澄んだ鶏だし · 米の粒感 · 卵レモンの乳化
鶏肉と米のアヴゴレモノスープ、丸鶏の澄んだブイヨンに米を煮込み、卵とレモンを丁寧に温度調整して、なめらかに仕上げるギリシャのスープ
丸鶏から取ったブイヨンに米とほぐし鶏を合わせ、卵とレモンの液を熱いスープで少しずつ温めてから戻す。クリームや小麦粉を使わず、明るい酸味となめらかな口当たりを両立させる。

- 出来上がり
- 6人分
- 準備
- 25分
- 加熱
- 1時間30分
- 合計
- 1時間55分
- 1人分
- ≈ 385 kcal
01 · ブイヨン、米、卵レモンの温度設計
卵を固めず、軽いとろみだけを残すための考え方
このスープの要点は卵の量ではなく、澄んだブイヨン、米の煮上がり、そして鍋へ戻す前の温度差にある。
アヴゴレモノは、ギリシャ語で卵を表す「アヴゴ」とレモンを表す「レモニ」に由来する仕上げ方で、スープや煮込みのソースに用いられる。このレシピでは丸鶏のブイヨン、米、ほぐした鶏肉を組み合わせ、食事として満足できる一杯にする。乳製品やルーで重くせず、卵のたんぱく質とレモン果汁で薄い乳化を作るのが特徴だ。
ブイヨンは強く沸騰させない。沸き始めの泡を取り、部分的にふたをして静かに煮ると、鶏肉の旨味は十分に出ながら、脂と不純物が細かく分散しにくい。胸と腿の厚い部分が74°C以上になったことを確認してから取り出し、清潔な器具で150 gだけをほぐしてスープに戻す。残りの鶏肉は別の料理や添え物に使える。
米は中粒米を用い、1.8 Lの濾したブイヨンで16〜18分煮る。粒が完全に崩れるまで煮ると、卵を加える前からでんぷんが出すぎて重い口当たりになる。中心まで柔らかいが形は残る段階で鶏肉を加え、鍋を最低火力に落とす。米は余熱でも少しずつ水分を吸うため、煮上げすぎない方が食卓まで粒感を保ちやすい。
卵とレモンは別のボウルで完全に混ぜ、熱いブイヨン300 mlを細く加えながら絶えず泡立てる。この温度調整で卵液を急激な熱から守り、鍋全体に戻したときの凝固を防ぐ。温まった液を細く流し入れ、混ぜながら3〜5分かけて71°Cまで上げる。ぐらぐら沸かす必要はなく、むしろ沸騰は細かな卵の粒を生む原因になる。
仕上がりは濃いクリーム状ではなく、スプーンを通すと軽い跡が残る程度の流動性が正しい。レモンの酸味は明確だが鋭すぎず、鶏の旨味と米の甘味が後ろに残る。ディルは火を止める直前に加え、5分休ませることで香りを落ち着かせる。追加のレモンは鍋全体に絞らず、食卓で各自が調整する方が酸味を保ちやすい。
保存する場合は浅い容器に分け、2時間以内に冷蔵する。3日以内を目安に、混ぜながらゆっくり74°Cまで温め直し、沸騰させない。ブイヨンとほぐし鶏は2日前まで準備できるが、米と卵レモンの仕上げは食べる日に行うと、粒感となめらかさの両方が最も安定する。
静かな煮出し
丸鶏は強く沸かさず、泡を取りながら煮る。澄んだブイヨンほど卵レモンの風味がきれいに出る。
熱いスープを少しずつ
卵液へ300 mlのブイヨンを段階的に加え、鍋との温度差を小さくしてから戻す。
71°Cで止める
仕上げは沸騰させず、温度計で71°Cを確認する。なめらかさを守る最も確実な目安になる。
02 · 正確な分量
6人分の材料
分量は表示した出来上がり量に合わせ、注記は食感、風味、安全性に関わる処理だけを示す。
鶏のブイヨン用
- 1.5 kg丸鶏目立つ脂を除き、生の鶏肉は洗わない。
- 2.5 L冷水鶏肉の上まで約3 cmかぶる量。
- 180 g黄玉ねぎ(4等分)根元を残すと取り出しやすい。
- 200 gにんじん(大きめに切る)ブイヨンの香味付け用。
- 150 gセロリの茎(大きめに切る)葉も加えてよい。
- 2ローリエ
- 12 g細粒の海塩ブイヨン用と仕上げ用に分ける。
- 小さじ1黒こしょう(粒)
米とアヴゴレモノ仕上げ用
- 180 g中粒米さっと洗って水気を切る。
- 150 g加熱済み鶏肉(細くほぐす)煮た丸鶏から取り分ける。残りは別皿にしてもよい。
- 3Lサイズの卵高齢者や妊婦などには殺菌済み卵を使う。
- 120 mlレモン果汁中サイズ約3個分。
- 15 gディル(みじん切り)仕上げ用を少し残す。
- 小さじ1/2黒こしょう(挽きたて)
03 · 7の明確な手順
作り方
