米が肉汁を抱える · 卵レモンは沸騰させない
ユヴァルラキア・アヴゴレモノ、米入り牛肉団子を、なめらかな卵レモンスープで仕上げるギリシャ料理
生米を混ぜた牛肉団子を澄んだスープで静かに煮てから、熱いスープで段階的に温度を上げた卵レモン液を加える。肉団子の中心は71 °C以上、米は芯なく柔らかくし、アヴゴレモノを入れた後は沸騰させず、淡くなめらかなスープを保つ。

- 分量
- 6人分
- 準備
- 35 min
- 加熱
- 40分
- 仕上げ休ませ
- 5分
- 合計
- 1時間20分
- 1人分
- 395 kcal
01 · 背景、食感、工程の考え方
一つの鍋で、煮込みと卵の温度を別々に扱う
先に生米入り肉団子を完全に火入れし、鍋を火から外してからアヴゴレモノを加える。二つの加熱段階を混同しないことが重要。
ユヴァルラキアは、生米を混ぜたギリシャの肉団子で、アヴゴレモノは卵とレモンでとろみをつけるスープまたはソースを指す。二つを合わせた料理は、クリームのように重くするのではなく、淡い色で流動性があり、肉団子の表面を薄く包む程度がよい。
生米は肉団子の内部でスープを吸い、膨らみながら牛肉の水分を抱える。肉だねは60〜90秒だけやさしく練り、均一に粘りが出たところで止める。長く練ると肉の繊維が締まり、煮上がりが硬くなる。
濡らした手で約43 gずつ18個に分けると、粉をまぶさなくても形を整えやすい。10分休ませている間にスープを温める。広めの鍋を使い、肉団子が重ならないよう一段に入れると、崩れにくく火の入り方も揃う。
スープは一度沸かした後、鍋の縁に小さな泡が出る程度まで弱める。強く沸かすと肉団子同士がぶつかり、表面が割れたり牛肉が締まったりする。25〜30分煮て、中心が71 °C以上、米に白い芯がないことを確認する。
アヴゴレモノは卵にレモン汁70 mlを混ぜ、熱いスープを3杯分、細く注ぎながら絶えず泡立てて温度を上げる。ボウルがしっかり熱くなっても、液体に粒がないことが条件である。鍋は火から外し、表面の強い泡が消えてから戻す。
卵レモン液を加えた後は再沸騰させない。鍋を揺するか、肉団子の間をゆっくり混ぜ、ディルを加えて5分休ませる。最後のレモン汁10 mlは、塩味と酸味を確認して必要な場合だけ加える。一杯に肉団子3個を目安に盛る。
手を濡らして成形する
粉を足さずに丸められ、肉だねを強く圧縮せずに済む。
煮立ちはごく弱く保つ
激しい沸騰は肉団子を割り、牛肉の食感を硬くする。
アヴゴレモノは火を止めてから
余熱で十分にとろみがつくため、卵を凝固させる再沸騰は不要。
02 · 正確に量る材料
6杯分、1人あたり肉団子約3個の材料
すべての分量は手順と対応し、注記には材料の状態と扱い方を示す。
牛肉と米の肉団子
- 500 g脂肪の少ない牛ひき肉脂肪分10〜15%程度。
- 100 g長粒種の白米、洗って水を切る生米を使用する。
- 120 g黄玉ねぎ、細かくすりおろす流れ出る分の汁だけ軽く切る。
- 1個大きめの卵殻を除いて約50 g。
- 20 gフレッシュディル、細かく刻む5 gは仕上げ用に残す。
- 15 gイタリアンパセリ、細かく刻む柔らかい葉と茎を使う。
- 15 mlエクストラバージンオリーブオイル肉だねに加える。
- 6 g細粒の海塩約小さじ1。
- 1 g挽きたての黒こしょう約小さじ1/4。
スープ
- 1.5 L低塩チキンストック肉団子を入れる前に熱くしておく。
- 1枚ローリエアヴゴレモノを加える前に取り出す。
- 15 mlエクストラバージンオリーブオイルスープに厚みを加える。
- 2 g細粒の海塩ストックを味見してから調整する。
アヴゴレモノ
- 2個大きめの卵室温に戻す。
- 80 ml搾りたてのレモン汁10 mlは最終調整用に残す。
03 · 実際の作業順序
7段階の明確な手順
実際の作業順に、時間、温度、食感または火入れの判断を示す。
肉だねを混ぜて成形する
約25分肉団子の生地をまとめる
牛ひき肉、米、玉ねぎ、卵、ディル15 g、パセリ、オリーブオイル15 ml、塩6 g、黒こしょうを合わせる。60〜90秒、均一な粘りが出るまでやさしく練る。
