Travel S Helper世界の料理イタリア料理ピッツァ・マリナーラ
イタリア · ナポリ/カンパニア州

ピッツァ・マリナーラ

手で伸ばした生地に、つぶしたトマト、薄切りにんにく、オレガノ、エクストラバージンオリーブオイルをのせるナポリのピッツァ・マリナーラです。伝統的にチーズは使いません。

イタリアの伝統料理ピッツァ/メインの食事
共有
トマト、にんにく、オレガノ、バジルの飾りをのせた木のボード上のピッツァ・マリナーラ
準備45分
調理6分
合計10時間51分
出来上がり量約28〜30cmのピッツァ4枚
料理について

ピッツァ・マリナーラについて

ピッツァ・マリナーラは、ナポリの基準においてマルゲリータと並ぶ、より簡素なピッツァです。Pizza Napoletana TSGの規定では、トッピングを明確に、つぶした皮むきトマト、塩、オレガノ、薄切りにんにく、エクストラバージンオリーブオイルとしています。モッツァレラは使わず、生地やトマトの質を隠すチーズ層もありません。

生地はマルゲリータと同じナポリ式の考え方で、適度な加水の粉と水の生地に塩とごく少量の酵母を加え、室温で長時間発酵させます。生地玉は中央から外側へ手で開き、縁を高く残します。TSGの方法では麺棒や機械プレスを明確に使いません。

トッピングは意図的に軽くします。1枚あたりトマト約70〜100g、少量のにんにくとオレガノ、オリーブオイル約5gです。チーズのないピッツァは、モッツァレラが液体を受け止めないため、中央にのせすぎると特に水っぽくなりやすくなります。

伝統的な焼成はナポリ式ピッツァの非常に高い温度、約485 °Cで行い、60〜90秒で焼きます。家庭用オーブンでは床面の熱と天井からの放射熱を同じようには再現できないため、家庭用オーブンで作る場合はTSGと同一の結果ではなく、家庭向けアレンジと表現する必要があります。

提供写真にはバジルの葉が見えますが、ここで採用するTSGの基準となるマリナーラのトッピングにはバジルは含まれません。そのため、材料へ黙って追加せず、写真上の飾りとして扱います。

技法

重要な3つのポイント

  • 麺棒を使わない。 手で開くことで縁のガスを保ち、ナポリ式の成形法に従います。
  • トッピングは控えめにする。 トマト、にんにく、オレガノ、オイルで十分です。水分が多すぎると中央がきれいに焼き締まりません。
  • 本当に強い熱で焼く。 伝統的な食感は、床面と天井の強い熱による非常に短い焼成で生まれます。
調理する

材料

調理前に確認しやすいよう、必要な材料をまとめています。

ナポリ風ピッツァ生地

  • 610gイタリア産タイプ00またはタイプ0のピッツァ用小麦粉中程度の強さ。家庭ではたんぱく質約11〜13%が実用的な目安
  • 366g冷たい水加水率約60%
  • 15g細粒の海塩
  • 0.3gインスタントドライイーストまたは生ビール酵母約0.9g
  • 20g打ち粉用ピッツァ粉作業台とピールに必要な分だけ使う

マリナーラのトッピング

  • 320gホールの皮むきトマト軽く水気を切って手でつぶす。各ピッツァあたり約80g
  • 4にんにく皮をむき、ごく薄切り
  • 2g乾燥オレガノ各ピッツァあたり多めのひとつまみ程度
  • 2g細粒の海塩トマト用
  • 20gエクストラバージンオリーブオイル各ピッツァあたり約5g
手順

作り方

生地を混ぜて作る

  1. 塩を溶かす。 水366gをボウルに入れ、海塩15gを完全に溶かす。こね上がりの生地が温かくならないよう、水は十分に冷たい状態にする。

  2. 少量の粉から始め、酵母を加える。 粉のうち約60gを混ぜ、ゆるいバッター状にする。インスタントドライイーストを加え、残りの粉を入れる前に十分分散させる。これにより、高濃度の塩と酵母が長時間直接触れるのを抑える。

  3. 残りの粉を加えてこねる。 残りの610gの粉を少しずつ加える。低速のミキサーまたは手で、生地がなめらかでまとまり、十分な弾力を持つ一体の塊になるまで、ミキサーや粉に応じて約15〜20分こねる。表面はぬれて粉っぽいのではなく、やわらかく少しべたつく程度にする。

    こね上がりの生地はすぐ裂けずに伸び、ボウルから一体の塊として離れる状態にする。
  4. 生地をまとめて休ませる。 ボウルを覆い、約20〜22 °Cで2時間置く。大きく倍になるまで膨らませるのではなく、生地をゆるませ、発酵を始めることが目的。