実際の調理順に並べ、時間、温度、見た目や手触りで分かる仕上がりの目安を示す。
鶏のブイヨンを取る
約1時間10分丸鶏を静かに煮る
鍋に丸鶏、冷水、玉ねぎ、にんじん、セロリ、ローリエ、粒こしょう、塩8 gを入れる。沸く直前まで温めて泡を取り、火を弱め、ふたを少しずらして55〜65分静かに煮る。
胸肉と腿肉の最も厚い部分が74°C以上になっている。休ませ、ほぐし、濾す
鶏を清潔なトレーへ移して10分休ませる。ブイヨンを細かいこし器で清潔な鍋へ濾し、皮と骨を除いて150 gの肉を細くほぐす。
生の鶏肉に触れた器具を、加熱済みの肉や清潔な作業台に近づけない。
米を煮る
18〜20分ブイヨンを量って米を煮る
濾したブイヨン1.8 Lを鍋に量り、残りは別用途に取っておく。弱い沸騰にして米を加え、途中で2回混ぜながら16〜18分煮る。
米は中心まで柔らかいが、粒の形を保っている。ほぐし鶏を加える
ほぐし鶏150 gを加えて2分温める。卵レモン液を作る間、鍋は最低火力にする。
スープは熱いままだが、表面が活発に煮立っていない。
卵とレモンで仕上げる
8〜10分卵とレモンを混ぜる
ボウルで卵を均一になるまで溶き、レモン果汁を加える。熱いブイヨン300 mlを少量ずつ注ぎ、その間は休まず泡立てる。
液は温かくなっても、完全になめらかで固まりがない。鍋へ戻して低温で温める
温度調整した卵レモン液を、鍋を混ぜながら細く注ぐ。弱火で3〜5分温め、71°Cに達したら火を止める。沸騰させない。
スプーンを通すと薄い跡が残り、卵の粒は見えない。味を調え、短く休ませる
ディル、残りの塩、黒こしょうを加える。火を止めて5分休ませ、温めた器に注ぐ。
レモンの香りが明るく、米は独立し、スープは流動性を保つ。
04 · 温度、時間、質感
管理ポイント
時間は目安とし、温度、色、質感、ナイフの抵抗を組み合わせて仕上がりを判断する。
鶏肉の安全温度
74°C丸鶏を取り出す前に、胸と腿の厚い部分をそれぞれ確認する。
卵レモンの仕上げ
71°C弱火でゆっくり温め、沸騰させない。高温は卵の分離を招く。
米の煮時間
16〜18分鍋の中でさらに柔らかくなるため、粒の輪郭が残る段階で止める。
| 問題 | 考えられる原因 | 修正方法 |
|---|---|---|
| 細かな卵の粒ができた | 卵液を急に鍋へ加えたか、戻した後に沸騰させた。 | 熱いブイヨンを少量ずつ卵液へ加え、鍋へ戻した後は71°Cで止める。 |
| スープが重すぎる | 米を煮すぎたか、保存中に米がブイヨンを吸った。 | 温かいブイヨンを少しずつ加え、弱火でのばす。次回は米を16〜18分で止める。 |
| 酸味が鋭い | レモン果汁を味見せず一度に増やした。 | 鍋全体は指定量にとどめ、追加のレモンは各自の器で調整する。 |
05 · 調理後の扱い
盛り付け、保存、調整
仕上がりの食感、盛り付け方、残った料理の安全な保存をまとめて考える。
盛り付け
温めた器に注ぎ、黒こしょうと少量のディルを散らす。レモンのくし形切りは食卓に添える。
保存と温め直し
浅い容器で急冷し、2時間以内に冷蔵して3日以内に食べる。混ぜながら74°Cまで温め、煮立てない。
前日準備
ブイヨンとほぐし鶏は2日前まで用意できる。米と卵レモンの仕上げは食べる直前に行う。
米の代わり
オルゾ160 gでも作れる。8分から硬さを確認し、必要ならブイヨンを少し増やす。
06 · 実用的な回答
よくある質問
卵レモン液を鍋に戻した後、沸かしてよいですか?
沸騰は避ける。弱火で混ぜながら71°Cまで温めれば、食品安全と滑らかな質感の両方を確保できる。
冷凍できますか?
卵を加えた完成品は解凍時に分離しやすい。冷凍するならブイヨンと鶏肉だけにし、米と卵レモンは解凍後に加える。
07 · 1食分の概算
栄養情報
全材料の使用量から計算し、表示した人数または個数で割った概算。
- カロリー
- ≈ 385 kcal
- 炭水化物
- ≈ 32 g
- たんぱく質
- ≈ 38 g
- 脂質
- ≈ 11 g
- 食物繊維
- ≈ 2 g
- ナトリウム
- ≈ 970 mg
1食分: 1杯 約450 ml。 主なアレルゲン: 卵を含む。使用するブイヨンに小麦由来原料がなければ、乳製品とグルテンは含まない。 数値は標準的な食品成分資料による概算で、製品、吸油量、実際の取り分け方で変わる。