キャベツロールとアヴゴレモノ · 柔らかな葉と酸味のあるソース
ラハノドルマデス――肉と米を包んだキャベツロールに、卵とレモンのアヴゴレモノをなめらかに添えるギリシャの煮込み
キャベツの葉で牛・豚ひき肉、米、香草を包み、鍋へ密に並べて鶏ブイヨンで弱く煮る。煮汁を少しずつ卵とレモンへ加えて温度をならし、最低火力で分離させずにアヴゴレモノへ仕上げる。

- 分量
- 12個・6人分
- 下ごしらえ
- 55分
- 煮込み
- 1時間
- 休ませ
- 15分
- 合計
- 2時間10分
- 1人分
- ≈ 510 kcal
01 · 料理の位置づけと技術
ロールには米の膨張分を残し、卵レモンソースは沸騰させない
葉脈の処理、詰め物の余白、穏やかな煮立ち、卵液の段階的な調温が、形と口当たりを同時に守る。
ラハノドルマデス・アヴゴレモノは、キャベツで肉と米の詰め物を包み、同じ鍋の煮汁から卵レモンソースを作るギリシャ料理である。牛肉と豚肉、中粒米、玉ねぎ、ディル、パセリの詰め物を柔らかな葉が包み、完成したロールはフォークで簡単に切れても形を保つ。ソースは淡い黄色で、レモンの酸味があり、葉へ薄く掛かる程度の濃度がよく、炒り卵のような粒があってはいけない。
キャベツは丸ごと柔らかく煮るのではなく、外側から一枚ずつ外す。芯を深くくり抜き、塩を加えた弱い沸騰の湯へ入れ、外葉が曲がるようになったら1〜3分ごとに取り出す。葉の中央に残る太い葉脈は、基部を切り、盛り上がりを薄くそぐ。裂けた葉は捨てず、鍋底へ敷けば焦げ付きと強い熱を和らげる。
詰め物は指先で均一になるまで混ぜるだけで、肉団子のように練り締めない。葉1枚につき70〜75gを置き、左右を折って葉先へ巻く。生米が煮汁を吸って膨らむので、少し余裕を残す。締めすぎれば破れ、緩すぎれば形が崩れる。巻き終わりを下にして一層へ密に並べ、上へ耐熱皿を置くと、煮汁の中で動きにくい。
火加減は沸騰直前の小さな動きに保ち、50〜55分煮る。中央のロールを一つ開き、米が柔らかく、肉だねの中心が71°C以上になったことを確認する。強く沸かすと葉が裂け、肉が締まる。火を止めたら10分休ませ、ロールを温かい皿へ移す。煮汁350mlを量り、アヴゴレモノの調温に使う。
卵を均一に溶き、レモン汁と冷水で溶いたコーンスターチを混ぜる。熱い煮汁を細く少しずつ加え、絶えず混ぜて卵液の温度を上げる。温かい鍋へ戻した後は最低火力で2〜3分だけ混ぜ、決して泡立つまで熱しない。スプーンの背へ薄く付けばロールへ掛け、5分置く。残りは冷蔵2日以内。再加熱は少量のブイヨンを足し、ソースを沸騰させず、肉の中心を74°Cまで温める。
太い葉脈を薄くそぐ
折り曲げた時の硬い筋を除くと、葉を破らずに巻ける。
米が膨らむ空間を残す
巻きすぎると加熱中に米が葉を押し破る。
鍋は小さく動く程度に保つ
強い沸騰はロールをほどき、肉だねを締める。
アヴゴレモノは段階的に調温する
熱い煮汁を少しずつ加え、最後は最低火力で濃度を付ける。
無理のない段取り
作業の組み立て
- 前日生のロールを組んで冷蔵する
鍋へ並べた状態で冷蔵し、当日に熱いブイヨンを加えて煮られる。
- 提供の約2時間前キャベツを処理し、詰め物を作る
葉を一枚ずつ柔らかくし、葉脈を薄くして、肉だねを軽く混ぜる。
- 提供の70分前弱火で煮込む
耐熱皿で押さえ、小さな煮立ちを保ち、中心温度と米の柔らかさを確認する。
- 最後の20分アヴゴレモノを作る
煮汁で卵液を段階的に温め、最低火力でとろみを付ける。
02 · 分量と構成
材料(12個・6人分)
材料の状態、分量、グループ分けは、工程と出来上がり量に合わせている。
キャベツの皮
- 1.5 kg白キャベツ葉の広い、締まった丸いものを選ぶ。
- 小さじ2細粒海塩下ゆで湯に加える。
肉と米の詰め物
- 350 g牛ひき肉脂肪約15%。
- 250 g豚ひき肉
- 120 g中粒米(洗って水を切る)
- 180 g黄玉ねぎ(粗くすりおろす)
- 20 g生ディル(刻む)
- 15 gイタリアンパセリ(刻む)
- 30 mlエクストラバージンオリーブ油
- 小さじ1½細粒海塩
- 小さじ1挽きたて黒こしょう
煮汁
- 700 ml無塩鶏ブイヨン熱い状態にする。
- 30 mlエクストラバージンオリーブ油
アヴゴレモノ
- 2卵(L)室温に戻す。
- 100 ml生レモン汁こす。
- 10 gコーンスターチ任意だがソースの安定性を高める。
- 大さじ2冷水コーンスターチを溶く。
03 · 手順と仕上がりの見極め
手順を追った作り方
各工程に時間、温度、見た目や手触りの目安を付け、勘だけに頼らず進められるようにする。
キャベツの葉を準備する
約30分芯をくり抜く
芯の周囲を深く切り、取り除く。大鍋の塩湯を弱く沸かし、キャベツを芯側から入れる。
