マカルニ・ナ・イグル

投稿者 Travel S Helper
手で長く成形した筒状パスタに、牛肉のラグーが絡む一皿。

細長い空洞パスタと濃い牛肉ラグー

マカルニ・ナ・イグル、針で成形する長いダルマチアパスタと赤ワインで煮込む牛肉ラグー

細い棒や編み針に生地を巻いて空洞を作るダルマチアの手打ちパスタを、赤ワインと牛肉の濃いラグーに合わせる。パスタの内側までソースが入り、太い肉片と一緒でも皿の上で分離しにくい。

  • 主菜
  • クロアチア料理
  • 煮込み・手打ち
  • 上級
石壁の前の木卓で、長い手打ちパスタと牛肉ラグーを盛ったベージュの皿
パスタの空洞と表面の凹凸が、濃い牛肉ラグーを受け止める。
分量
6人分
準備
1時間15分
加熱
2時間30分
生地休ませ
30分
合計
4時間15分
1人分
約720 kcal

01 · 料理の背景と技術

針成形の空洞がラグーを抱える仕組み

マカルニ・ナ・イグルは、細長い棒に生地を巻いて空洞を作る手打ちパスタ。表面の凹凸と管の内側が、長く煮た牛肉ソースを受け止める。

マカルニ・ナ・イグルは、細い金属針や木の棒に小さな生地片を巻き付け、手のひらで転がして長い筒状にするダルマチアのパスタである。表面は手成形らしい微細な凹凸を持ち、中央の空洞にソースが入る。市販の乾燥パスタとは違い、一本ずつ太さがわずかに異なることが、この料理の食感を作る。

生地は卵だけで固めず、温水とオリーブ油を使ってしなやかにする。粉に対する水分量は、室温や粉の吸水で変わるため、一度にすべての水を入れない。こね上がりは硬めだが割れず、休ませると表面が滑らかになる程度がよい。

ラグーは牛肉を大きめに切り、表面を十分に焼いてから香味野菜、赤ワイン、トマトとともに弱く煮る。肉を細かく崩し切らず、フォークで押すとほぐれる塊を残すと、長いパスタとの対比が生まれる。煮汁は最後にふたを外して濃度を調整する。

成形したパスタは乾かし過ぎると割れるため、打ち粉をした布の上で30分以内に茹でる。浮き上がった後も中心に粉っぽさが残ることがあるので一本を切って確認する。茹で汁を少量加えてラグーと強く混ぜると、でんぷんが油分と水分をつなぎ、ソースが一本ずつに付着する。

生地は硬めで滑らか

柔らか過ぎると針から抜けず、硬過ぎると転がす途中で裂ける。

肉は大きく焼き付ける

焼き色が煮汁の深みになり、長時間煮ても肉の存在感が残る。

茹で汁で乳化させる

最後に少量の茹で汁を加えて混ぜ、ラグーをパスタの空洞と表面にまとわせる。

02 · 計量と構成

6人分分の材料

六人分のパスタ生地と牛肉ラグーを別々に準備する。生地の吸水量は卵の大きさに合わせ、ソースは煮詰め過ぎに備えて湯を残す。

マカルニ生地

  • 450 g 中力粉
  • 1個
  • 1個分 卵黄
  • 30 ml オリーブ油
  • 210〜230 ml ぬるま湯
  • 8 g
  • 適量 打ち粉

牛肉ラグー

  • 700 g 牛肩肉4 cm角。
  • 60 g パンチェッタ細切り。
  • 45 ml オリーブ油
  • 180 g 玉ねぎみじん切り。
  • 100 g にんじんみじん切り。
  • 80 g セロリみじん切り。
  • 3片 にんにくみじん切り。
  • 25 g トマトペースト
  • 250 ml 辛口赤ワイン
  • 400 g ホールトマトつぶす。
  • 500 ml 牛または鶏のブイヨン
  • 1枚 ローリエ
  • 1枝 ローズマリー
  • 10 g
  • 2 g 黒こしょう
  • 50 g 熟成ハードチーズすりおろす。

