リチュキ・シュクリパヴァツ

投稿者 Travel S Helper
皮を持たない乳白色の無熟成チーズを厚めに切った様子。

乳白色の断面と、噛むと鳴る弾力

リチュキ・シュクリパヴァツ風、牛乳を凝固させて作る弾む食感の無熟成フレッシュチーズ

低温殺菌した全乳をスターターとレンネットで凝固させ、カードを穏やかに加温して短時間圧搾する無熟成チーズ。弾む食感と乳の甘味を目指す家庭向け参考製法で、保護名称の認証品そのものではない。

  • フレッシュチーズ
  • クロアチア料理
  • 凝固・圧搾
  • 上級
明るい木卓のボードに置いた乳白色のフレッシュチーズ、切り身、パン、チーズナイフ
短時間圧搾した無熟成チーズは、滑らかな表面と小さな気孔のある弾力的な断面を持つ。
分量
約750 g
準備
35分
加熱
45分
凝固・水切り
8時間
合計
9時間20分
75 g当たり
約210 kcal

01 · 料理の背景と技術

弾力と微かな音を生む凝固・圧搾の条件

認証品そのものではなく、低温殺菌乳を使う家庭向け参考製法。培養菌とレンネットで穏やかに凝固させ、短い圧搾で水分と弾力を残す。

リチュキ・シュクリパヴァツは、クロアチアのリカ地域に結び付く保護地理的表示のフレッシュチーズで、乳白色、皮のない外観、穏やかな塩味、噛んだときの弾む感触で知られる。名称を認証表示できるのは、定められた地域と仕様に従う製品だけである。

ここで示すのは、低温殺菌乳を使って似た方向の食感を学ぶ家庭向け参考製法であり、認証品の代替や販売用の製造仕様ではない。生乳は用いず、器具を熱湯または食品用消毒剤で衛生化し、温度計を使って管理する。牛乳は超高温殺菌品を避ける。たんぱく質が変性していると、カードが弱くなりやすい。

スターターはわずかな酸を作り、レンネットがしっかりした凝乳を作る。酸を進め過ぎると、弾む食感ではなく、もろく酸味の強いチーズになる。凝固後はカードを2 cm角に切り、ゆっくり加温しながら攪拌して表面を締める。

圧搾は水分をすべて抜くためではない。軽い重さで形を作り、内部に適度な乳清を残すことで、噛んだときの弾力が生まれる。塩をすり込み、冷蔵で十分に冷やしてから食べる。無熟成チーズのため、清潔な器具で扱い、短期間で消費する。

低温殺菌乳を使う

生乳を避け、超高温殺菌ではない全乳を選ぶ。

酸を進め過ぎない

スターター量と時間を守り、もろく酸っぱいカードにしない。

軽く圧搾する

水分を残しながら形を作ると、弾む食感に近づく。

02 · 計量と構成

約750 g分の材料

約750 gのフレッシュチーズを目安に、低温殺菌乳、培養菌、塩化カルシウム、レンネット、塩を計量する。超高温殺菌乳は避ける。

チーズ

  • 6 L 低温殺菌した全乳超高温殺菌品を避ける。
  • 0.15 g メソフィリックスターター製品表示に従う。
  • 2 ml 液体レンネット塩素を除いた水50 mlで薄める。
  • 2 ml 塩化カルシウム溶液水50 mlで薄める。
  • 18 g 非ヨウ素塩

