ギリシャの香草ミートボール · 薄い揚げ衣とやわらかな中身
ケフテデス――牛豚ひき肉に牛乳で戻したパンと香草を合わせ、薄く小麦粉をまとわせて浅く揚げるギリシャのメゼ
牛肉と豚肉へ牛乳で戻したパン、玉ねぎ、ミント、パセリ、オレガノを軽く混ぜ、冷蔵してから1個約45gに成形する。小麦粉を薄くまとわせ、170〜175°Cの油で中心71°Cまで浅く揚げる。

- 分量
- 24個・6人分
- 下ごしらえ
- 30分
- 浅揚げ
- 25分
- 冷蔵
- 30分
- 合計
- 1時間25分
- 1人分
- ≈ 410 kcal
01 · 料理の位置づけと技術
湿ったパンと軽い混ぜ方で中をやわらかく、薄い粉と安定した油温で外を香ばしくする
玉ねぎの水分を切り、肉だねを練り過ぎず、1個約45gにそろえて少量ずつ揚げると、薄い衣と肉汁を両立できる。
ケフテデスは、ギリシャのメゼに並ぶことの多い香草入りのミートボールである。この配合では牛ひき肉と豚ひき肉を合わせ、牛乳で戻した白パン、玉ねぎ、にんにく、卵、パセリ、ミント、オレガノ、赤ワインビネガーを加える。パンは単なる増量材ではなく、水分を抱えて加熱中の肉だねをやわらかく保つ。ミントとパセリは脂のある肉味を軽くし、少量の酢が後味を引き締める。
白パンは牛乳に5分浸し、しっとりしているが液が滴らない程度まで軽く絞る。絞り過ぎると保水効果が弱くなり、牛乳が残り過ぎると肉だねが緩む。玉ねぎは粗くすりおろした後、細かいざるで余分な汁を押し出す。この処理を省くと、成形しにくくなるだけでなく、油の中で割れたり激しくはねたりしやすい。
香味材料を先にパンへ混ぜ、その後で牛肉、豚肉、塩、こしょうを加える。指先で全体が均一になり、まとまるところまで混ぜれば十分である。粘りが出るまで練ると、たんぱく質が強く結び付き、焼き上がりではなく揚げ上がりが締まり過ぎる。30分の冷蔵で脂が固まり、肉だねが落ち着くため、24等分しやすくなる。
1個は約45gにそろえ、濡らした手で力を入れず丸める。小麦粉は揚げる直前にごく薄く付け、余分な粉を完全に落とす。厚い粉の層は油を吸って重くなり、外側を粗くする。幅のある鍋に油を2.5〜3cm入れ、172°C前後まで加熱する。1回に6〜8個だけ入れれば、油温が大きく下がらず、肉団子同士もぶつかりにくい。
5〜6分かけて何度か返し、全体を深いきつね色へ揚げる。最初の一回は中央の1個を測り、中心が最低71°Cに達したことを確認する。取り出した後は網へ2分置く。紙だけに置くと底に蒸気がこもり、せっかくの薄い衣が湿る。次の回を入れる前に油温を170〜175°Cへ戻す。出来たて15分ほどが最も香ばしく、レモン、ザジキ、パン、トマトときゅうりのサラダによく合う。残りは2時間以内に冷蔵し、3日以内に使う。
パンは湿っていても液を残さない
水分を抱えつつ、肉だねを緩くしない。
玉ねぎの汁を先に切る
成形崩れと油はねを抑える。
肉だねは軽く混ぜる
練り過ぎると中が締まり、弾力が強くなる。
1回6〜8個に抑える
油温を170〜175°Cへ戻しやすい。
無理のない段取り
作業の組み立て
- 約1時間前パン、玉ねぎ、香草を準備して肉だねを作る
均一になったら混ぜ過ぎず、30分冷蔵する。
- 揚げる15分前24個へ分けて丸める
1個約45gにそろえ、濡らした手で軽く成形する。
- 油へ入れる直前小麦粉を薄く付ける
乾いた薄膜だけを残し、粉の塊を落とす。
- 提供の15分前少量ずつ揚げて網で油を切る
最初の回で中心温度を測り、以後も同じ大きさと油温を守る。
02 · 分量と構成
材料(24個・6人分)
材料の状態、分量、グループ分けは、工程と出来上がり量に合わせている。
ミートボールの肉だね
- 600 g牛ひき肉脂肪分約15%。
- 250 g豚ひき肉
- 120 g前日の白パン(耳を除く)
- 150 ml全乳パンを戻すため。
- 180 g黄玉ねぎ(粗くすりおろす)余分な汁を切る。
- 2にんにく(細かくすりおろす)
- 1大きめの卵
- 25 gイタリアンパセリ(細かく刻む)
- 15 g生のミントの葉(細かく刻む)
- 小さじ1乾燥ギリシャオレガノ
- 15 ml赤ワインビネガー
- 小さじ1½細粒海塩
- 小さじ1挽きたて黒こしょう
揚げ油と仕上げ
- 80 g薄力粉ごく薄い衣に使う。
- 750 mlオリーブ油または揚げ油実際に吸収されるのは一部。
- 1レモン(くし形切り)提供用。
