焼いて皮をむいた赤ピーマンをにんにくと粗くつぶし、白チーズとサワークリームを合わせるTrljanica
Trljanica は南セルビア、とくにヴラニェ周辺の料理として語られるが、材料が一つに固定されたサラダではありません。夏の生の赤ピーマンを焼いて使うもの、冬に乾燥ピーマンを使うもの、リーキを加えるもの、乳製品を入れないもの、白チーズを加えるものがあります。共通しやすいのは、材料を滑らかなペーストにせず、裂く、こする、つぶすといった手作業でまとめる点です。
ここでは焼き赤ピーマン、にんにく、白チーズ、サワークリームを組み合わせる形を扱います。赤ピーマンが量の中心で、にんにくが強い香りを作り、白チーズとサワークリームがコクを加えます。オリーブオイルは仕上げの少量にとどめ、乳製品の脂肪分を重ねすぎません。
焼成では皮を黒くすることより、果肉そのものを柔らかくすることが重要です。表面が焦げても壁がまだぱりっとしていれば、つぶしたときに硬い繊維が残ります。230℃で向きを変えながら30分焼き、皮が広く膨れ、果肉がしんなりしたところで取り出します。
熱いピーマンは15分覆って冷まし、その後約10分使って皮、へた、種を除きます。ここは待ち時間と作業時間を分けて考えます。さらに皮をむいた後20分ざるに置き、流れ出る自由水を減らします。水切り不足は、チーズを加えた後に赤い水分が周囲へたまる主な原因になります。
つぶすときはフォークやマッシャーを使い、目に見えるピーマン片を残します。ブレンダーなら均一にはなるが、この料理で求めるのはなめらかなスプレッドではありません。白チーズも完全に溶かさず、ピーマンと乳製品の粒が同時に見える程度で止めます。
この形は乳製品を含む生鮮サラダなので、保存食のように常温保管しません。殺菌済みの乳製品を使い、完成後は4℃以下の冷蔵庫で30分冷やします。30分で食品そのものが必ず4℃になると決めつけるのではなく、冷蔵庫の設定と保管温度を4℃以下に保つことが重要です。