03 · 9の実行手順

リチュキ・シュクリパヴァツ風の作り方

器具を衛生的に準備し、乳温を一定に保って凝固させる。カードを切り、短く加温して型へ移し、冷蔵下で圧搾する。

牛乳を衛生的に凝固させる

約1時間20分
  1. 器具を衛生化する

    鍋、温度計、ナイフ、クロス、型を洗浄し、熱湯または食品用消毒剤で処理する。作業台と手も清潔にする。

  2. 牛乳を培養する

    牛乳を弱火で32℃まで温め、塩化カルシウム溶液を混ぜる。スターターを表面に振り、2分待ってから上下にゆっくり混ぜ、32℃で30分置く。

  3. レンネットで固める

    薄めたレンネットを加え、30秒静かに混ぜる。流れを止め、ふたをして32℃で35〜45分置く。

    ナイフを入れると切れ目が開き、透明に近い乳清がにじむ。

カードを切って加温する

約45分
  1. 2 cm角に切る

    凝乳を縦横2 cm幅に切り、5分休ませる。底まで長いナイフを入れ、できるだけ同じ大きさにする。

  2. ゆっくり38℃まで上げる

    20分かけて38℃まで温めながら、カードを壊さないよう静かに攪拌する。38℃でさらに10分混ぜる。

    カードの角が丸くなり、指で押すと弾力がある。
  3. 乳清を切る

    カードが沈んだら上澄み乳清を除き、クロスを敷いた型へ移す。強く握らず、均一に広げる。

圧搾・塩・冷却

約7時間15分
  1. 軽く圧搾する

    1 kgの重しで30分圧搾し、裏返す。2 kgに増やして90分圧搾する。乳清が細く落ちる程度で止める。

  2. 塩をすり込む

    型から外し、全体に塩18 gを均一にすり込む。網にのせ、冷蔵庫で覆って6時間冷やす。

  3. 冷えてから切る

    清潔なナイフで切り、乳白色で弾力があり、強い酸臭や粘りがないことを確認する。

    異臭、粘り、ピンクや緑の変色があれば食べない。

04 · 温度、時間、状態

仕上がりを判断する管理ポイント

乳温32℃、カードの切れ方、ホエイの透明度、冷蔵4℃以下が基準。異臭や粘りがあれば廃棄する。

培養温度

32℃

スターターとレンネットが安定して働く温度。

カード加温

20分で38℃

急加熱せず、内部の水分を均一に抜く。

圧搾

1 kg→2 kg

軽く形を作り、無熟成らしい水分を残す。

冷蔵

4℃以下

完成後は速やかに冷却し、短期間で消費する。

起こりやすい問題と修正方法
問題考えられる原因修正方法
凝乳が弱い超高温殺菌乳、レンネット不足、温度ずれ。低温殺菌乳を使い、32℃と製品の希釈量を確認する。
チーズがもろい酸が進み過ぎた、またはカードを細かく切り過ぎた。培養時間を延ばさず、2 cm角を保つ。
弾力がなく水っぽい加温不足または圧搾不足。38℃で10分攪拌し、乳清の落ち方を見て圧搾する。

05 · 調理後の扱い

供し方、保存、前日準備

無熟成なので作成後は速やかに冷やし、清潔な容器で短期間に食べ切る。蜂蜜、パン、軽い塩味の副菜と合わせられる。

保護名称について

家庭製の参考品は認証されたリチュキ・シュクリパヴァツではない。販売や表示には地域・仕様・認証の条件がある。

保存

清潔な密閉容器で4℃以下、3日以内を目安に食べる。室温に2時間以上置かない。

供し方

冷蔵庫から10分だけ戻し、厚めに切る。パン、トマト、穏やかなはちみつと合わせやすい。

06 · 実用的な補足

リチュキ・シュクリパヴァツ風についてよくある質問

生乳を使えるか

家庭向け手順では推奨しない。低温殺菌した全乳を使い、衛生と温度を管理する。

レモン汁で固めても同じ食感になるか

ならない。酸凝固ではもろいカードになりやすく、レンネットによる弾力を再現しにくい。

塩化カルシウムは必須か

低温殺菌乳では凝固を安定させる。生乳向けの配合とは異なるため、製品表示に従う。

07 · 1食分の概算

栄養情報

出来上がり75 g当たりの概算。ホエイへ移る成分量を考慮しつつ、乳脂肪と塩分を標準的な歩留まりで見積もる。

カロリー
約210 kcal
炭水化物
約2 g
たんぱく質
約14 g
脂質
約16 g
食物繊維
約0 g
ナトリウム
約420 mg

1食分:75 g。主なアレルゲン:乳を含む。レンネットとスターターの製造表示も確認する。 数値は標準成分値に基づく概算で、検査値ではない。

仕上がりの要点

温度、酸、圧搾を強くし過ぎないことが、無熟成チーズの乳味と弾力を残す。

保護名称への敬意と食品衛生を両立させるため、家庭では低温殺菌乳を使った参考製法として扱い、短期間で食べ切る。

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