03 · 手順と仕上がりの見極め
手順を追った作り方
各工程に時間、温度、見た目や手触りの目安を付け、勘だけに頼らず進められるようにする。
混ぜ、冷やし、形を整える
約60分パンを牛乳で戻す
白パンを牛乳へ5分浸す。しっとりしているが液が滴らない程度まで軽く絞り、ちぎって大きなボウルへ入れる。
パンはやわらかく湿り、遊離した牛乳は残っていない。玉ねぎと香草を加える
玉ねぎを粗くすりおろし、ざるで汁を押し出す。にんにく、卵、パセリ、ミント、オレガノ、酢とともにパンへ加える。
香味材料が細かく散り、全体が水っぽくない。肉だねを軽く混ぜる
牛肉、豚肉、塩、黒こしょうを加え、指先で均一になり、まとまるところまでだけ混ぜる。
肉だねはやわらかいがべたつかず、押し固められていない。冷蔵して落ち着かせる
ボウルを覆い、30分冷蔵する。
脂が締まり、肉だねをきれいに分けられる。24個に成形して薄く粉を付ける
肉だねを24等分し、1個約45gにする。濡らした手で丸め、揚げる直前に小麦粉を薄くまとわせて余分を落とす。
表面に乾いた薄い粉が付き、塊はない。
浅く揚げて盛り付ける
約25分揚げ油を温める
幅のある鍋へ油を深さ2.5〜3cm入れ、172°Cまで加熱する。
最初の回を入れる前に170〜175°Cで安定している。少量ずつ揚げる
1回に6〜8個を入れ、5〜6分、何度か返しながら均一に揚げる。
外側は深いきつね色で、中心は最低71°C。網で油を切る
網へ移して2分置き、次の回を入れる前に油温が戻るのを待つ。
表面が香ばしく、底に油だまりがない。熱いうちか温かいうちに出す
レモンのくし形切りとともに盛り、できれば15分以内に提供する。
形を保ち、切ると透明な肉汁が見える。
04 · 数値と状態で確認
安定した仕上がりの確認ポイント
時間だけに頼らず、温度、手触り、ソースや生地の状態を合わせて判断する。
油温
170〜175°C少量ずつ揚げると温度が早く戻る。
1個の重さ
約45g大きさをそろえると同時に火が通る。
中心温度
71°C最初の回の中央にある1個を測る。
| 問題 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 油の中で崩れる | 玉ねぎやパンが水っぽい、または冷蔵していない。 | 玉ねぎの汁を切り、パンは湿りを残す程度に絞り、30分冷蔵する。 |
| 中が締まって硬い | 肉だねを長く練った、または強く丸めた。 | 指先で軽く混ぜ、濡らした手でそっと丸める。 |
| 衣が厚く油っぽい | 粉が多過ぎる、または油温が低い。 | 余分な粉を落とし、170〜175°Cを保つ。 |
| 外だけ濃く中が生 | 1個が大きい、または一度に入れ過ぎた。 | 1個約45g、1回6〜8個にし、中心温度を測る。 |
05 · 調理後の扱い
盛り付け、保存、再加熱
食感、安全性、保存期間、再加熱、現実的な代用に関係する内容をまとめる。
盛り付け
メゼなら1人4個を目安に、レモン、ザジキ、パン、トマトときゅうりのサラダを添える。
冷蔵保存
2時間以内に冷まし、湿ったソースとは分けて冷蔵3日。
再加熱
190°Cのオーブンで8〜10分、中心74°Cまで。衣を残したい場合は電子レンジを避ける。
冷凍
生の成形済み肉団子を一列で凍らせ、袋へ移して2か月。冷蔵解凍後に粉を付けて揚げる。
06 · 実用的な疑問
このレシピのよくある質問
牛肉だけでも作れるか
作れるが、豚肉は脂とやわらかさを補う。牛肉だけなら脂肪分約15%を選び、火を通し過ぎない。
小麦粉を直前に付ける理由は
早く付けると肉だねの水分を吸い、厚く粘る層になって油を吸いやすい。
揚げずにオーブンで焼けるか
火を通すことはできるが、同じ薄い香ばしい衣にはならない。この配合の時間と温度は浅揚げ用である。
07 · 1人分の概算
栄養価の目安
可食分として使う全材料を基準の分量で計算した概算。製品、吸油量、取り分け方によって数値は変わる。
- エネルギー
- ≈ 410 kcal
- 炭水化物
- ≈ 17 g
- たんぱく質
- ≈ 28 g
- 脂質
- ≈ 25 g
- 食物繊維
- ≈ 2 g
- ナトリウム
- ≈ 650 mg
1人分: 4個(約190g)。 主なアレルゲン: 小麦、乳、卵を含む。揚げ油を共用する場合は、ほかのアレルゲンとの交差接触にも注意する。 標準的な食品成分値に基づく概算。