03 · 10の実行手順

マカルニ・ナ・イグルの作り方

ラグーを先に静かに煮込み、その間にパスタを一本ずつ成形する。茹で上げはソース鍋で仕上げ、空洞へ味を入れる。

牛肉ラグーを煮込む

約2時間30分
  1. 肉を焼き付ける

    牛肉に塩の半量とこしょうを振る。厚手の鍋にオリーブ油30 mlを熱し、数回に分けて各面を濃い褐色に焼き、取り出す。

  2. 香味野菜を炒める

    同じ鍋でパンチェッタを3分炒め、玉ねぎ、にんじん、セロリを加えて中火で10分加熱する。にんにくとトマトペーストを加え、さらに2分炒める。

  3. ワインを煮詰める

    赤ワインを注ぎ、鍋底の焼き付きをこそげる。強めの火で5〜7分、量が半分になるまで煮詰める。

  4. 肉がほどけるまで煮る

    牛肉を戻し、トマト、ブイヨン、ローリエ、ローズマリーを加える。弱い沸騰を保ち、ふたを少しずらして1時間45分〜2時間煮る。

    フォークで押すと肉がほぐれ、煮汁に薄い油膜が浮く状態。

生地をこねて針で成形する

約1時間20分
  1. 硬めの生地をこねる

    粉と塩を混ぜ、卵、卵黄、油、ぬるま湯210 mlを加える。8〜10分こね、割れる場合だけ残りの水を少量ずつ加える。

  2. 30分休ませる

    表面を薄く油で覆い、ボウルをかぶせて室温で30分休ませる。

  3. 細い筒状にする

    生地を直径1 cmのひもにし、2 cmずつ切る。一片を棒に当て、手のひらで前後に転がして12〜15 cmにのばし、棒から静かに抜く。

  4. 乾燥を防いで並べる

    打ち粉をした布に重ならないよう置き、軽く覆う。成形後30分以内に茹でる。

茹でてラグーと仕上げる

約15分
  1. パスタを茹でる

    大鍋の湯に十分な塩を加え、マカルニを5〜7分茹でる。一本を切り、中心の粉っぽさが消えたら取り出す。

  2. ソースをまとわせる

    ラグーからローリエとローズマリーを除き、残りの塩で調える。パスタと茹で汁120 mlを加え、強めの中火で1〜2分混ぜる。火を止め、チーズを半量混ぜ、残りを添える。

    鍋底に水っぽい液体が残らず、ソースが一本ずつに付着する。

04 · 温度、時間、状態

仕上がりを判断する管理ポイント

生地の休ませ、肉がほぐれる温度帯、パスタの茹で時間を管理する。ソースは皿に水分が広がらない濃度が目安。

生地休ませ

30分

水分が均一になり、棒の上で裂けにくくなる。

ラグーの火加減

弱い沸騰

激しく煮ると肉が締まり、煮汁が先に減る。

茹で上がり

5〜7分

浮くだけで判断せず、一本を切って中心を確認する。

起こりやすい問題と修正方法
問題考えられる原因修正方法
棒から生地が抜けない生地が柔らかい、または棒に油分がある。打ち粉を少量使い、棒を乾いた布で拭く。
成形中に裂ける水分不足か休ませ不足。手を濡らして少量の水を練り込み、さらに10分休ませる。
ラグーが水っぽい煮込みの終盤にふたを閉じたままにした。肉を一度取り出し、ふたを外して煮汁だけを濃くする。

05 · 調理後の扱い

供し方、保存、前日準備

成形した生パスタは打ち粉をして短時間乾かせる。ラグーは前日に作ると脂を取り除きやすく、提供時の調整も安定する。

供し方

温めた深皿に盛り、熟成チーズを少量だけ添える。ソースが濃いため、軽い葉物サラダが合う。

保存

ラグーは冷蔵3日、冷凍1か月。生パスタは成形後すぐ茹でるか、重ならないよう冷凍して袋に移す。

前日準備

ラグーは前日に作ると脂が固まり、量を調整しやすい。温め直す際は少量のブイヨンを加える。

06 · 実用的な補足

マカルニ・ナ・イグルについてよくある質問

編み針の代わりに何を使えるか

直径3〜4 mmの滑らかな金属棒、細い木串、先端を丸めたステンレス串が使える。表面にさびやささくれがないものを選ぶ。

乾燥パスタで代用できるか

長いブカティーニや太めのマカロニで代用できるが、手成形の凹凸と不均一な食感は再現されない。

赤ワインを使わない場合は

同量のブイヨンに、赤ワインビネガー10 mlを加える。酸味は煮込みの早い段階で飛ばす。

07 · 1食分の概算

栄養情報

パスタと牛肉ラグーを六等分した概算。煮込み中に残る油脂と仕上げのチーズを含めている。

カロリー
約720 kcal
炭水化物
約75 g
たんぱく質
約39 g
脂質
約25 g
食物繊維
約6 g
ナトリウム
約830 mg

1食分:1人分(約520 g)。主なアレルゲン:小麦、卵、乳を含む。ブイヨンとパンチェッタの表示に、セロリや亜硫酸塩が含まれる場合がある。 数値は標準成分値に基づく概算で、検査値ではない。

仕上がりの要点

手で作る空洞と、長く煮た牛肉のソースが、一皿の中で同じ濃度につながる。

パスタ成形は速度より均一な圧が重要になる。ラグーを先に完成させ、生地を休ませてから落ち着いて成形すると、仕上げのタイミングが揃う。

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