徹底したほうれん草の水切り、薄いオイル、波打つフィロの上面
ほうれん草とフェタのスパナコピタは丸型へフィロを重ね、水分を絞ったほうれん草とフェタを波打つ金色の層で包む
塩でしんなりさせたほうれん草を強く絞り、フェタ、卵、ディル、パセリと合わせる。28cm丸型へフィロを重ね、波打つ上面を作って40〜45分焼き、20分休ませる。

- 分量
- 10切れ
- 準備
- 50分
- 焼成
- 45分
- 休ませる時間
- 20分
- 合計
- 1時間55分
- 1食分
- 約405 kcal
01 · 味、構造、調理の考え方
ほうれん草とフェタのスパナコピタを安定して仕上げる理由
食感、安全性、再現性に関わる判断だけを、料理の流れに沿って整理する。
スパナコピタで最も大きな失敗原因は、ほうれん草の水分である。フィロの層をいくら丁寧に重ねても、具から液体が出れば底が湿り、切った時にフィリングが流れる。この配合では生のほうれん草へ塩をして20分置き、少量ずつ布で強く絞る。加熱して水分を飛ばす方法とは異なり、葉の風味を明るく保てる。
玉ねぎと青ねぎはオリーブオイルで短く炒め、必ず5分冷ましてから具へ加える。温かいまま卵と混ぜると凝固が始まり、フィリングが均一にならない。ディル、パセリ、フェタ、溶き卵、黒こしょうを折り混ぜ、フェタの白い粒をつぶさず残す。
28cmの型には8〜10枚のフィロを一枚ずつ敷き、各層へオリーブオイルを薄く塗る。はみ出した部分を型の周囲へ分散させ、具を入れた後に内側へ折る。残りのフィロは押しつぶさず、ゆるくひだを作って上へ置く。開いた縁があるほど、焼成中に水分が抜けて軽くなる。
190°C、熱風なら180°Cで40〜45分焼き、中心74°Cを確認する。上面が早く濃くなる場合は最後10分だけ軽くホイルをかける。焼けた直後に切らず、網の上で20分休ませる。卵入りの具が落ち着き、底から蒸気が抜け、10切れを崩さず切れる。
ほうれん草をほぼ滴らないまで絞る
底の湿りとフィリングの水たまりを防ぐ最重要工程。
フィロへオイルを薄く塗る
層を分けるが、油へ浸した重い皮にはしない。
切る前に20分休ませる
卵入りフィリングを安定させ、底の蒸気を逃がす。
無理のない段取り
いつ何を準備するか
- 焼く1時間前ほうれん草を塩でしんなりさせ、絞る
同時に炒めた玉ねぎを冷ます。
- 焼く25分前下層を作り、具を詰め、上面へひだを作る
開封したフィロは常に覆う。
- 切る20分前網の上で休ませる
中心を安定させ、底の蒸気を抜く。
02 · 計量した材料
10切れ分の材料
各材料は表示量のまま工程と構造化データに対応する。
ほうれん草フィリング
- 900 gほうれん草(洗って水気を取り、粗く刻む)
- 8 g細粒の海塩(分けて使用)
- 150 g青ねぎ(薄切り)
- 100 g玉ねぎ(みじん切り)
- 25 gディル(刻む)
- 20 gイタリアンパセリ(刻む)
- 300 gギリシャ産フェタ(ほぐす)
- 大3個卵(溶く)
- 2 g黒こしょう
フィロ生地
- 450 gフィロ生地(密封のまま解凍)
- 150 mlエクストラバージンオリーブオイル(分けて使用)
- 15 g白ごま
03 · 10段階の実行手順
作り方と仕上がりの確認
時間だけでなく、色、温度、粘度、触感を確認しながら進める。
ほうれん草の水分を抜き、具を合わせる
約35分ほうれん草へ塩をする
粗く刻んだほうれん草に塩5gを混ぜ、大ボウルで20分置く。しんなりする間に一〜二度軽くもむ。
液体を強く絞る
ほうれん草を少量ずつ清潔な布で包み、液体がほとんど出なくなるまで強く絞る。
体積が大きく減り、触ると湿っているが濡れていない。二種類の玉ねぎを炒める
