骨付き鶏と根菜を静かに煮出し、細い卵麺を加えるセルビアの澄ましスープ
セルビアの家庭で鶏の澄ましスープは、普段の食卓だけでなく人が集まる日の最初の一皿としてもなじみのある料理です。使う根菜や麺の形には家庭差がありますが、骨付き鶏から穏やかにだしを取り、透明感のあるスープに仕上げる考え方は共通しています。
この配合では、最初から強く沸騰させません。冷たい水に鶏を入れ、浮いてくるあくを取りながら徐々に温度を上げることで、脂肪やたんぱく質を必要以上に乳化させず、すっきりした見た目と味を保ちます。根菜を加えた後も表面が静かに動く程度の火加減を続けるのが要点です。
鶏肉は煮終わった段階で、骨に触れない最も厚い可食部が74 °C以上に達していることを温度計で確認します。肉の色や柔らかさは仕上がりの目安にはなりますが、安全性の確認は温度で行います。火が通った鶏は清潔なトレーに移し、骨を除いて約650 gの食べられる肉をスープに戻します。
煮汁は一度濾してから麺を入れます。これにより骨片や煮崩れた香味野菜を取り除き、食べるときの口当たりを整えられます。細い卵麺は最後の6分ほどで煮るため、スープの中で膨らみ過ぎにくく、一本ずつの形を残せます。
パセリは火を止めてから加えます。長く煮込んだ鶏と根菜の落ち着いた香りに、最後の青い香りが重なり、重すぎない一杯になります。作り置きする場合は、麺だけ別にしておくと翌日以降も食感を保ちやすくなります。