大部分が湯に浸かり、激しく沸いていない。柔らかくなった葉から外す
トングで回しながら、外葉が曲がるようになったら1〜3分ごとに外し、使える葉を14〜16枚取る。
葉は柔軟だが、裂けたり水を吸いすぎたりしていない。葉脈を薄くする
葉を水切りして冷まし、中央葉脈の厚い基部を切り、残る盛り上がりを平らに近くそぐ。破れた葉は鍋底用に取る。
折り曲げても硬い筋が当たらない。
包んで弱火で煮る
約70分肉と米を軽く混ぜる
牛肉、豚肉、米、玉ねぎ、ディル、パセリ、オリーブ油30ml、塩、黒こしょうを指先で均一になるまで混ぜる。
しっとりしているが、練られた肉のペーストではない。12個のロールにする
葉の基部へ70〜75gの詰め物を置き、左右を折って葉先へ巻く。米が膨らむためのわずかな余裕を残す。
大きさが近く、巻き終わりが張りすぎていない。鍋へ密に並べる
鍋底に予備の葉を敷き、巻き終わりを下にして一層へ並べる。熱い鶏ブイヨンとオリーブ油30mlを注ぎ、耐熱皿で押さえる。
液体はロールの上端近くまであり、皿が位置を固定する。穏やかに煮る
蓋をして弱火で50〜55分煮る。中央の一個を確認し、米が柔らかく、肉だね中心が71°C以上になるまで加熱する。
葉は柔らかく、巻き終わりが開かず、中心が71°C以上である。休ませて煮汁を取る
火を止めて10分置く。ロールを温めた皿へ慎重に移し、熱い煮汁350mlを量る。
持ち上げても形が保たれる。
アヴゴレモノを仕上げる
約20分卵とレモンを混ぜる
卵を均一に溶き、レモン汁を加える。コーンスターチを冷水で溶いてから卵液へ混ぜる。
白身の筋がなく、なめらかである。熱い煮汁で調温する
絶えず混ぜながら、熱い煮汁を細く少量ずつ加え、350mlすべてを混ぜる。
ボウルの温度が徐々に上がり、卵液が固まらない。最低火力で濃度を付ける
ソースを温かい鍋へ戻し、最低火力で2〜3分混ぜる。沸騰させず、ロールへ掛けて5分休ませる。
スプーンの背へ薄く付き、卵の粒がない。
04 · 数値と状態で確認
安定した仕上がりの確認ポイント
時間だけに頼らず、温度、手触り、ソースや生地の状態を合わせて判断する。
肉だね中心温度
71°C鍋中央のロールで測る。
煮立ち
沸騰直前の小さな動き激しい沸騰は葉を破り、肉だねを締める。
ソース温度
沸点未満卵を加えた後はゆっくり濃度を付ける。
最終休ませ
合計15分ソース前10分、ソース後5分で形と濃度を安定させる。
| 問題 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| ロールが鍋でほどける | 巻き終わりが上を向いている、または押さえ皿がない。 | 巻き終わりを下にして密に並べ、耐熱皿を置く。 |
| キャベツの葉が裂ける | 葉脈を薄くしていない、または湯が激しく沸いている。 | 一枚ずつ柔らかくし、葉脈をそぎ、弱い沸騰を保つ。 |
| 詰め物が硬い | 混ぜすぎ、または強く煮立てた。 | 指先で軽く混ぜ、弱火を保つ。 |
| アヴゴレモノが粒になる | 煮汁を急に加えた、または鍋へ戻して沸かした。 | 細く段階的に調温し、最低火力で混ぜ、泡立てない。 |
05 · 調理後の扱い
盛り付け、保存、再加熱
食感、安全性、保存期間、再加熱、現実的な代用に関係する内容をまとめる。
盛り付け
1人2個を目安にソースを掛け、パンと少し苦味のある葉物サラダを添える。
冷蔵
手早く冷まし、ロールとソースを密閉して2日以内。
再加熱
少量のブイヨンを加えて蓋をし、弱火で温める。ソースを沸かさず、肉の中心を74°Cにする。
前日準備
生のロールを前日に組んで冷蔵し、当日に熱いブイヨンを加えて煮られる。
06 · 実用的な疑問
このレシピのよくある質問
コーンスターチは必要か
必須ではないが、少量を加えると卵レモンソースが安定し、再加熱時に分離しにくい。
米を生のまま詰め物へ入れる理由は
中粒米がロール内部で煮汁と肉汁を吸うため。巻く際に膨張分を残す必要がある。
ソースが酸っぱすぎる時は
レモン汁と煮汁の量を確認し、無塩の熱いブイヨンを少量加えて薄める。沸騰させて酸味を飛ばさない。
07 · 1人分の概算
栄養価の目安
可食分として使う全材料を基準の分量で計算した概算。製品、吸油量、取り分け方によって数値は変わる。
- エネルギー
- ≈ 510 kcal
- 炭水化物
- ≈ 35 g
- たんぱく質
- ≈ 29 g
- 脂質
- ≈ 29 g
- 食物繊維
- ≈ 5 g
- ナトリウム
- ≈ 850 mg
1人分: 2個とソース(約420g)。 主なアレルゲン: 卵を含む。市販の鶏ブイヨンにはセロリなど別のアレルゲンが含まれる場合があるため表示を確認する。 標準的な食品成分値に基づく概算。