アーモンド、柑橘、マラスキーノが作る密度のある断面
マカラナ・トルタ、柑橘とマラスキーノが香るアーモンドを詰めたマカルスカの焼きタルト
サブレ状の生地に、アーモンド、卵、柑橘、マラスキーノを合わせた厚いフィリングを詰めるマカルスカの菓子。低めの温度で中心まで火を通し、十分に冷ますことで、しっとりした切り口と香りの輪郭が整う。

- 分量
- 12切れ
- 準備
- 45分
- 加熱
- 55分
- 冷却
- 2時間
- 合計
- 3時間40分
- 1切れ
- 約445 kcal
01 · 料理の背景と技術
アーモンドの粒感と柑橘香を残す焼き方
マカラナ・トルタは、香ばしい生地よりも厚いアーモンド層が主役。細かくし過ぎない実、柑橘の皮、マラスキーノの順序が香りを整える。
マカラナ・トルタは、ダルマチア南部のマカルスカで知られるアーモンド菓子で、厚いフィリングを生地で囲み、表面を細い生地で飾って焼く。アーモンドの油分、卵の凝固、砂糖の保湿性が一体となるため、スポンジケーキのように軽くはなく、タルトと密なアーモンドケーキの中間に近い食感になる。
フィリングのアーモンドは粉末にし過ぎず、細かな粒がわずかに残る状態がよい。完全な粉状では口当たりが均質になり過ぎ、焼き上がりが重く感じられる。オレンジ果汁と二種類の皮は、アーモンドの甘い香りを明るくし、シナモンとナツメグは背景に留める。
マラスキーノは香りの要素であり、液体量としては少ない。アルコールを使わない場合は、同量のオレンジ果汁と数滴のアーモンドエッセンスに置き換えられる。ただし香りが強くなりやすいため、エッセンスはごく少量にする。
焼き上がりは中心が完全に乾くまで待たない。縁がしっかり色付き、中央に刺した串に湿った細かな屑が数粒付く段階で取り出す。型の中で30分落ち着かせ、網の上でさらに冷ますと、切ったときにフィリングが崩れず、表面の格子も割れにくい。
アーモンドは細か過ぎない
細かな粒を残すと、油が出過ぎず、しっとりしながら軽いほぐれ方になる。
香辛料は背景に
シナモンとナツメグは柑橘とアーモンドを隠さない量に抑える。
完全に冷ましてから切る
温かい中心は柔らかい。2時間置くと卵とアーモンドの層が安定する。
02 · 計量と構成
12切れ分の材料
直径24 cmの型に、薄い外皮と密度のあるフィリングを収める分量。アーモンドは粉末と粗刻みを混ぜて食感を残す。
タルト生地
- 250 g 薄力粉
- 125 g 無塩バター冷たい角切り。
- 70 g 粉糖
- 1個 卵
- 2 g 塩
- 1個分 レモンの皮細かくすりおろす。
アーモンドフィリングと仕上げ
- 350 g 皮なしアーモンド粗めの粉状にする。
- 220 g グラニュー糖
- 4個 卵
- 60 ml オレンジ果汁
- 1個分 オレンジの皮
- 1個分 レモンの皮
- 30 ml マラスキーノ
- 2 g シナモン
- 0.5 g ナツメグ
- 30 g パン粉
- 12粒 皮なしアーモンド
- 1個分 卵黄
- 10 ml 牛乳
03 · 8の実行手順
マカラナ・トルタの作り方
生地を休ませてから型へ敷き、冷たいフィリングを詰める。低めの温度で中心まで火を通し、型の中で落ち着かせる。
生地を作って冷やす
約40分サブレ生地をまとめる
薄力粉、粉糖、塩、レモンの皮に冷たいバターをすり込み、細かなパン粉状にする。卵を加え、練らずに押しまとめる。
生地を分けて休ませる
生地の4分の1を飾り用に分け、残りとともに平らに包む。冷蔵庫で30分休ませる。
フィリングを詰める
約25分アーモンドを適度に挽く
アーモンドを細かな粒が少し残るまで攪拌する。油がにじむ前に止める。
香りのあるフィリングを作る
卵と砂糖を混ぜ、アーモンド、オレンジ果汁、二種類の皮、マラスキーノ、シナモン、ナツメグ、パン粉を加える。
ヘラですくうとゆっくり落ちる、厚いペースト状。型に敷いて詰める
生地を3 mm厚にのばして型の底と側面に敷き、フィリングを平らに入れる。飾り用生地を細く切り、斜めの格子に置く。皮なしアーモンドを配置する。
表面を塗る
卵黄と牛乳を混ぜ、格子と縁だけに薄く塗る。フィリング表面に余分な液をためない。
じっくり焼いて冷ます
2時間55分中心まで焼く
170℃に予熱したオーブンの下段で50〜55分焼く。35分後に縁が濃くなれば、縁だけをアルミホイルで覆う。
中央に刺した串に、生の液体ではなく湿った細かな屑が付く状態。型の中で落ち着かせる
焼き上がりを型のまま30分置き、型から外して網で90分以上冷ます。完全に冷えてから12切れにする。
04 · 温度、時間、状態
仕上がりを判断する管理ポイント
中心温度、縁の焼き色、冷却後の切り口を確認する。表面だけの色で焼き上がりを判断しない。
生地
約3 mm底と側面の厚さをそろえ、角に厚い塊を残さない。
焼成
170℃・50〜55分縁は濃いきつね色、中央はわずかに弾力を残す。
冷却
最低2時間アーモンド層が締まり、切り口が崩れなくなる。
05 · 調理後の扱い
供し方、保存、前日準備
完全に冷めてから薄いくし形に切ると、アーモンド層が崩れにくい。翌日は柑橘とマラスキーノの香りがまとまる。
供し方
常温で薄めに切り、無糖のコーヒーと合わせる。冷蔵した場合は30分戻すと香りが開く。
保存
紙で包んで密閉し、涼しい室温で2日、冷蔵で5日。冷凍は切り分けて3週間。
アルコールなしの置換
マラスキーノ30 mlをオレンジ果汁30 mlに替え、アーモンドエッセンスを1〜2滴だけ加える。
06 · 実用的な補足
マカラナ・トルタについてよくある質問
アーモンドプードルでも作れるか
作れるが、非常に細かい製品では密度が高くなる。可能なら粗く刻んだアーモンド50 gを混ぜる。
温かいうちに型から外せるか
側面が壊れやすい。型の中で30分置き、底が持てる温度になってから外す。
07 · 1食分の概算
栄養情報
12切れに分けた場合の概算。アーモンド、卵、砂糖、バターを全量計上し、粉糖の仕上げも含める。
- カロリー
- 約445 kcal
- 炭水化物
- 約40 g
- たんぱく質
- 約11 g
- 脂質
- 約28 g
- 食物繊維
- 約4 g
- ナトリウム
- 約95 mg
1食分:1切れ(約105 g)。主なアレルゲン:アーモンド、小麦、卵、乳を含む。マラスキーノにはアルコールが含まれる。 数値は標準成分値に基づく概算で、検査値ではない。