分割して発酵させる

  1. 4個の生地玉に分ける。 生地を清潔な作業台へ出し、約248gずつ4個に分ける。表面を裂かず、1個ずつ張りのあるなめらかな球形に整える。

  2. 二次発酵を終える。 生地玉を、膨らむ余裕のあるふた付き生地ボックスまたは個別容器に入れる。20〜22 °Cで約8時間置く。終了時には、生地に明らかな気泡があり、やわらかくゆるんだ状態にする。

    発酵した生地玉は自重で少し広がり、強く縮み戻らず簡単に開ける状態になる。

トッピングを準備して成形する

  1. トマトをつぶし、にんにくを薄切りにする。 皮むきトマトを手でつぶし、ソース状にしながら食感を残す。塩2gを混ぜる。にんにくは1片ずつごく薄く切り、オレガノとオリーブオイルも準備しておく。

    トマトは水分のたまりを作らず、スプーンですくえる濃度にする。
  2. ピッツァ窯を十分に熱する。 窯をナポリ式の最大焼成温度まで上げる。伝統的なTSGの焼成では床面約485 °Cと非常に強い天井熱を使う。

    最初のピッツァを入れる前に焼成面の温度を安定させる。
  3. 生地玉1個を手で開く。 作業台に軽く打ち粉をする。1〜2cmの縁には触れず、中央から外側へ指先で押し、生地を回しながら広げる。麺棒は使わず、約28〜30cmまで伸ばす。

    縁は目に見えて厚く気泡を残し、中央は薄くても破れない状態にする。
  4. マリナーラのトッピングをのせる。 中央にトマト約80gを広げる。薄切りにんにく、オレガノひとつまみ、エクストラバージンオリーブオイル約5gを加える。縁にはのせない。

    表面は軽くトッピングし、にんにくとオレガノの間からトマトが見える状態にする。

焼いて提供する

  1. 短時間で焼く。 高温の床面へ入れ、必要に応じて回しながら60〜90秒焼き、縁に気泡と均一な焼き色を付ける。

    底は火が通りながらもしなやかで、トマトは熱く水分が減り、コルニチョーネは膨らんで所々に濃い斑点が付く。
  2. すぐに提供する。 皿へ移し、約30秒落ち着かせて提供する。残りの生地玉も1個ずつ同様に焼く。

    中央は生でも水っぽくもなく、折りたためる程度のやわらかさを保つ。
実践のポイント

実践のポイント

基準となるトッピング

TSGのマリナーラ配合はトマト、塩、オレガノ、にんにく、オリーブオイルです。チーズは意図的に含みません。

写真のバジル

提供写真にはバジルが見えますが、引用した基準のマリナーラ配合には含まれないため、材料ではなく必須でない飾りとして扱います。

家庭用オーブン

最強の上火の下にスチールやストーンを置けば家庭でも良いピッツァは作れますが、ナポリのTSG焼成と同一ではなく、家庭向けアレンジと表現します。

トラブルシューティング

トラブルシューティング

  • 中央が水っぽい。 トマトの水分が多すぎるか、トッピングをのせすぎています。軽く水気を切り、70〜100gの範囲を目安にします。
  • 縁が平たい。 成形時に生地を麺棒で伸ばした、押しつぶした、または発酵が不十分です。
  • にんにくが焦げて苦い。 切り方が厚すぎるか、低速のオーブンで長時間露出しています。伝統的な高速焼成では薄切りのほうが適します。
1人分の栄養情報

1人分の栄養情報

  • 1人分: 約28〜30cmのピッツァ1枚
  • エネルギー: 約655 kcal
  • 炭水化物: 116g
  • たんぱく質: 18g
  • 脂質: 12g
  • 食物繊維: 5g
  • ナトリウム: 約1,800mg

マルゲリータと同じ4枚分の生地と、マリナーラのトッピング全量を使った概算です。ナトリウム量は主に生地の塩とトマトによって決まります。

アレルゲンと食品安全

アレルゲンと食品安全

小麦/グルテンを含みます。

発酵生地は覆いをし、計画した発酵時間内で管理します。暖かい室温に無期限で放置しません。

450〜500 °Cのピッツァ窯の周囲では、耐熱性の器具と長いピールを使います。

よくある質問

よくある質問

ピッツァ・マリナーラに魚介は入りますか?

入りません。名称にかかわらず、ここでの基準となるトッピングはトマト、にんにく、オレガノ、オリーブオイルです。

マリナーラにバジルは入りますか?

ここで引用するPizza Napoletana TSGのマリナーラ配合には入りません。提供写真では飾りとして見えますが、このレシピに必須ではありません。

モッツァレラを加えられますか?

モッツァレラを加えるとマリナーラではなく、別のナポリ式ピッツァのスタイルへ変わります。

まとめ

最も重要なポイント

  • 仕上がり: やわらかく気泡のあるナポリ式ピッツァに、明るいトマト、香りのよいにんにくとオレガノ、中央につやを与えるオリーブオイルがあり、チーズは使いません。
  • 要点: 気泡を含む縁を守り、トッピングを軽くし、本物のピッツァ窯の強い熱で短時間焼きます。