ギリシャの代表料理

コッキニスト(ギリシャの赤ワイントマト煮)

レシピ早見表

コッキニスト(ギリシャの赤ワイントマト煮)

構造化レシピの主要情報。

カテゴリーシチュー
料理ギリシャ料理
調理法低温煮込み
難易度中級
分量
6人分
下ごしらえ
25分
煮込み
2時間35分
休ませ
15分
合計
3時間15分
1人分
≈ 545 kcal

赤ワインとトマトの煮込み · 大きな牛肉と濃いソース

コッキニスト ――牛肩肉を赤ワインとトマトでゆっくり煮込み、フォークがすっと入る肉と艶のある深紅のソースに仕上げる

牛肩肉を3回に分けて濃く焼き付け、鍋底を赤ワインで溶かして約半量まで煮詰める。トマト、肉桂、オールスパイス、ローリエを加え、160°Cでフォークがすっと入るまで煮込み、最後に肉を外してソースだけを濃縮する。

大きな牛肉と厚切りにんじんを艶のある深紅のトマトソースに盛り、表面へ少量のパセリを散らした様子
幅広の煮込み鍋に、やわらかな牛肉、にんじん、艶のある深紅のトマトソースが見える。

01 · 概要

概要

コッキニストは、ギリシャでトマトを主役にした赤い煮込み料理を指す呼び名である。この配合では5cm角の牛肩肉を、辛口赤ワイン、刻みトマト、少量の肉桂、オールスパイス、ローリエとともにゆっくり煮る。香辛料は甘い香りを前面に出すのではなく、牛肉とトマトの後ろへ温かい奥行きを加える。理想の肉は大きな形を保ちながらフォークがすっと入り、ソースは深紅で艶があり、皿へ水のように流れず肉へ絡む。

焼き付ける前の牛肉はペーパーで徹底して乾かし、塩と黒こしょうを振る。鍋へ一度に入れず、3回に分けて各7〜9分、複数の面を濃い褐色へする。鍋が混み合うと温度が下がり、肉が水分を出して灰色に煮える。鍋底には黒い焦げではなく、ソースの土台になる茶色い焼き付きが残る状態を目指す。

肉を取り出した鍋で玉ねぎを8分炒め、にんにくは30秒だけ加熱する。トマトペーストは1〜2分、煉瓦色になって鍋へ軽く付くまで炒める。その後に赤ワインを注ぎ、鍋底をこそげながら5〜7分強く煮る。量が約半分になり、鼻に刺さるアルコール臭が消えてからトマトと熱いブイヨンを加える。ワインの煮詰めが浅いと、最後までソースに生っぽい酸味が残る。

牛肉を肉汁ごと戻し、ローリエ、肉桂、軽く砕いたオールスパイスを加える。鍋はごく弱く煮立つところまで温め、蓋をして160°Cのオーブンへ1時間30分入れる。厚切りのにんじんを加え、さらに35〜45分。時間だけでなく、フォークの抵抗で判断する。先端が小さな力ですっと入り、肉塊の形は残るのが目安で、硬ければ温度を上げずに時間を延ばす。

肉とにんじんがやわらかくなったら、香辛料を除き、具を温かい皿へ移す。ソースだけを蓋なしで8〜12分煮詰め、艶が出て肉へ付く濃度にする。牛肉を戻し、味を見てトマトの輪郭が鈍い場合だけ赤ワインビネガーを加える。火を止めて15分休ませ、余分な脂をすくい、パセリを散らす。翌日は味がなじむため、冷蔵3日まで保存できる。再加熱は少量のブイヨンを足し、蓋をして弱火で中心74°Cまで行う。

牛肉を乾かして3回に分けて焼く

表面の水分と鍋の混雑は、焼き色を妨げる。

赤ワインを約半量まで煮詰める

刺激的なアルコール臭を消し、ソースへ丸い深みを残す。

160°Cで静かに煮込む

結合組織がほどける時間を確保し、肉を激しく縮ませない。

やわらかくなった肉を外してから収める

ソース濃縮中の過加熱と乾燥を防ぐ。

02 · 材料

材料

牛肉と焼き付け

1.2 kg
牛肩肉(5cm角に切る) 外側の硬い脂だけを除く。
小さじ1½
細粒海塩
小さじ1
挽きたて黒こしょう
45 ml
エクストラバージンオリーブ油

赤ワインとトマトの煮汁

250 g
黄玉ねぎ(細かい角切り)
4
にんにく(細かく刻む)
35 g
トマトペースト
300 ml
辛口赤ワイン
800 g
刻みトマト
500 ml
無塩ビーフブイヨン 熱い状態。
2
ローリエ
1
小さなシナモンスティック
4
オールスパイスの粒 軽く砕く。
300 g
にんじん(厚い輪切り)
15 ml
赤ワインビネガー 最後のソースに明るさが必要な場合だけ。
15 g
イタリアンパセリ(刻む) 提供用。

