Šape|くるみとラードの生地を小さな型で焼くセルビアの菓子
Šapeは、溝の付いた小さな型で一個ずつ焼くナッツ入りの菓子です。西バルカンの複数地域で見られる型菓子ですが、セルビアの家庭では、くるみとラードを軸にした形が見られ、このレシピもその構成です。切り抜くクッキーではなく、型の凹凸を生地に写して焼くことが見た目と食感の核です。
くるみは香りだけでなく、生地の密度とほろりとした崩れ方にも関わります。ラードは240gと多く、常温でやわらかくしてから粉類、砂糖、殺菌済み全卵、はちみつとまとめます。生地が油で濡れたようになるまで練るのではなく、粉気が消え、ひとまとまりになるところで止めるのが扱いやすさにつながります。
成形前の60分冷蔵は省けません。4℃で休ませることでラードが締まり、指でつまんでもべたつきにくい状態になります。型には薄く油脂と粉を行き渡らせ、生地は縁いっぱいまで詰めず、膨らむ余地を少し残します。厚みがそろうほど焼き上がりも均一になります。
焼成は180℃に予熱したオーブンで15〜18分が目安です。ただし、表面や縁の色だけで判断しません。型から持ち上げた一個の内部が乾いて固まり、中心に生っぽいペースト状の部分が残っていないことを確認します。まだ温かいうちに型から外すと、完全に冷えて固着する前に模様を崩さず取り出しやすくなります。
仕上げの粉糖は80gを使い、温かい菓子にまとわせます。冷めると油脂とくるみの香りが落ち着き、外側の粉糖と内側の乾いたほろほろ感がはっきりします。焼き色を濃くすることより、型の中まで十分に焼き切ることが重要です。