フライパンにオリーブオイル20mlを中火で熱し、玉ねぎを6分、青ねぎを2分炒める。火から外して5分冷ます。
ほうれん草フィリングを混ぜる
ほうれん草、冷ました玉ねぎ、ディル、パセリ、フェタ、溶き卵、黒こしょう、残りの塩3gを、フェタをつぶさず均一に折り混ぜる。
型へフィロを敷き、具とひだを作る
約25分型とフィロを準備する
オーブンを190°C、熱風なら180°Cに予熱する。28cm丸型へオイルを塗り、天板へ載せる。フィロは紙とわずかに湿らせた布で覆う。
下側のフィロ層を作る
フィロを一枚ずつ8〜10枚敷き、各層へオリーブオイルを薄く塗る。向きを回しながら重ね、余分な生地は型の外へ垂らす。
フィリングを入れる
ほうれん草の具を均一に広げ、大きな空洞をなくす程度だけ軽く押す。外へ垂れたフィロを具の縁へ折り込む。
上面へ開いたひだを作る
残りのフィロをゆるくひだ状にし、薄くオイルを塗って上へ並べる。縁を型の内側へ入れ、残りのオイルをかけて白ごまを散らす。
上面は一枚の平面ではなく、開いたひだと薄い縁が見える。
香ばしく焼き、切る前に休ませる
約65分中心まで焼く
40〜45分、上面が濃い金色で底が固くなるまで焼く。早く色付く場合は最後10分だけホイルを軽くかける。
中心が74°Cに達し、具の周囲に液体が泡立たない。20分休ませて切る
型を網へ置き20分休ませる。底取れ型の側面を外すかタルト型から持ち上げ、波刃包丁で10切れにする。
04 · 温度、時間、状態
重要な確認点と修正方法
時計だけに頼らず、料理固有の仕上がりを判断する。
ほうれん草の状態
湿っているが滴らない体積が大きく減り、絞っても液体がほぼ出ない。
オーブン
190°C熱風は180°C。
中心温度
74°C具の周囲へ自由な液体が泡立たない。
休ませる時間
20分具が落ち着いてから10切れにする。
| 問題 | 考えられる原因 | 修正方法 |
|---|---|---|
| 底が湿っている | ほうれん草の絞り不足、または焼成直後に切った。 | 少量ずつ徹底して絞り、20分休ませる。 |
| 上面だけ早く焦げる | ひだが高過ぎる、または上火が強い。 | 最後10分だけホイルをふんわりかける。 |
| 切ると具が崩れる | 卵が均一に混ざっていない、または中心74°C未満。 | 全体を折り混ぜ、中心温度を測る。 |
05 · 調理後の扱い
食べ方、保存、作り置き
料理に合う温度と、現実的な保存・再加熱の方法をまとめる。
食べ方
温かくても室温でもよい。トマト、きゅうり、オリーブを添え、必要ならプレーンヨーグルトを別に出す。
保存
完全に冷まして冷蔵3日まで。焼いた切れは冷凍2か月まで。
作り置きと再加熱
同じ日の早い時間に焼いて室温で出せる。温める場合は180°Cで中心74°Cまで。
06 · 実用的な補足
よくある質問
工程や保存欄だけでは判断しにくい点を短く補う。
冷凍ほうれん草でも作れる?
完全に解凍して強く水を絞れば使える。分量は水切り後の重量で調整する。
バターではなくオリーブオイルを使う理由は?
ほうれん草、香草、フェタと風味が合い、薄く塗ればフィロの層も十分に分かれる。
07 · 1食分の概算
栄養の目安
全材料、実際に食べる油脂、分量を基にした標準値からの概算。
- エネルギー
- 約405 kcal
- 炭水化物
- 約31 g
- たんぱく質
- 約13 g
- 脂質
- 約27 g
- 食物繊維
- 約4 g
- ナトリウム
- 約900 mg
1食分:1切れ(約190g)。主なアレルゲン:乳、卵、小麦、ごま。数値は標準的な成分表を用いた概算で、製品、吸油量、切り分けによって変わる。