03 · 作り方

作り方

牛肉を焼き、ソースの土台を作る

約45分
  1. 牛肉を乾かして調味する

    牛肉の表面を完全に乾かし、塩と黒こしょうを振る。大きな厚手鍋へオリーブ油の半量を入れ、中強火で十分に熱する。

    鍋は十分に熱く、肉に見える水分がない。
  2. 3回に分けて濃く焼く

    各回7〜9分、複数の面を返しながら焼く。焼けた肉は皿へ移し、必要に応じて残りの油を足す。

    肉に濃い褐色の斑点が付き、鍋底には黒焦げではない茶色い焼き付きがある。
  3. 玉ねぎをやわらかく炒める

    中火へ下げ、鍋底をこそげながら玉ねぎを8分、やわらかく金色になるまで炒める。にんにくを加えてさらに30秒。

    玉ねぎは甘い香りがあり、にんにくの生臭さが消える。
  4. トマトペーストを炒める

    トマトペーストを加え、煉瓦色になるまで1〜2分炒める。

    色が濃くなり、鍋底へ軽く付く。
  5. 赤ワインを煮詰める

    赤ワインを注いで鍋底をこそげ、5〜7分沸かし、量を約半分まで減らして刺激的なアルコール臭を飛ばす。

    液体が濃くなり、スプーンへ薄く付く。

低温で煮込み、ソースを濃縮して休ませる

約2時間30分
  1. 低温煮込みを始める

    牛肉と皿に出た肉汁を鍋へ戻し、トマト、熱いブイヨン、ローリエ、肉桂、オールスパイスを加える。ごく弱く煮立て、蓋をして160°Cのオーブンで1時間30分煮る。

    ソースは肉の周囲で静かに動き、激しく沸騰していない。
  2. にんじんを加える

    にんじんを混ぜ、蓋をしてさらに35〜45分煮る。

    にんじんはやわらかく、フォークが牛肉へ小さな力で入る。
  3. ソースだけを濃縮する

    ローリエ、肉桂、オールスパイスを除く。牛肉とにんじんを温かい皿へ移し、ソースを蓋なしで8〜12分煮詰める。牛肉を戻し、味が鈍い場合だけ酢を加える。

    ソースが肉へ絡み、汁のように流れ落ちない。
  4. 15分休ませて提供する

    火を止めて15分休ませ、必要なら表面の余分な脂をすくい、パセリを散らす。

    肉は肉汁を保ち、ソースは深紅の艶を持つ。

04 · 確認ポイント

確認ポイント

オーブン温度

160°C

静かな煮込みを均一に保つ。

赤ワインの煮詰め

約50%

トマトを加える前に刺激的なアルコール臭を消す。

牛肉のやわらかさ

フォークがすっと入る

硬い場合は高温にせず、時間を延ばす。

最後の煮詰め

8〜12分

牛肉が完全にやわらかくなってから行う。

問題目安調整
長く煮ても肉が硬い時間が足りない、または温度が高過ぎて外側が縮んだ。160°Cを保ち、フォークが軽く入るまで時間を延ばす。
ソースに生の酒臭さがあるトマトを入れる前にワインを十分煮詰めていない。次回は約半量になり、アルコール臭が消えるまで煮る。
ソースが水っぽい肉がやわらかくなった後、ソースだけを煮詰めていない。肉とにんじんを外し、蓋なしで8〜12分濃縮する。
肉が乾いているソースを煮詰める間も肉を長く加熱した。やわらかくなった肉はすぐ外し、ソースを整えてから戻す。

05 · 実用情報

実用情報

付け合わせ

太めのパスタ、マッシュポテト、米、ローストポテトなど、ソースを受け止める主食に合う。

冷蔵保存

2時間以内に冷まし、冷蔵3日。翌日は香りと味がよりなじむ。

再加熱

少量のブイヨンを加え、蓋をして弱火で中心74°Cまで。薄くなった場合は最後だけ蓋を外して短く煮詰める。

冷凍

完全に冷まして1食分ずつ冷凍3か月。冷蔵庫で一晩解凍し、弱火でゆっくり温め直す。

06 · よくある質問

よくある質問

肉桂で甘い味にならないか

小さな1本は甘味を加えるのではなく、背景に温かい香りを残す。ソースを煮詰める前に取り除く。

圧力鍋でも作れるか

可能だが、時間、液量、最後の煮詰めを別に設定する必要がある。この配合はオーブンの低温煮込み用に組んでいる。

赤ワインビネガーを最後に判断する理由は

トマトとワインの酸味は製品と煮詰め具合で変わるため、完成直前に味を見て必要な時だけ加える方が正確である。

07 · 栄養情報

栄養情報

エネルギー
≈ 545 kcal
炭水化物
≈ 21 g
たんぱく質
≈ 47 g
脂質
≈ 29 g
食物繊維
≈ 5 g
ナトリウム
≈ 760 mg

1人分: 1人分(約430g)。 主なアレルゲン: 赤ワインには亜硫酸塩が含まれる。市販のビーフブイヨンはセロリ、小麦、その他のアレルゲンを含む場合があるため、表示を確認する。 標準的な食品成分値に基づく概算。

仕上がり

大きな肉は形を保ちながらフォークでほどけ、深紅のソースは濃いが乾いていない。

少量ずつの焼き付け、ワインの半量濃縮、160°Cの静かな煮込み、肉を外してからの収めが、この料理の一連の論理である。