば次へ進む。
分割して細長く巻く
約35分12分割して休ませる
生地を約88 gずつ12等分し、表面を張らせるように丸める。乾かないように覆い、10分休ませる。
長い三角形へ伸ばす
一個ずつ底辺約12 cm、長さ約30 cmの細長い三角形にのばす。生地が戻る場合は無理に引かず、別の生地を先にのばして数分休ませる。
底辺から均一に巻く
底辺から先端へ向かい、軽く張りを保ちながら巻く。両手で中央から外側へ転がし、長さ約25 cmに整える。閉じ目を下にして天板へ置く。
表面に4〜6本の巻き目が見え、先端が底面に収まる。35分最終発酵させる
乾かないように覆い、26 °C前後で30〜35分発酵させる。体積が約1.5倍になり、指で軽く触ると跡がゆっくり戻る状態にする。
塗って焼く
約23分卵黄を塗りキャラウェイを散らす
オーブンを200 °Cに予熱する。卵黄と牛乳を混ぜ、上面へ薄く塗る。キャラウェイを均等に散らす。
16〜18分焼く
200 °Cで16〜18分焼き、途中で天板の前後と上下を入れ替える。表面が濃い金色になり、底をたたくと軽い空洞音がしたら取り出す。
中心温度は93〜96 °C、表面は均一な艶のある金色。網で10分休ませる
すぐに網へ移し、薄い布をふんわりかけて10分休ませる。熱いうちに完全密閉しない。
04 · 発酵と焼成
細長いパンを均一に焼く数値
生地温度、発酵の戻り方、中心温度を組み合わせる。
生地温度
24〜27 °Cこね上がりが高すぎると発酵が急になり、形が崩れやすい。
最終発酵
約1.5倍押した跡がゆっくり戻る状態で焼く。
中心温度
93〜96 °C焼き色だけでなく内部の焼成も確認する。
| 問題 | 主な原因 | 修正方法 |
|---|---|---|
| 生地が縮んで伸びない | ベンチタイムが短い。 | 丸めた後に10分休ませ、戻る生地はさらに数分置く。 |
| 巻き目がほどける | 先端が上向き、または巻きが緩い。 | 先端を底面へ入れ、閉じ目を下にして発酵させる。 |
| 表面だけ濃く内部が生 | 温度が高すぎるか、一本が太い。 | 200 °Cを守り、中心温度93〜96 °Cを確認する。 |
05 · 温かいうちと翌日
柔らかさを保つ保存と温め直し
焼きたての香りを逃がさず、表面を湿らせない。
食べ方
焼き上がりから20〜40分が、外側の薄い皮と柔らかな内部の差が最も分かりやすい。
保存
完全に冷めてから袋へ入れ、室温で1日。翌日以降は冷凍し、2週間以内に使う。
温め直し
冷凍品は解凍せず、170 °Cで7〜9分。表面へ水をかけず、乾燥が気になる場合だけ最後の2分を布で包む。
よくある疑問
調理前に確認したいこと
キャラウェイを別の種に替えられるか
ごまやかぼちゃの種でも焼けるが、香りは異なる。形と生地の配合には影響しない。
牛乳を植物性飲料に替えられるか
無糖の豆乳なら同量で使える。焼き色がやや淡くなるため、卵黄の塗り液は残す。
概算値
1人分の栄養情報
12本に分けた概算。使用する粉、牛乳、油の種類と焼成後の重量で実際の値は変わる。
- エネルギー
- 約 245 kcal
- 炭水化物
- 約 37 g
- たんぱく質
- 約 7 g
- 脂質
- 約 8 g
- 食物繊維
- 約 2 g
- ナトリウム
- 約 390 mg
1人分: 1本(約90 g)。主なアレルゲン: 小麦、乳、卵。標準的な食品成分値による概算で、製品、吸油量、切り分けで変動する。