形は保つが、表面がペースト状になっていないこと。18個に丸めて休ませる
手を水で濡らし、約43 gずつ18個の肉団子にする。トレーに並べ、スープを温める間10分休ませる。
肉団子を静かに煮る
30〜35分スープを沸かして弱火にする
広い鍋にストック、ローリエ、オリーブオイル15 ml、塩2 gを入れて沸かし、安定した弱い煮立ちに下げる。
一段に並べて火を通す
肉団子を一つずつスープへ入れる。ふたを少しずらし、ごく弱い火で25〜30分煮る。15分後に一度だけ静かに返す。
中心は71 °C以上、米は芯なく柔らかいこと。アヴゴレモノを加える準備をする
ローリエを取り出し、鍋を火から外してふたをせず2分置き、表面の強い泡を止める。
卵レモン液を温度調整して仕上げる
約10分アヴゴレモノを泡立てる
卵をさらさらになるまで溶き、レモン汁70 mlを加える。熱いスープを3杯分、細く注ぎながら絶えず泡立てる。
ボウルは熱くなるが、液体はなめらかで粒がない状態。沸騰させずに鍋へ戻す
温度を上げた卵レモン液を鍋に戻し、鍋をゆっくり揺するか肉団子の間を静かに混ぜる。残したディルを加えて5分休ませ、味をみて必要なら残りのレモン汁10 mlを加える。
スープが薄くスプーンを覆い、卵の粒が見えないこと。
04 · 温度、時間、修正
安定した仕上がりの管理点
時間を目安にし、温度、質感、外観を合わせて完了を判断する。
牛肉団子の中心
71 °C以上煮込みの終盤に一個を横から測る。
煮立ち
小さな泡だけ強い沸騰は肉団子を割り、牛肉を硬くする。
アヴゴレモノ後
再沸騰させない余熱だけで卵レモン液は十分にとろみがつく。
| 問題 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 肉団子が鍋で崩れる | 肉だねが緩い、またはスープの沸騰が強い。 | 成形後10分休ませ、鍋の縁に小さな泡が出る程度まで火を弱める。 |
| 肉団子の米が硬い | 団子が大きすぎるか、煮込み時間が短い。 | アヴゴレモノの前に熱いストック100 mlを足し、さらに5〜8分弱火で煮る。 |
| スープに卵の粒が出る | 温度調整が急すぎた、または卵液を戻してから沸かした。 | 必要なら粗い粒をこし、次回は熱いスープ3杯で段階的に温度を上げる。 |
05 · 仕上がった後
提供、保存、実用的な調整
品質、安全、段取りに実際に影響する内容だけをまとめる。
盛り付け
一杯につき肉団子3個を入れ、下半分が浸かる量のスープを注ぐ。黒こしょう、ディル、レモンを添え、生クリームは加えない。
保存
速やかに冷まし、浅い容器で4 °C以下にして3日まで冷蔵する。米は保存中もスープを吸う。
再加熱
弱火で静かに74 °C以上まで温め、激しく沸騰させない。濃くなっていればストックを少量足す。
作り置き
肉団子は成形後8時間まで冷蔵できる。アヴゴレモノは肉団子が完全に煮えてから作る。
06 · 実用的なQ&A
ユヴァルラキア・アヴゴレモノについての質問
手順で詳しく触れていない点を補い、対処表と同じ内容は繰り返さない。
牛肉をラムひき肉に替えられるか
替えられる。風味と脂肪の厚みが増すが、中心温度は同じく71 °C以上にする。
なぜ米は生のまま肉だねに入れるのか
煮ている間に味のあるスープを吸い、肉団子の中で膨らむことで、ユヴァルラキア特有の柔らかい組織になる。
冷凍できるか
肉団子と、アヴゴレモノを加える前のスープは2か月まで冷凍できる。解凍・再加熱後に新しい卵レモン液を作ると分離しにくい。
07 · 1人分の推定値
栄養情報
全材料と表示した出来上がり量から推定し、製品、吸収量、実際の分け方で数値は変わる。
- エネルギー
- ≈ 395 kcal
- 炭水化物
- ≈ 28 g
- たんぱく質
- ≈ 26 g
- 脂質
- ≈ 20 g
- 食物繊維
- ≈ 2 g
- ナトリウム
- ≈ 700 mg
1人分: 1杯(肉団子約3個とスープ)。 注記: 標準的な食品成分資料に基づく推定値で、実験室測定値ではない。